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クルマ最終更新日:2018.10.02 公開日:2018.10.02

JAF公認「国内Bライセンス」ってどんなライセンス?

 クルマの運転が好きな人、もっとドライビングテクニックを磨きたい人は、ライセンスを取得しモータースポーツ競技に参加してみてはいかがだろうか。国内で行われるJAF公認のモータースポーツ競技に出場するためには「競技ライセンス」が必要となる。ライセンスは、普通自動車運転免許が必要な「4輪自動車競技」用と、小学生から取得できる「カート競技」用に大別されるが、ここでは普通自動車運転免許所持者が取得できる「4輪自動車競技」用のライセンスについて紹介する。

 「競技ライセンス」にはいくつかのグレードがあるが、その中で最も入門的なのが「国内Bライセンス」。本記事では、これを取得する方法を紹介する。

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国内Bライセンスを取得することで、モータースポーツの楽しみ方がグッと広がるはずだ。

ライセンスには、どんな種類があるの?

 国内における4輪自動車競技用のモータースポーツライセンスは、国際モータースポーツ競技規定に基づきFIA(国際自動車連盟)より付託を受けたJAFが発給している。競技ライセンスには、チームとして競技に参加する場合に代表者が所持する必要のある「エントラントライセンス」、そこに所属するドライバーが所持していなければならない「ドライバーライセンス」の2種類がある。その中で「ドライバーライセンス」は国内B、国内A、国際R、国際C、国際B、国際Aの6つのグレードに分かれている。まずは、国内Bライセンスもしくは、国内Aライセンス(※)を取得することから始め、実績を積み上げていくことによって、さらに上級の資格が得られる仕組みだ。

※公認サーキット毎に定められたスポーツ走行の経験が50分以上あり、公認サーキットからその証明を受けた人のみ、国内Bを所有せず国内Aからの取得が可能。

 ちなみに、F1出場に必要な「スーパーライセンス」は、国際Aを所持し所定の実績を満たしたうえ、FIAが認めれば発給される特別なライセンスである。

 今回紹介する「国内Bライセンス」は、ラリーをはじめスピード競技と呼ばれるジムカーナ、ダートトライアルやサーキットトライアルなどの公認競技に参加できる入門ライセンス。では、実際にどのようにすれば取得できるのかを説明していこう。

JAFが発給する「国内Bライセンス」

ライセンス取得条件
 まずは大前提として、モータースポーツを始めるために有効な普通自動車運転免許以上を持っていなければならない。有効であるということは「期限切れでないこと」はもちろん、違反などによって「免許停止期間中でないこと」が条件。さらに18歳以上のドライバーはJAFの個人会員であることが必要となる。JAFに未加入の人でも「国内Bライセンス」の講習に申し込むことは可能。その場合は講習会場でJAF入会金2,000円、年会費4,000円を支払うことで入会の手続きが同時にできる。なお、家族会員として入会している人は、改めて個人会員になることが求められるので注意してほしい。

講習の受講
 「国内Bライセンス」は最も手軽に取得できるライセンスで、講習を受ければ誰でも手に入れることができる。JAFに登録しているモータースポーツクラブの多くが講習会を開催しており、JAFのホームページには講習会日程が掲載されている。受講料は教材費込みで約5,000円。当日JAFに入会する場合は、入会金と年会費が別途必要となる。講習の時間は主催者によって異なり、都合に合わせて受講日を選ぶことができる。講習の内容はモータースポーツ基礎知識、競技規則、車両規則、参加手続きの方法など、競技に参加するために最低限必要なルールを学ぶ。なお、受講内容に関わる試験はなく、約2時間の講義を聴くと受講証明書が渡され、基本的に受講者全員が合格となる。

ライセンスの発給
 講習が終了したら、主催者にライセンス発給申請書へ受講証明のスタンプを押してもらおう。その後、JAFへの申請が必要となるが「国内Bライセンス」は基本的にどこのJAF支部でも申請することができる。本人が申請に行く場合は、受講証明スタンプが押された発給申請書に顔写真を添付して提出する。許可証料3,100円を支払うと、その場で直ちに仮ライセンスが発給され、これがあればJAF公認競技に出場することができる。なお、顔写真や名前などが記載された、正規のライセンスカードは後日郵送されてくる。講習会の主催者によっては、上記の申請を代行してくれるところもあるが、手続き代行料が必要となる場合もあるので事前に確認しておこう。また、直接JAFに出向く時間がない場合は、郵送で受け付けてもらうこともできる。

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写真は国内Bライセンスのサンプル。申請後に郵送で送られてくる

Bライセンスを取得したら、モータースポーツクラブへ入会しよう!

 ライセンスを取得したら早速競技に出場したいと思うはず。しかし、どんな競技がいつどこで開催されるかをゼロから探すのはなかなか難しい。そこで、まずはモータースポーツクラブに入ることをお勧めする。日本全国にはJAFに登録された約1000のモータースポーツクラブがある。そのいずれかのクラブに入会することで、さまざまなノウハウや情報を手に入れることができる。また、同じ趣味を持つ仲間と交流を広げることができるのも大きな魅力。例えば、今よりも上のライセンスを取ろうという時にも、わからないことがあればクラブ内の先輩や仲間にアドバイスをもらうことができるだろう。クラブを探す方法としては、JAFが発行しているモータースポーツイヤーブックやJAF登録クラブ・団体名簿が載っているJAFのモータースポーツホームページを活用すれば見つけやすい。もし、クラブ選びで迷ったときには、JAFの各地方本部窓口に相談すれば自分の目的に合ったクラブを紹介してもらえるので、積極的に相談してみよう。なお、各クラブにはそれぞれ特徴があり、得意な競技やメインに活動している競技が異なっているため、自分に合ったクラブを選ぶこともポイントとなる。まずは自分が目指す競技を検討するところから始めてみるのがオススメだ。

ライセンスは更新を忘れずに!

 最後にライセンスの更新について記載しておきたい。ライセンスには有効期限があり、ライセンスに表記されている有効年の翌年12月末日まで更新が可能となっている。この期限を過ぎた場合は更新資格も失効し、新たに取得し直さなければならないので注意が必要だ。

2018年9月25日(雨輝・山里 真元)

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