2021年10月28日 11:10 掲載
ライフスタイル 車中泊場所の上手な探し方!車中泊の専門家が解説!
記事提供元/カエライフ
▼監修・執筆
渡辺 圭史(わたなべ けいし)さん
1971年、東京都生まれ。アウトドア好きなフリーランス編集者、ライター。アウトドア用品メーカー、出版社を経て、キャンピングカー専門誌『キャンプカーマガジン』編集長に。現在はWebサイト「キャンピングカーナビ」編集長を務めながら、いろいろなメディアでキャンピングカーや車中泊についての情報を発信中。
Instagram: keishi1971
車中泊の魅力とは
静岡県富士宮市「ふもとっぱら」のキャンプサイトで、富士山を目の前に車中泊
クルマで宿泊する「車中泊」が最近とても人気です。「車中泊旅の魅力は何か?」を考えると、
- 多様な場所に泊まれる
- クルマで好きな場所へ自由に移動できる
- 時間を有効に使える
- 車内に自分だけの空間を作り込める
- これまでにない体験ができる
といったことがあると思います。
旅本来の楽しさに加えて、クルマという便利な乗り物で移動し、クルマ内に宿泊することで、さらに楽しさが倍増するのが車中泊の旅。ふと思い立ったらすぐに出発できるので、金曜日の夜、仕事が終わった後に出発して車中泊しながら週末旅を楽しむ人も増えていますね。
また、車内に好きな小物を揃えればテンションも上がります。自宅のようなプライベート感を味わいながら、見知らぬ土地での新しい出会いや発見を楽しめるのがいいですよね。
車中泊スポットの種類:車中泊できる場所はどこ?
温泉やプールが設置されたホテルライクな「エンゼルフォレスト那須白河のキャンプ場」
車中泊できる場所(車中泊が許可されている場所)には、大きく分類すると、以下の3つがあります。
- ① RVパーク
- ② シェアリングスペース
- ③ オートキャンプ場
順番に説明しましょう。
①RVパーク
山梨県北都留郡小菅の「RVパーク道の駅こすげ」
RVパークは、日本RV協会が認定した車中泊専用の駐車場で、道の駅や温泉施設などと提携して設置された施設です。ちなみに日本RV協会とは、キャンピングカーの普及促進に向けて設立された一般社団法人で、キャンピングカービルダー、ディーラーなどで結成されています。
RVパークとはいわば「クルマで泊まっていいですよ!」というお墨付きの駐車場なので、堂々と宿泊できるのがいいですね。トイレや水道などの設備もあるので、初心者でも安心して利用できると思います。入浴施設があったり、ゴミ処理も可能だったり(有料の場合もあります)、ペット同伴可というところもあります。利用料も1000円〜3000円くらいと手頃なのも嬉しいところ。
私は仕事柄、ひんぱんに車中泊しますが、車中泊場所として最も快適なのはRVパークです。たいていコンビニや飲食店などが近くにあり、ビジネスホテルのような感覚で気軽に宿泊できるからです。
出典:くるま旅クラブ公式サイト「くるま旅」内「湯YOUパークのご案内」より
その他にも車中泊が公認されている施設として以下があります。
- 湯YOUパーク(ゆうゆうパーク)・・・温泉施設やホテル・旅館の駐車場を利用。かんぽの宿の駐車場を利用できる「くるまパーク」も湯YOUパークの一種。
- ぐるめパーク・・・レストランの駐車場を利用。
- 民パーク・・・カフェやゴルフ場の駐車場などを利用。
これらを利用するには、日本RV協会の関連組織「くるま旅クラブ」の会員になる必要がありますが、旅先で温泉や食事を楽しみ、その場所でそのまま車中泊できるので便利です。
②シェアリングスペース
神奈川県葉山の車中泊スポット「Hayama RV-SITE by Star Home」。カーステイで予約可能
近年は、車中泊のためのシェアリングサービスも登場しています。車中泊したい人と空いている駐車場をマッチングするプラットフォーム「Carstay(カーステイ)」がその代表的な存在で、カーステイのWebサイトやアプリで簡単に検索・予約できるので便利です。日本全国にある空き地や使われていない駐車場などを車中泊スポットとして活用するシステムで、シェアエコノミーの観点からも注目されています。
ちなみにカーステイでは、キャンピングカー、バンライフカーのカーシェアリングサービスもあるので、車中泊スポットを探すだけでなく、車中泊してみたいクルマを一緒にレンタルすることもできます。
③オートキャンプ場
長野県「戸隠イースタンキャンプ場」で車中泊キャンプの様子
車中泊場所として、オートキャンプ場は定番です。キャンプ経験者で車中泊は初心者、という方はオートキャンプ場が安心でしょう。
車中泊専用の施設では、キャンプ行為(火気の利用やテントを張ることなど)は禁止のところが多いのですが、キャンプ場ならもちろんOK。焚き火やBBQも楽しめますし、トイレ、洗面所(給水・排水)、ゴミ処理施設、AC電源の供給など、快適に車中泊するためのほとんどの設備が整っています。
埼玉県飯能の「ケニーズ・ファミリー・ビレッジ/オートキャンプ場」にて
オートキャンプの場合は、タープやテントをリビングルームとして使い、クルマを寝室にして夜はクルマの中で寝る、というふうに使い分けられるのがいいですね。女性のソロキャンプでも、夜はクルマで寝るほうが安心だと思いますし、クルマの中のほうが冬も暖かく過ごせますよね。
ただ、オートキャンプ場は、市街地から離れた場所にあることが多いため、近隣に飲食店なども少なく、旅先での行動範囲が限られてしまうのをマイナスポイントに感じる人もいるでしょう。私自身、キャンプそのものを楽しみたいときはキャンプ場に行きますが、車中泊場所としてキャンプ場を選ぶことは少ないです。
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