発汗作用がある! エビと生姜のそうめんレシピ。
旬の食べ物には、その時季に必要な栄養を満たす力があります。自然の理にかなう食べ物で、おいしく元気に美しく、そして楽しいカーライフをお過ごしください。今回は、8~9月頃が旬の「エビ」と「生姜」です。医学博士の石原結實さんに効用をお聞きし、管理栄養士の北嶋佳奈さんにレシピを作っていただきました。ぜひ、お役立てください。
夏の健康は、汗が肝心。汗をかく癖をつけましょう。
監修=石原結實(医学博士・イシハラクリニック院長)
イシハラクリニック院長・医学博士。長崎大学医学部卒業、同大学院博士課程修了。長寿で有名なグルジア、スイスなどで最前線の自然療法、食餌療法を研究し、独自の健康療法を確立。著書多数。テレビ、雑誌、講演会などでも広く活躍中。
夏の暑さは、ここ数年厳しいものになっています。そんな中で、真夏の炎天下で運動をしても、ほとんど汗をかかないという人が多くなっているといいます。
昔は、熱中症を起こすことはほとんどありませんでした。それは、暑い時にはしっかりと汗をかいていたからです。汗は、気化する時に熱を奪い、体温を下げる役割を果たしています。冷房設備などがあまりなかった時代には、汗をかくことによって体温の調節がなされていました。しかし近年では、真夏でも涼しい環境で過ごすことが多くなったため、汗腺の数が減り、汗をかく能力が落ちているのです。そんな人は熱中症や脱水症にかかりやすくなっているのです。
また、熱中症は湿度が高いほどなりやすくなります。湿度が多いと、汗が気化できず、熱が体内にこもってしまうため、28度くらいの室内でも、湿度が60%以上にもなれば熱中症を起こす危険性は高くなるので注意が必要です。
そこで今回は、汗をかきやすくして体温調節能力を高める旬の食べ物を紹介します。おすすめは、エビと生姜です。
エビには、体を温めて汗をかきやすくするベタイン、ビタミンE、鉄がたっぷり含まれています。生姜にも、血行を促進して発汗作用を高めるジンゲロールをはじめ、血管を拡張して体を温めるビタミンE、ビタミンB6が豊富です。
人間は、夏は汗をかくようにできています。暑いからこそ汗腺が働いて汗を出すのですが、現代人はその能力が落ちてきています。食べ物に気をつけて、筋肉運動で血行をよくし、シャワーですませずにお風呂に入るなどして体を温め、まずは汗を出す癖をつけることが大事です。そして、冷房の使用はなるべく短い時間にして、冷やしすぎないように気をつけましょう。そうすれば、汗腺の数も増え、体温調節機能も働くようになるでしょう。(談)
発汗しにくい人に! エビと生姜で汗を流そうめん
夏冷えで汗をかきにくくなっている体を温める効果抜群。発汗作用のある成分がたっぷりのエビと生姜を使ったそうめんです。生姜の辛味とナンプラーやパクチーのエスニックな風味がさっぱりとしてそうめんによく合います。
- 【材料(2人分)】
- エビ 6尾
- 赤タマネギ 1/4個
- 生姜 1かけ
- モヤシ 1/2袋
- そうめん 2人分
- 鶏がらスープ 2カップ
- ナンプラー 大さじ1
- 塩・こしょう 少々
- パクチー 適量
- レモン 1/4個
1.エビは、尾を残して殻をむきます。背に切り込みを入れ、背わたを取り除きます。
2.赤タマネギは、薄切りにして3分程水にさらして絞ります。
【POINT】水にさらすことで辛味が抜けます。
3.生姜は、千切りにします。
4.パクチーは、3cmくらいの長さに切ります。レモンは、くし形に切ります。
5.鍋に鶏がらスープと生姜を入れて火にかけます。
6.沸騰したら、モヤシとエビを入れて茹でます。
【POINT】エビは加熱しすぎると硬くなるので注意しましょう。
7.ナンプラーと塩・こしょうで味を調えます。
8.そうめんは、茹でて冷水で洗います。
9.そうめんを器に盛り、スープと具をかけます。赤タマネギ、レモン、パクチーをのせて完成です。
ニンジンや水菜などの野菜を加えてもOK。レモンをライムに変えても。そうめんを春雨に変えて、スープとしていただくのもおすすめです。