2022年05月02日 16:50 掲載

ライフスタイル ドライブ&トレッキング
豊かな自然と田園風景を楽しむ宮城オルレ


くるくら編集部 小林 祐史

深い峡谷と温泉の大崎・鳴子温泉コース

新緑の「鳴子峡」

新緑の「鳴子峡」 写真提供:宮城県観光プロモーション推進室

 山形県、秋田県と隣接する大崎市にある大崎・鳴子(なるこ)温泉コース1は、山々の緑と、深さ約100mの峡谷が織りなす風景、そして鳴子こけしの名産でもある鳴子温泉地からなるものだ。山々の緑は、春から初夏の新緑、秋の紅葉、そして深い峡谷に流れる大谷川(おおやがわ)の水流が美しい色合いを紡ぎだす。

 さらに、名産品である鳴子こけしの絵付け体験ができる鳴子公園内の「日本こけし館」や、松尾芭蕉と所縁のある「奥の細道」や「尿前(しとまえ)の関跡」などが楽しめ、最後にはトレッキングの疲れを癒す"手湯"の「ゆめぐり広場」がゴールとなるコースだ。ゴールに近い鳴子温泉駅には木造の足湯もある。また鳴子温泉は、さまざまな泉質の温泉があるので、トレッキング後のリフレッシュに立ち寄るのもいいだろう。

「ゆめぐり広場(手湯)」

「ゆめぐり広場(手湯)」 写真提供:宮城県観光プロモーション推進室

 スタート地点は、鳴子峡レストハウス2と県道47号を挟んだ「鳴子峡」になる。そこから大谷川沿いの峡谷を、JR陸羽東(りくうとう)線の鳴子温泉駅方面に向かってトレッキングするコース3となる。距離は約10km、所要時間は約4時間。

1 11月下旬から4月下旬までは冬季閉鎖となる。
2:鳴子峡レストハウスの駐車場は10月上旬から11月上旬にかけて有料となります。
3:熊が目撃されている地域を通りますので、注意ください。

「奥の細道」で詠まれた峡谷

「奥の細道」

宮城オルレの「奥の細道」は、国の文化財の「出羽仙台街道中山越(でわせんだいかいどうなかやまごえ)」にも指定されている 写真提供:宮城県観光プロモーション推進室

 大崎・鳴子温泉コースは、鳴子峡谷の緑を楽しめるトレッキングコースであるが、同じ道を江戸時代の俳人である松尾芭蕉が旅した場所であり、その体験を「奥の細道」で詠んでいる。そして1689年に芭蕉と弟子が厳しい取り締まりを受けた仙台藩の番所である「尿前の関跡」もコースに組み込まれている。

尿前の関跡

「尿前の関跡」の近くには芭蕉像や句碑もある 写真提供:大崎市観光交流課

1200年の歴史を持つ温泉

「鳴子温泉神社」

平安時代から都にも名が知られていた神社の「鳴子温泉神社」 写真提供:宮城県観光プロモーション推進室

 鳴子温泉の歴史は古く、平安時代から都であった京都にも知られていた。つまり1200年の歴史を持つ温泉地となる。その始まりは、鳴子温泉神社より湧きだした温泉からと言われている。現在は環境省指定の国民保養温泉地で、泉質は旧分類の11種のうち9つがあることも特徴だ。

 またこの温泉の特産品である鳴子こけしについて学べる「日本こけし館」もオルレのコースに組み込まれている。こけし作家たちの制作過程や、自分で絵付けができるコーナーもある。加えてフィニッシュ地点である鳴子温泉の街のあちらこちらに、高さ約1.5~1mのこけしのオブジェが置かれている。

ゆめぐり広場(手湯)

「ゆめぐり広場(手湯)」や郵便局などに、こけしのオブジェが置かれている 写真提供:宮城県観光プロモーション推進室

<大崎・鳴子温泉コース スタート地点(鳴子峡レストハウス)アクセス>

E4東北自動車道 古川ICから国道47号経由で約45

大崎・鳴子温泉コース近隣のドライブスポット

鳴子ダム
所在地 宮城県大崎市鳴子温泉字岩淵2-8

鳴子ダム写真右の矢印のところが、鳴子ダムの放流バルブ 写真=小林祐史 ※ガイド同行のツアーにて撮影

 鳴子ダムは「尿前の関跡」の北に位置し、複雑なカルデラ地形に建設されたアーチ式コンクリートダムだ。1952(昭和27)年に着工し、1957(昭和32)年10月12日に完成した。外国人の技術者を招かず、日本人だけで建設した初のダムで、2016年9月に土木遺産に認定された。

 このダムで注目したいのは、みやぎ大崎観光公社が開催する「鳴子ダム直下見学ツアー」。立ち入り禁止となっているダムの壁(アーチ)の直下で見学できるツアーというレアなもの。写真のようにアーチのすぐ下まで歩いて行けるなど、ふだん目にする機会が少ないダムの構造物を堪能できる。ツアーにはガイドが同行し、ダムや江合川の自然について解説してくれる。開催時期は不定期なので、みやぎ大崎観光公社のウェブサイトをチェックしてほしい。


次ページは登米コース

ドライ日、旅に関する記事