2021年08月16日 12:10 掲載

クルマ 噂の中国製45万円EVが日本に上陸。見せてもらおうか、「宏光 MINI EV」の性能とやらを!


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文・写真=会田 肇

シティコミューターとして学ぶべき点は多い

 車内は大人2人がゆとりを持って着座できるスペースが確保されていた。これは横幅が軽自動車を超える寸法であることや、天井が高めに設定されていることが大きい。また、ダッシュボードの手前が低くデザインされていることもその一因だろう。

 一方で運転席に座ると前輪のタイヤハウスの出っ張りが大きく、アクセルやブレーキペダルが助手席側に大きくシフトしている。この状態で長時間走るのは疲れやすいかもしれない。また、後席は軽ボンネットバン並みの広さしかなく、おそらく前席に乗車して後席はカーゴスペースとして利用することを想定しているのだと思われる。

 メーターは液晶パネルを採用し、シフト操作はダイヤル式とするなど、その仕様はEVらしさが伝わる仕様だ。パワーウインドウは前ドア左右に装備。オーディオ系はラジオが備わるだけのシンプルさだが、USB端子を備えているので、充電やスマホ内の音楽を再生できる可能性もある。その一方で電源スイッチは昔ながらのキーを差し込んで回す方式で、このアンバランス感もコスト削減の一環なのかもしれない。

ダッシュボードは全体に低く下げることでルーミー感を生み出し、同時に広々とした空間をもたらすことに成功している

ダッシュボードは全体に低く下げることでルーミー感を生み出し、同時に広々とした空間をもたらすことに成功している

前席シートはクッション厚が薄く硬めの印象だが、ホールド感は想像以上に良い印象。シートバックポケットも左右に備えられ、チープ感もほとんど感じられない

前席シートはクッション厚が薄く硬めの印象だが、ホールド感は想像以上に良い印象。シートバックポケットも左右に備えられ、チープ感もほとんど感じられない

後席のシート自体はしっかりとした造りだが、そのスペースは軽ボンネットバン並みしかない。エマージェンシー的な使い方を想定しているのだと思う

後席はシート自体はしっかりとした造りだが、そのスペースは軽ボンネットバン並みしかない。エマージェンシー的な使い方を想定しているのだと思う

後席を使う状態ではカーゴスペースはかなり狭いが、折りたためば実用的な広さが確保できる。シートロックも確実性があり不安はない

後席を使用した状態ではカーゴスペースはかなり狭いが、折りたためば実用的な広さが確保できる。シートロックも確実性があり不安はない

オーディオ系はラジオが備わるだけだが、USB端子を備えているので充電は行えるだろうし、スマホ内の音楽を再生できる可能性もある

オーディオ系はラジオが備わるだけだが、USB端子を備えているので、充電は行えるだろうし、スマホ内の音楽を再生できる可能性もある

運転席に座ると前輪のタイヤハウスの出っ張りが影響していることもあり、アクセルやブレーキペダルが助手席側に大きくシフトして備わっていた

運転席に座ると前輪のタイヤハウスの出っ張りが影響していることもあり、アクセルやブレーキペダルが助手席側に大きくシフトして備わっていた

シフトチェンジは回転ダイヤル式で、前ドアはパワーウインドウを採用する。電源はキーシリンダーを回す古典的なタイプだった

シフトチェンジは回転ダイヤル式で、前ドアはパワーウインドウを採用する。電源はキーシリンダーを回す古典的なタイプだった

 こうした「宏光Mini EV」の手法は日本メーカーにとっても参考になる部分が多い。これまでEVは"ファーストカー"として航続距離を長く延ばすことに注力してきたが、バッテリーを多く積めば重量も増え、その重量物を運ぶために無駄な電力を消費することにもつながる。

 そうした状況を踏まえれば、むしろEVは少ないバッテリーでシティコミューターとして普及させる方が身近な存在として普及もしやすい。それにより普及が進めば結果として脱炭素社会へアプローチとして賢い方法なのではないか。「宏光Mini EV」の取材ではそんなことを改めて気付かされた次第だ。

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