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クルマ最終更新日:2017.08.10 公開日:2017.08.10

AUTOMOBILE COUNCIL#2 貴重な歴史的名車が集結! マツダ・スバル&海外メーカー編

 海外のヒストリックカーや国産の旧車が題材の展示・即売会『AUTOMOBILE COUNCIL(オートモビルカウンシル) 2017』。第2回となる今年は8月4~6日に幕張メッセで開催された。

 同展示会は、ヒストリックカーや旧車などのレストアを行っているショップや、海外メーカーの輸入代理店が数多く参加しているが、自動車メーカーも複数が参加している。第1弾でトヨタ、日産、ホンダを紹介したのに続き、第2弾も自動車メーカー編をお届け。マツダとスバル、そして海外からのアウディとボルボを紹介する。


ロータリー車がいっぱい! マツダブース

 今回の展示で、自動車メーカーとしては最も多く出展していたのがマツダだ。マツダのテーマは、「飽くなき挑戦の歴史-ロータリーエンジン誕生50周年」。レース車両も含めて数々のロータリー車を展示した。またロータリーエンジンの内部の動作する様子を見られるカットモデルや、ロータリーエンジン開発で”悪魔の爪痕”として技術者を悩ませた「チャターマーク」が実際に残っている開発時のハウジングも展示した。

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マツダ初のロータリーエンジン搭載量産車「コスモスポーツ」のプロトタイプの1台。

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「コスモスポーツ」の量産車。1967(昭和42)年に発売され、これまた名車として知られる。特撮ものの「帰ってきたウルトラマン」の地球防衛隊のMAT専用の車両「マットビハイクル」のベース車となった。

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「ファミリアプレスト ロータリークーペ」。2代目ファミリアシリーズに、1968(昭和43)年になって追加されたロータリーエンジン搭載グレードだ。

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ファミリアプレスト ロータリークーペのレース仕様車。1970(昭和45)年のスパ・フランコルシャン24時間レース参戦車をレストアしたもの。

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マツダブース編その2はローターリースポーツの名車やロータリーエンジン

ロータリーをたんまり! マツダブースその2

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SA22C(FB3S)型サバンナ・RX-7。1978年に発売された初代RX-7だ。余談だが、ロボットアニメ「機動戦士ガンダム(ファーストガンダム)」の主人公メカ・ガンダムの型番「RX-78」はRX-7から取られている。

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1991年ル・マン24時間レースで総合優勝し、現時点で総合優勝を果たした唯一の日本車にしてロータリー車の「787B」55号車。詳細記事はこちら

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1967(昭和42)年から量産が始まった、最初の市販ロータリーエンジン「10A」。2ローターである。

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ロータリーエンジンの中でも、ヴァンケル式といわれるマツダのロータリーエンジンの動作モデル。

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「悪魔の爪痕」と呼ばれた、チャターマーク(波状摩擦)。開発当初、このようにハウジング内面がひっかき傷だらけとなってしまい、ロータリーエンジン実現の前に大きな壁として立ちふさがったという。

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スバルは「スバル360」や「スバル1000」を

総合安全への取り組みを展示したスバルブース

 スバルのテーマは、「事故ゼロを目指して60周年」。1960年代から同社が取り組んできた、総合安全への取り組みを展示した。目玉は、「K-111型スバル360」と「スバル1000デラックス」。そして、その脇を同社最新モデルの「WRX S4」と「レヴォーグ」が固めていた。

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「K-111型スバル360」。最初期に量産された60台のK-111型は通称「デメキン」といわれる。旧中島飛行機の流れを汲むエンジニアたちならではの、航空機の技術であるモノコック構造をクルマ作りに転用し、ボディの軽量化を実現。大人4人が乗れる車内空間を確保するため、足回りにトーションバーを採用。

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「スバル1000デラックス」。「水平対向エンジン縦置き前輪駆動」という方式は、現在のスバル車にもつながる特徴のひとつだが、この1966(昭和41)年誕生の「スバル1000」までルーツをさかのぼれる。当時、FFは技術的に困難なためにどこのメーカーも実現できていなかったが、スバルが同車で実現した。

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スバルブースでは、清涼感あふれるスバルブルーのコスチュームをまとったコンパニオンが出迎えてくれた。

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続いては海外メーカーブース・アウディから!

アウディは「クワトロ」のラリーカーを展示!

 アウディ・ジャパンは往年の世界ラリー選手権WRCファンにはたまらない、1984(昭和59)年から投入されたラリーマシン「スポーツ クワトロ S1」をドイツ本国のアウディ・トラディションより搬送して展示。その両脇をそのベースとなった市販車の「スポーツ クワトロ」と初代「クワトロ」の2台が固め、そして初日のプレスタイムにスポーツモデルの「RS5 クーペ」をジャパンプレミアとした。

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「スポーツ クワトロ S1」。アウディは同車の活躍により、”スポーツ4WD”という乗用車の新しいカテゴリーを開拓したといわれる。

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ラリーカー「スポーツ クワトロ S1」のホモロゲーション取得(WRCへの参戦条件を満たすこと)のために、214台だけ生産された「スポーツ クワトロ」。1983(昭和58)年式。

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こちらはノーマルの「クワトロ」。「Ur-クワトロ」や「ビッグクワトロ」などと呼ばれた。展示車両は1986(昭和61)年式。

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日本初公開となった、アウディのスポーツカーの最新モデル「RS5 クーペ」。80年代のアウディはとても角張っていたことが改めてわかる。

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最後は90周年のボルボ!

90周年のボルボは90年代のワゴンを展示

 ボルボ・カー・ジャパンのテーマは、「ボルボ90周年の歴史とワゴン・エステートの展示」。91年の「240GL ワゴン」と93年の「960SX エステート」に加え、初日のプレスタイムに「V90」の限定車「V90 90th Anniversary Edition」をジャパンプレミアとした。またボルボ・カー・ジャパンは別個にヘリテージブースも設け、そちらには「240 ワゴン」、「240 セダン」、「960 セダン」、「850 T5-R エステート」の4台を展示していた。

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91年式の「240GL ワゴン」。90年代のボルボも上で紹介した80年代のアウディのように角張ったイメージ。240は83年から93年まで生産された。

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93年式の「960SX エステート」。エステートとは、ボルボのステーションワゴンのシリーズのことだ。960シリーズは90年から97年まで生産された。

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日本初公開となった、V90の限定車「V90 90th Anniversary Edition」。1927年にボルボの1号車「ヤコブ」が販売を開始してから90年。V90は日本では90台限定で販売される。

2017年8月10日(JAFメディアワークス IT Media部 日高 保)

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