人気の希望ナンバーから、数字に込められた思いを探ってみた
クルマのナンバープレートは、希望番号制度を使って、自分の好きな数字の組み合わせにすることができる(人気のあるものは抽選だが)。ユーザーが思いを込めた数字の組み合わせには、どんなものがあるのだろうか。全国自動車標板協議会が公表している希望番号の人気ランキングから見てみよう。
「1」「3」「8」など、縁起が良い数字に人気が集中
ナンバープレートの数字は、電話番号などとともに、ユーザーにとっては最も身近な数字の組み合わせのひとつだろう。
ちなみに日本のナンバープレートは、1951年まで基本的には数字のみだったが、この年に東京を除いて道府県の文字が入るようになった。1955年にひらがな文字が入り、1962年には東京都も文字が入って、概ね現在のデザインになった。
ナンバープレートの番号は、基本的には交付時にランダムで番号が付与されるが、現在は希望番号制度があり、これを利用すれば好きな番号を付けることができる。対象車両は登録自動車と、自家用の軽自動車。希望番号は自由に申請できるが、人気の高い番号は抽選となる。
では、どのような番号に人気が集まっているのだろうか。一般社団法人 全国自動車標板協議会では、隔年で全国の希望番号人気ランキングを公表している。現在公表されている最新版は2019年のものだ。
全国の政令指定都市における人気番号ランキングでは、ベスト10の中に「2525」や「1122」「8888」などが多く見受けられる。そのほか、「1」「3」「5」「8」など1桁の数字も上位を占めている。
「2525」は、語呂合わせの「ニコニコ」から、笑顔を連想できて明るいイメージが人気なのだろう。「1」が人気なのは当然として、末広がりで縁起がよいといわれる「8」を含めた番号も人気だ。同じく「5」や「7」の人気も、ご縁やラッキーセブンなど縁起のよさからだろうか。
一方、「3」の人気も高い。不思議に思う人もいるかもしれないが、「3」は、「満つ」「充つ」として思いや願いが満たされる意味につながる。また「七五三」「三位一体」「三顧の礼」など「3」を冠する言葉が数多く存在することも人気の原因かもしれない。
幸運を呼び込む「エンジェルナンバー」
希望番号を申請する際には、「エンジェルナンバー」を意識する人も少なくないという。エンジェルナンバーとは、幸運を呼び込むといわれる意味を持った数字のこと。たとえば人気の数字「3」「5」「8」を使った「358」が近年増えているが、それぞれの数字が風水で「3」は金運、「5」は帝王、「8」は発展・成功と運気アップの意味を持っているという。
また、人それぞれにエンジェルナンバーがあるともいわれ、「よく見る数字」や「気になる数字」の組み合わせにはメッセージが隠されているという考え方もあるようだ。全国自動車標板協議会の亀田企画課長によると、「幸運を呼び込む番号ということで『エンジェルナンバー』と呼ばれるようになったのだと思います」とのこと。また、特に軽自動車の希望番号としてエンジェルナンバーの人気が高い傾向があるという。
希望番号で推し活はいかが?
語呂合わせで自分の好きなものを表現したり、地域の特徴を出したりするのも定番だ。
地元愛を感じられるものには、下関の「2929(ふぐ)」、山形の「3900(サクランボ)」、沖縄の挨拶である「8131(ハイサイ)」などがある。広島カープファンの「51(鯉)」、B`zファンの「178(稲葉)」、ゆずファンの「7216(夏色)」など、イメージキャラクターや代表曲などから連想したものも多い。
推している選手やアイドル、キャラクターの誕生日や背番号を使用するのも、ファンとしては楽しいものだろう。また「I love」を意味する「10」を頭に持ってきて、「1029(I love 肉)」のような組み合わせもある。ユニークなナンバープレート番号を考えてみるのも楽しそうだ。
【お詫びと訂正】本記事において情報の一部誤りがありましたので、正しい表記に修正いたしました。