2020年07月28日 12:10 掲載

クルマ 2020年前半の新型車・モデルチェンジ情報。その人気度は?

2020年前半の新型車・モデルチェンジ情報。その人気度を見てみよう。2020年の1~6月に国内メーカーが発売したフルモデルチェンジ車および完全な新規モデルは11車種。どんな車種が発売されたのかを振り返ってみると同時に、発売後約1か月の予約受注数、2020年前半の合計販売台数などからその人気をチェックしてみる。

神林 良輔

2020年前半に発売された新車たち。

2020年前半に発売された新車たち。

 今回紹介するのは、2020年前半の新型車・モデルチェンジ情報。トヨタ、日産、ホンダ、三菱が2車種ずつ。そしてマツダとスズキとダイハツが1車種ずつだ。発売日順に紹介する。

より精悍なイメージとなったスズキの2代目「ハスラー」は安全性能も強化

2020年1月20日に発売されたスズキの2代目「ハスラー」。

2代目「ハスラー」。

発売日:1月20日
カテゴリー:
軽自動車(クロスオーバーSUV・ハイブリッド)
車両型式:5AA-MR92S(NAモデル)/4AA-MR52S(ターボモデル)
排気量:直列3気筒・657cc(NAモデル)/658cc(ターボモデル)
燃費(WLTCモード):25.0km/L(市街地22.9km/L・郊外26.4km/L・高速道路25.1km/L)(※1)
車名の由来:「hustler」は活動家、やり手などの意味の英語。「あらゆることに行動的に取り組み、俊敏に行動する人」というイメージで、同車と重ね合わせたという。

※1 燃費値は、最も燃費性能に優れるグレードの「HYBRID X/HYBRID G」のNA・FFモデルの値。

 ワゴンとSUVを融合させた新ジャンルの軽自動車として、初代「ハスラー」は2014年1月8日に誕生。そして丸6年目が過ぎた2020年1月20日に、2代目へのフルモデルチェンジが実施された。2代目は、よりSUV的なタフなイメージの外見が特徴となって登場した。

 また機能面では、安全運転支援システム(予防安全機能)が強化され、夜間の歩行者に対応した衝突被害軽減ブレーキ「デュアルカメラブレーキサポート」などを搭載。またエンジンに関しては、NA車(ノンターボ車)用に「R06D型」エンジンが新開発された。そして全車が、マイルドハイブリッド車となっている(※2)。

 月販目標は6000台で、1か月の受注数は未公表だ。一般社団法人 全国軽自動車協会連合会が発表している「軽四輪車 通称名別新車販売台数」で販売台数を確認したところ、「ハスラー」の2020年前半(1~6月)の販売台数は3万7413台で(※3)、ランキングは第7位だった。

※2 マイルドハイブリッド:減速時にモーターで発電してバッテリーに蓄え、発進時にモーターでエンジンをアシストするハイブリッドシステム。EV走行機能はない。
※3 軽四輪車 通称名別新車販売台数では、初代や2代目といった区別なく集計されている。そのため、3万7413台の中には、初代(1月19日まで発売)が含まれている可能性もある。

コンパクトカーの世界標準を目指すトヨタ「ヤリス」(4代目)

2020年2月10日に発売されたトヨタ「ヤリス」(通算4代目)。

「ヤリス」(通算4代目)。

発売日:2月10日
カテゴリー:
コンパクトカー(ハイブリッド/ガソリン)
車両型式
ハイブリッド車:6AA-MXPH10
ガソリン車:5BA-MXPA10(1.5L車)/5BA-KSP210(1.0L車)
排気量:直列3気筒・996cc/1490cc
燃費(WLTCモード):36.0km/L(市街地37.5km/L・郊外40.2km/L・高速道路33.4km/L)(※4)
車名の由来:ギリシャの神々の名をベースにした造語。ギリシャ神には「Charis」(カリス)など、名前の末尾に"is"とつく神が多く、そこに開放的でダイナミックな音である"Ya"の音を組み合わせたという。

※4 燃費値は、最も燃費性能に優れるグレードの「HYBRID X」のFFモデルの値。

 2月10日に発売された「ヤリス」は、国内では3代目まで「ヴィッツ」の車名で販売されていたコンパクトカー。このたび、海外での車名である「ヤリス」に統一することとなった。コンパクトカーの新たな世界標準を目指して開発され、プラットフォームはTNGA(※5)コンセプトの新型「GA-B」タイプを採用。そのほか、エンジン、トランスミッション、サスペンションなど、多くのコンポーネントがゼロから新規に開発された。中でもハイブリッドモデルの燃費性能が驚異的で、WLTCモードで36.0km/L。今回の新型車の中でも唯一の30.0km/L超えを達成し、圧倒的な値を達成している。

 安全運転支援システム「Toyota Safety Sense」も、2020年7月現在、トヨタ車で唯一となる最新バージョンを搭載。夜間の歩行者や横断自転車への対応に加え、トヨタ車初となる交差点右折時の対向直進車および右左折後の横断歩行者の検知も可能とした。

 「ヤリス」は月販目標7800台が掲げられ、約1か月での受注数は5倍近い約3万7000台だった。一般社団法人 日本自動車販売協会連合会による普通車の販売台数ランキング「乗用車ブランド通称名別順位」によれば、2~6月の販売台数の合計は4万8129台(※6)。2020年前半の第4位となっている。

※5 TNGA:Toyota New Global Architectureの略。トヨタの新たなクルマづくりのコンセプト。TNGAコンセプトで開発されたプラットフォームには、GA-BのほかにもGA-CやGA-Kなど、クルマのサイズに合わせた複数の種類がある。
※6 通常、乗用車ブランド通称名別順位も代が異なっても、同じ車名なら合算される。ただし「ヤリス」の場合は、3代目「ヴィッツ」とは車名が異なるために別途集計されている。

歴代の機能に"心地よさ"が加わった4代目「フィット」

2020年2月14日に発売された、ホンダの4代目「フィット」。

4代目「フィット」。

発売日:2月14日
カテゴリー:
コンパクトカー(ハイブリッド/ガソリン)
車両型式:6AA-GR3・4・6・8(ハイブリッド)/6BA-GR1・2・5・7(ガソリン車)
排気量:直列4気筒・1496cc/1317cc
燃費(WLTCモード):29.4km/L(市街地30.2km/L・郊外32.4km/L・高速道路27.4km/L)(※7)
車名の由来:みんなの生活のあらゆるシーンに"ぴったりフィットする"という気持ちを込めて命名したという。

※7 燃費値は、最も燃費性能に優れるハイブリッド車「e:HEV BASIC」のFFモデルの値。

 ホンダ「フィット」はキャビンの広さや優れた燃費性能によって、2001年6月に初代が誕生して以来、日本のコンパクトカー市場を牽引してきた車種のひとつだ。フルモデルチェンジを経て2月14日に登場した4代目は、歴代「フィット」の長所を引き継いだ上に、"心地よさ"という数値では表せない価値を加えることを目標に開発された。

 特徴のひとつが、エクステリアやインテリア、装備などが異なる5種類のバリエーションが用意されていること。シンプルなBASIC、居心地のよさを追求したHOME、スポーティでアグレッシブな外観のNESS、アウトドア向けのSUVスタイルのCROSSTAR、洗練と上質を兼備した高級感のあるLUXEがある。

 そして機能面では、ホンダの小型車では初となる走行用と発電用の2種類のモーターを搭載したハイブリッドシステム「e:HEV」(イー・エイチイーブイ)を搭載したことが大きな特徴だ。e:HEVはEV走行、シリーズ型ハイブリッド方式(※8)での走行、そしてエンジンによる走行の3種類が可能で、状況に応じて最も効率がいい方法が選択されるようになっている。それにより、優れた燃費効率を実現した。

 月販目標は1万台で、1か月間での受注数はその3倍の約3万1000台。乗用車ブランド通称名別順位表によれば、2~6月の「フィット」の販売台数は4万8284台だ(※9)。3代目の販売台数を含めた1月から6月までの「フィット」の販売台数は5万29台で、2020年前半の普通車の第3位につけている。

※8 シリーズ型ハイブリッド方式:エンジンで発電用モーターを駆動し、モーターでタイヤを駆動する方式のハイブリッドエンジンのこと。走行状況にかかわらず、エンジンを最も効率のいい状態で稼働し続けることができるので燃費効率に優れる。ただし、高速クルージング時などはエンジンによる直接駆動の方が効率に優れるため、e:HEVではエンジンによる直接駆動に切り替える。
※9 4万8284台の中には、3代目(2月13日まで発売)が含まれる可能性もある。

世界で30のアワードを受賞したホンダ「アコード」はいよいよ10代目という大台に

2020年2月20日に発売されたホンダの10代目「アコード」。

10代目「アコード」。

発売日:2月20日
カテゴリー:
セダン(ハイブリッド)
車両型式:6AA-CV3
排気量:直列4気筒・1993cc
燃費(WLTCモード):22.8km/L(市街地21.2km/L・郊外24.4km/L・高速道路22.6km/L)
車名の由来:「accord」は"調和"という英語であり、"自動車の理想の姿を、人とクルマとの調和の中に求める"という思想のもとに開発したという。

 2月20日に発売された「アコード」は、今回のフルモデルチェンジでいよいよ大台の10代目となった。初代は1976年5月に誕生し、ホンダの現行車種の中では「シビック」に次ぐ歴史ある車種となっている。当初は中級セダンとしてスタートしたが、40年を超える歴史の中でホンダのラインナップが変化し、現在ではより高級になり、中上級セダンのポジションにいる。FCVやプラグインハイブリッド車という特殊な車種の「クラリティ」シリーズを除くと、フラッグシップセダン「レジェンド」に次ぐ位置付けだ。

 10代目「アコード」にガソリン車のラインナップはなく、ハイブリッドモデル(e:HEV)のみとなる。e:HEVは、先代も搭載していた2モーター・ハイブリッドシステム「SPORT HYBRID i-MMD」の進化形であり、4代目「フィット」以外では中上級以上の車種への搭載が進む。

 月販目標は300台で、1か月での受注数は未公表。乗用車ブランド通称名別順位表に「アコード」は掲載されていないため、2020年の2~6月にどれだけ販売されたのかは確認できなかった。

本家に続いてマツダ「フレア クロスオーバー」も2代目にフルモデルチェンジ

2020年2月27日に発売したマツダの2代目「フレア クロスオーバー」。スズキの2代目「クロスビー」のOEM供給車。

2代目「フレア クロスオーバー」。

発売日:2月27日
カテゴリー:
軽自動車(クロスオーバーSUV・ハイブリッド)
車両型式:5AA-MS92S(NAモデル)/4AA-MS52S(ターボモデル)
排気量:直列3気筒・657cc(NAモデル)/658cc(ターボモデル)
燃費(WLTCモード):25.0km/L(市街地22.9km/L・郊外26.4km/L・高速道路25.1km/L) (※10)
車名の由来:才能、ひらめき、おしゃれを表す英語「flair」(フレア)+クロスオーバー。運転のしやすさ、使い勝手のよさ、室内空間の広さなどの同車の多くの"才能"を表現すると同時に、同車を購入したユーザーの"才能"を称えるという意味も込められている。

※10 燃費値は、最も燃費性能に優れるグレードの「HYBRID XG」および「HYBRID XS」のFFモデルの値。

 マツダはスズキから軽自動車のOEM供給を受けており、全5車種のうちの3車種は「フレア」シリーズとして展開している。「フレア クロスオーバー」はその1車種で、ワゴンとSUVを融合させた軽クロスオーバー「ハスラー」がベースだ。本家「ハスラー」が1月20日に2代目にフルモデルチェンジしたことから、「フレア クロスオーバー」も1か月ほどあとの2月27日にフルモデルチェンジを実施した。

 「ハスラー」との違いは、まずグレードの種類が異なる。「ハスラー」は4種類あるところ(NA車とターボ車で2種類ずつ)、「フレア クロスオーバー」はNA2種類のターボ1種類の計3種類だ。また、「フレア クロスオーバー」の方が選べるボディカラーが2色少なく、モノトーン4色、2トーン4パターンという違いもある。選択できないカラーは、モノトーンの「シフォンアイボリーメタリック」と、2トーンの「チアフルピンク(ボディ)・ホワイト(ルーフ)」だ。

 月販目標、1か月の受注数ともに未公表。軽四輪車 通称名別新車販売台数によれば、2~6月の販売台数は2297台だ。ただし、その中には初代(2月26日まで発売)が含まれている可能性がある。

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