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ライフスタイル最終更新日:2016.11.04 公開日:2016.11.04

第3回:ワシだけの十字架 超格安めがね洗浄器は夜の闇に去りゆく

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これからは開梱デカと呼んでくれ!

 うぃーす! 俺は、大間啓(おおま・けい)。グッズや小型家電専門のその便利さや使い勝手を実際にハコを開けて捜査を行う、芝大門署の特別捜査班、別名”芝大門バイス”のデカだ。俺のことは開梱デカと呼んでほしいぜ!

 前回は番外編でお茶を濁した感がなきにしもあらずだが、今回はちゃんと第3回だ。第1回第2回(厳密には第2.5回)もよろしくな(地道に営業だぜ)!

炎のアルコール・レンジャーは先送りだ!

 だがしかーし! 予告していた”炎のアルコール・レンジャー“ことアルコール飲料特別処理班・芝大門SWAT(特殊火器戦術部隊「Special Weapon And Tactics」の略称じゃなくて、少々強引だが、「Sake Wo Arittake moTtekoi」の略称だぜ!)が登場する話は少し待ってくれ。

 準備は進めているんだけど、マジメに捜査(調査)で時間がかかってるし、中のヒト的にもいろいろと気を遣うのよ。なんせ、昼間っから社内でアルコール臭をさせちゃまずいからな(笑)。だから、自宅で実験をしてるのよ。

 なので、今回は、アルコールじゃないヤツを取り調べることにするぜ!

 1回2回と食べ物関係が続いたから、そうだな、今回はちょっと違うヤツにするぜ。食い意地の張ったデカって思われるのも何だしな(事実だから反論はできないけどよ!)。

今回はいつになくアヤシいぜ!

 徹底的な捜査をして(ググったり、よく利用する家電量販店のショッピングサイトを見たり)当たりをつけ、よく利用するアキバの某家電量販店に潜入してみた(買い物という)ところ、

何だかヤしいのが!

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アヤしいヤツをしょっぴいて(買い物して)きたぜ。でも、本人のプライバシーのためにちょっとモザイクをかけたぞ!

 わずか1600円程度で、しかも洗剤なしの水だけでめがねや入れ歯、シェーバーの刃、鍵、コイン、アクセサリーなどをスッキリできるという洗浄器だ!

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今回も水がらみの製品になっちまったぜ!

めがね洗浄器がほしいヒト、多いよな?

 え? めがね洗浄器? などと思うなかれ。現在の日本で、裸眼視力が両方とも1.0以上! 乱視もまったくない! なんてヒトが周囲にどれだけいる?

 逆に視力がいいなんていわれても、「本当はコンタクトなんでしょ?」って疑ってしまうほどで、日本人は1億3000万人弱が総めがねの時代ってなもんだぜ(人口減少で1億3000万人切ってるんだよね!)!

 ともかく、めがねの利用者は、街のめがね屋の前にサービスで設置された超音波式の洗浄器を見るとつい足を止めて洗浄してしまうことも多いわけで、それを考えれば、この店頭価格なら1台ぐらい買ってみようかと思うはずだ。

 しかし、この値段で実力はどうなのか!? という不安を感じるのもまた事実。

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コイツは、顔を撮られるのがいやだっていうので、後ろ姿を紹介だ!

というわけで、今回はコイツが使えるのかどうか、徹底的に取り調べることにする!

 それにしても、1回目が氷、2回目が水で、今回も水と、何だか水関係ばっかりだな。水っぽいぜ俺。

このめがね洗浄器のキャラはどんなだ!?

 さぁ、コイツをキャラクター化するぜ。キャラクター化ってのは、俺の特殊能力で、グッズや小型家電を妄想能力でキャラクター化し、俺の脳内で取り調べするという、ス○ンド使いかサ○コダイバーかっていうぐらい、すごいんだぜ(自画自賛)。

 むぅ。コイツはメーカーでは、シルバーグッズのカテゴリーに入れられているわけか…。

色は白だし、ひげが生えてそうだから、老人と見た!

「ご老人、あんたの名前は?」
「ううーん、何だったかのぉ。ワシ、よく忘れてしまうんじゃ。ここがどこだかもわからん。ふぉっふぉっふぉ」
「何ぃ!? ハコに書いてある商品名をいえねーってわけか!? いよいよもってアヤしいヤツだな」
「ふぉっふぉっふぉ。顔は正面から撮らんでくれよ? 社名も隠しておくれ」

 じーさんてことで、ベタなバ○タン星人風の笑い方をしやがって。まぁ、じーさんがステレオタイプなのは、俺の妄想力が低いせいなんだが!

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いったいどんな構造なのか!

作りはいろいろと工夫されてるみたいだぜ!

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4つのパーツに分かれる。奥が本体、その正面がタンク。左がタンクの中に入れるラック。右がフタだ。手前のブラシは掃除用だ。

「構造はこうなってるわけか…」
「こんなジジィをバラバラにして全身をなめ回すように見て楽しいかのぉ? ふぉっふぉっふぉ」
「うるせぇ、気持ち悪りーこというな」

 本体の防水性はそれなりにしっかりしている感じだな。簡単に外せて中を見られるようにはなってない。足はクッション性が高くて柔らかい素材だから振動を結構吸収するようになっている。

 電池は単三電池を4本使用で、ボックスには2本ずつ2層に重ねる形で入れる。奥の2本が取り出しづらいから、引っ張ってすぐに取り出せるようリボンが用意されているというわけだ。

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電池ボックスは、2本ずつ2層でセット。奥側は取り出しにくいのでリボンが用意されている。足はクッション性が高く、振動を吸収してくれる。

 いろいろと気を遣ってはいるな。ただ、説明書がついてなくて、ハコの側面に書かれているだけだから、その点は不親切な感じがしなくもない。ただし、そこは料金を下げるための企業努力と推測できるので、一概に否定すべき点ではないだろう。

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本格的な取り調べで締め上げるぜ!

俺にかかればどんなヤツも素直に白状するぜ!

 というわけで、そろそろ本格的な取り調べを始めるとするぜ。俺の取り調べはきついので有名なんだぜぇ…! 

 なので、注意喚起をしておくぜ。ちなみにインターナショナル対応で、世界中の誰が読んでもここから先は取り調べだって気合いを入れられるよう、ピクトグラム風に取調室の机風のシルエット画像を挟んでおくぜ!

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これで外国製のグッズや小型家電といえど、震え上がること間違いなし。取り調べのピクトグラムだ! でも、文字が目立ちすぎて、ピクトグラムがわかりにくいぜ。デザインのバランスが悪いんだよ! あ、デザインしたのは俺でした。ちなみに、1ページ目トップの画像は、ちゃんとデザイナーのK女史に毎回作ってもらってるぜ。ありがとうございますm(__)m。

「ご老人、あんたは超音波振動なのか?」
「ワシか? そうじゃのぉ…、1分間に何千回かは振動できたはずじゃ。すごいじゃろ? 超音波振動…って何だったかのぉ?」

何? めがね洗浄器っていったら、超音波じゃねーのか? 超音波じゃない洗浄器だったのか!? それでこんなに安いのか?

実際に超音波にはほど遠かった!

 いや待て、そもそも超音波ってどれぐらい振動すると超音波なんだ? …何々、ヒトの耳で聞き取れる以上の振動数を持つ音波か。そしてヒトの耳は、20キロヘルツ位までは聞き取れる、といわれていると。要は、1秒に2万回以上振動する、ヒトの耳には聞き取れない音が超音波なのか…。

 ちょっと待て。じーさんは1分間にせいぜい数千回で、超音波は1秒間に2万回以上? まったく違うじゃねーか。仮に5000回だったとしても、60で割ったら1秒間にたったの83回だよ! 超音波にはほど遠いぜ!!

「ワシもトシだからのぉ。若い頃はゴッドハンドと呼ばれ、1秒間に3万回でも4万回でも余裕で震えることができたもんじゃが、今はこのていたらくじゃ…」
「ウソつけ! 最初からそういう仕様だろうが。ホラを吹くのはやめろっつーの」
「ふぉっふぉっふぉ」

 何てジジィだ。平気でウソの武勇伝を語るわ、いざとなったら○ルタン星人笑いでごまかしやがるわ。こののらりくらりっぷりは…。意外と強敵かも知れねー!

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まずはホコリがどれぐらい落ちるかだ!

水だけで洗浄できるのは本当なのか!?

「で、ハコに書いてある通り、水だけでいろいろと洗浄できるってのは本当なんだな?」
「まぁ、確かにそう書いてあるようじゃのう。ワシはようわからんが」

じーさん、自分のことだろ!

「めがねのレンズにくっついたホコリだけじゃなくて、ベタベタとついた指紋なんかも落ちるんだよな?」
「どうかのぉ…? 試してみたらどうじゃ? ふぉっふぉっふぉ」

 このジジィ、断定も確約もしねぇ…! こうなったら、ジジィのいう通り、実際に調べてみるしかねー!

愛用のサングラスにホコリをくっつけて洗浄だ!

 俺の愛用のサングラスにティッシュをちぎったりもんだりこすりつけたりしてホコリを積もらせる。ケースに入れずに枕元に放置しておいて、一晩とか二晩ぐらい経った程度のくっつき方だぜ。

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ホコリがいっぱい。しかし、接写って難しいぜ! 湾曲していて、全体にピントが合わねーよ!!

 さて、さっそく水に入れるぜ。…でも、待てよ。下手したら、水に浸けた瞬間に落ちるホコリも結構あるんじゃねーか? 浸けたら一度引き上げてみるか。

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根性の入ったヤツ以外、ほとんどが浸けただけで流れちまった。

 何てこった! 予想通りだ。ほとんど落ちちまった。よほどレンズ表面に静電気を発生させねーと、意外と水に浸けただけで落ちちまうんだな。

 まぁ、一応、残った根性のあるホコリもあるから、それが振動で落ちるのかどうか試してみるぜ。

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洗浄してみてその結果ははたして!?

いよいよスイッチを入れてみるけどどうなのよ!?

「じーさん、スイッチを入れるぜ」
「おう、どんとこいじゃな!」

めがね洗浄器に愛用のサングラスを入れて洗浄しているところだ。

 7分間振動した後、取り出してみる…。なお、スイッチを入れて7分間経つと、自動的に振動が止まる仕組みだぜ。

ホコリがほとんど落ちてねー!!

 7分間振動させた意味がほぼなかった!! 水に浸けても流れなかった根性の入ったホコリの多くが振動にも耐え抜いた! さすがは選ばれしホコリたち!!

これってさ、振動の意味がほとんどねーじゃん!!

 水道の水流の方が威力あってもっと落ちそうだよ!!

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7分間の振動を終えて引き上げてみたら、根性のあるホコリは落ちていなかった!

この状況、落としどころはどうするんだよ!?

「じーさん、落ちてねーぞ。どこら辺がきれいになるんだよ!」
「ふぉっふぉっふぉ。それはな、お主の心がきれいになるんじゃよ。きれいになった気持ちがするじゃろ?」
「気持ち的にきれいになるのかよ! 何だそりゃ!!」
「ふむ、お主はきれいにならないとな? それは、お前さんの心が汚れておる証拠じゃな」
「この少年みたいにキラキラした目の俺を汚れてるだぁ!? 俺はな、精神年齢14才を30年以上やってる、ベテランの中2だぞ! 最近、アホ毛が白髪になっちまってトシを感じるけどよ!!」
「ふぉっふぉっふぉ。まぁ、水のように生きろってことじゃな」
「確かにこのコーナーは水物ばっかり取り扱ってるけどな、伝説の格闘家兼俳優の格言みてーなこといって、含蓄あるふりすんじゃねー!」

 このままじゃ、まったくしまらねー。どうエンディングまで持って行くんだ!

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こんなんで指紋が落ちるのかよ!?

そもそも指紋って脂成分が混じってるけど?

 しかし、ティッシュのホコリが、水に浸けてすぐに落ちちまった以外はまともに落ちないなんて、さい先が思いやられる。こんなんじゃ、脂成分が混じってる指紋なんかただの水だけじゃ落ちそうにねぇ…。

「じーさん、一応、指紋も落ちるかどうかやってみるけどよ。どう見たって洗剤もなしに、脂成分を流せるわけないよな?」
「それは、わからんぞ? 為せば成る、為さねば成らぬ何事も、じゃな」
「また、人生経験が豊富なふりをしやがって、このク○ジジィが!」
「おっと、そんな悪い言葉を使ってはいかんのぉ。だから、○で隠しておいてやったぞ」

 ちくしょー、冷静にならないと負けだぜ。こののらりくらりっぷりは、さすがは年の功だ。プロレスラーも、小柄でも受け身がうまくて打たれ強くて、死んだふりをしたり間を外したりするような、のらりくらりしたヤツが結構強いんだ!

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無謀極まりないのを覚悟の上で、指紋も洗浄して消せるか挑戦だ!

 ともかく、実験その2だ! ベタベタに指紋をつけて、さっそく水の中に入れてやるぜ。スイッチオン!

 7分経ったぜ。落ちてるなんて期待してねーが。

でも、もしかしたら…、なんて淡い期待をしたけど、やっぱりまったく落ちてねー!

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やっぱり水で脂分の混じる指紋を洗浄できるわけがなかった。

指紋が落ちるとは一言も

 「ありゃー。でも、ハコにはひとつも指紋が落ちるとは書いておらんじゃろ?」
「ぐっ。確かにその通りだが…。ホコリも吸着度合いの高いヤツは落ちないし、指紋もまったく落ちないなんて、どういうことなんだ!?」

 こうなったら、このジジィの引き取り手として、ハコに書いてある連絡先に電話して、使い方に間違いがないか聞いてみるしかねー!

 ユーザーのひとりとして、もちろんクレーマーにならないよう丁寧に聞いてみたんだが、俺の使い方は間違ってないらしい。特にコツもないそうだが、そのほかいくつか丁寧に教えてくれた。なぜこれだけしっかり対応してくれるメーカーが、こんなちゃんと機能しない製品を出しちまうんだ?

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こうなったら禁断の裏ワザを使うしかねぇっ!

メーカー非推奨の危険な方法を試してみる!

「こうなったら、じーさん! ハコには一切書いてない、裏ワザをやるしかねーよーだな」
「裏じゃとぉ? お主も刑事のくせに、いかがわしいのぉ」
「おめーがまずいかがわしいんだろうが!」

開梱デカの名にかけても、このク○ジジィを指紋も消せる便利な小型家電として証明してやる!

「で、何をやるんじゃ?」
「決まってるだろ。洗剤を入れるんだよ!」
「ほう…。お主にそんな覚悟があったとはの。やるではないか。あえて険しい道を選ぶというんじゃの?」
「だから、なんか懐の深い、人生の師みたいなことをいうんじゃねー!」

 先ほどメーカーのユーザーサポートに電話した際、洗剤は使わないように、ということだった。しかし、構造的に機械に直接水が触れるわけではないし、使うのも台所洗剤だし、なおかつそれほど大量に入れるわけではない。

 ともかく、試せることは試さねーと気がすまねー! 台所洗剤をペットボトルのキャップに少量入れて、水に入れてみる。なんで計量スプーンとかを使わないかというと、廃材利用だ! そしてスイッチオン!

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とりあえず、これだけの洗剤を入れてみた。

 7分間、経って、さぁ、どうだ!

 おぉ! 少しは落ちたぜ!! でも、洗剤のせいでちょっとベタベタするので、水洗いが必要だ。口に長時間入れる入れ歯にはあまり使いたくねー方法だなぁ。

 そして指紋だが、薄くはなったが、まだ明らかに残ってる。先ほどの画像からそう大きな差はない感じだ。完璧じゃない。もう一押しが必要だ!

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続いては裏ワザその2を試すぜ!

これまた非推奨のお湯を試すぜ!

 水に少量の台所洗剤では落ちが弱いということなら、お湯にしてみたらどうよ! お湯もな、本当はできるだけ使わないでくれといわれたんだけど、こうなったらとことんやってやるぜ。裏ワザその2だ!! というか、裏ワザその1と2の複合技だぜ!

 まずはタンクをきれいに洗い流して、水を半分ほど入れ、そして90℃のお湯を半分足してみる。指を入れてみて、ヤケドをする温度ではないが、お風呂だとしたら少々熱い感じがするから、50度位か? 江戸っ子じーさんじゃなければ、入れないような温度だぜ。

 そして、先ほどと同様にサングラスにベタベタと指紋をつけて、ペットボトルのキャップで同じ量だけを計って台所洗剤を流し込む。そしてぶいーんと7分間。

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サングラスを洗浄している様子だぜ。振動で波が干渉し合って、水面がきれいだぜ。

 お! だいぶ落ちたぜ! だが、まだわかる。ただし、薄くなってるので何回かそのまま試してみようと思う。そして合計3回繰り返したが、ほぼわからなくなった。どうやら、洗剤が足りなかったみたいだな。

 なので、もうこうなったら、無駄遣いなのは承知で、ペットボトルのキャップいっぱいの台所洗剤をぶちこんじまえ!

 そして洗ってみたら、とうとう落ちたぜ! かなり洗剤がベタベタするから、しっかり流さないとダメなのが難点だが。

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かなーりきれいになったぜ。しかし、ペットボトルキャップ1杯は入れすぎだったな。その中間が望ましいのかも。

じーさん、やったじゃねーか!

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今回も長かったがそろそろ終盤だぜ!

(唐突だけど)さらばじーさん、あんたのことは忘れない!?

「水だけじゃ落ちねーけど、お湯と洗剤を使えば、指紋も落ちるじゃねーか、じーさん」
「ワシは、最初からお前さんならやれる! と信じておったよ」
「そーだろ! そーだろ!! …て、俺のことじゃーねーだろ! じーさんの話じゃねーかよ!!」
「どうやら、もうお別れのようじゃ…。啓よ、ワシはこれからもお主のことを見守っておるからな…。大丈夫じゃ、お前さんなら、ひとりでもうやっていける。お前は、芝大門署のオマケなんかではないぞ…。迷惑をかけた。達者でな…ガクッ」
「…じーさん? おい、じーさん!? だから…、だから、違うだろ! 死んだふりするんじゃねー! そもそも何で、俺を呼び捨て!? 俺の成長を喜ぶ、実のじーさんみてーなことをいってまとめんじゃねーっ!! なれなれしすぎ! しかも、展開が唐突すぎるよ!?」

 …どうにもこうにも、じーさんのペースで振り回されっぱなしだったが(俺の妄想力は、俺自身でもコントロールできないことが多いんだよ)、じーさん捨て身のオチが入ったんだ。何はともあれ、まとめてみよう。

無理すれば指紋も落とせるのは事実

 今回、いくつかの実験をして、このめがね洗浄器についてわかったことがある。

 まず、水だけでは残念ながらあまり汚れは落ちない、ということ。超音波式の洗浄器と勘違いして同レベルの効果を期待してしまったら、肩すかしを食うってことだ。

 だが、個人の責任において、ーカー非推奨の裏ワザ、あまり熱くない程度のお湯と適量の台所洗剤を組み合わせれば、ホコリだけでなく、レンズについた指紋も落とせる、ということだ。

 メーカーが推奨しないということは、タンクが熱や台所洗剤によって歪んだりするなど、製品寿命を早める可能性があり、メーカーとしては責任を取れない、ということなのだろう。だが、俺自身の使用感としては、じーさんはそんなヤワな作られ方はしていないと思う。

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本体からタンクとラックを外したところ。ヤケドしない程度のお湯で歪むほど薄っぺらい作りではない。

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タンク。こちらもかなりしっかりとしたプラスチック製。沸騰したお湯ならまだしも、お風呂の温度よりも少し熱い程度で変形してしまうようには思えないし、実際に歪んでいない。

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熱や洗剤の影響で変形してしまう可能性があるとしたら、このラックだろう。ただし、これもそんな薄くは作られていない。ちなみにこのラック、めがね洗浄に限った話なら、なくても問題ない。コインや鍵など、平べったくて小さい、取り出すのに苦労するような物の場合はあると便利だ。

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あえて間違った使い方で使い倒すのもありでは?

めがね洗浄器の選び方はふたつ

 めがね洗浄器の買い方として、今回の捜査で、大きく2通りあることがわかってもらえたんじゃないだろうか。

 安心で確実さを得たいのなら、やはり「超音波」は必要で、じーさんの数倍の料金を出して、きちんと機能を搭載している洗浄器を買うのがいい。超音波方式は、やはり結構落ちるらしい。

 しかし、格安でじーさんを入手して、メーカー非推奨の方法で使い倒すというのもありではないだろうか。4~5000円の製品を壊れるのを覚悟で使うのはさすがにもったいないが(俺は庶民で、おばあちゃんに物は大事にと育てられたからよ)、1600円なら「寿命が縮まるかも知れない」使い方であったとしても、まぁ、許容できるんじゃないだろうか。

 世の中、きれいな方法ばかりでは結果を出せないってことを俺は、今回、じーさんのおかげで知ったような気がする。コイツは、工夫の範疇といっていいのではないだろうか。

 俺の尊敬するデカのひとり、最前線な感じの某特○捜査課の桜○哲○警部(後に警部補に降格、最終的に課長に就任)は、自ら汚れながらもよく事件を解決したもんだった。

 そんな○井○夫警部のことを思い出すと、自動的にイタリア・ナポリ出身の歌手で俳優のあのファウスト・チリアーノさんが、日本語で魂を揺さぶる重厚さと哀切さで歌ったカンツォーネを聞きたくなるってもんだぜ…。背中に自分だけの十字架を背負いたくなっちまう、あの歌を。

 って、あれ、ちょっと強引すぎる終わらせ方だったか!? いや、うまくまとまんねーから、今回はこのぐらいでカンベンしてよ。というわけで、すんません! もう、疲れたんで帰ります。 次の原稿を書かせてください!!

 次回こそ、芝大門SWAT(Sake Wo Arittake moTtekoi)に登場してもらう、「飲んでる(J)ウォーカー 炎のアルコール・レンジャー」(仮題だけどほぼ決定)か? でも、もしかしたら意外な話になるかも? まぁ、あんまり期待しないでお待ちください!!

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星の揺れそうな港(名古屋港だそうだ)を撮影してくれたのは、kyu3さん。フォト蔵で入手したぜ。センキュー!

芝大門署、グッズ特別捜査班、そして登場人物はすべてフィクションです。
今回は、諸般の事情により、製品名およびメーカー名は一切掲載しておりません。

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