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ライフスタイル最終更新日:2016.04.13 公開日:2016.04.13

日本の高度成長を支えた電源開発のダム!

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長いトンネルを抜けてたどり着く奥只見ダム

1950年代から60年代にかけて、日本中に大規模な水力発電所と巨大ダムが相次いで建設された。なかでも国家的プロジェクトの電源開発ダムをクローズアップする。

●今月のオススメダム

奥只見ダム(福島県・新潟県)

昭和35年に完成した発電専用ダムで、高さ157mは当時日本最大、重力式コンクリートダムとしては現在でももっとも大きい。総貯水容量6億立方メートルも2007年に完成した徳山ダムに譲るまで日本最大の貯水池だった。発電所の認可出力36万kWは長らく一般水力として日本2位だったが、その後56万kWに増設され日本最大の水力発電所となった。さまざまな面で頂点に君臨するダムである。(問い合わせ)奥只見電力館025-795-2059または小出電力所025-792-0990

※奥只見ダムに向かうシルバーラインは1~3月は冬期閉鎖中、二輪車の通行は通年不可。

電気の卸売会社、電源開発

国内に数多くある水力発電所と、そこに水を送る発電用ダム。その中でも特に規模の大きいものを調べていくと、事業者名のところで電力会社に混じって、一般にはあまり馴染みがない会社の名前をよく目にすることに気づく。その名は電源開発。戦後、各地方に電力会社が発足したもののまだ供給力が安定しなかった頃に、国の主導で設立された発電と卸売の会社だ。発足直後から国内を代表する大規模なダムと水力発電所を各地に建設し、日本の高度経済成長を陰から支えたのだ。

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日本のダム史に残る、佐久間ダム

なかでも、1956年に着工から3年あまりで完成させた天竜川の佐久間ダムは当時国内最大で、日本のダム建設技術を一気に世界レベルに引き上げたマイルストーンと言える存在。高さ155.5mは、それまで国内最大だった五十里ダムの堤高を一気に40m以上更新した、日本のダム建設史に残る超巨大ダムである。天竜川本流に造られているため、大雨の後など比較的頻繁にクレストゲートから放流している姿を見ることができる。また、毎年10月最終日曜日に行われる「佐久間ダム竜神まつり」では、湖上からの花火の打ち上げやダム見学会が行われる。

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日本のダム建設史に燦然と輝く佐久間ダム

→次ページ:日本一の重力式、奥只見ダム

日本一の重力式、奥只見ダム

佐久間ダム完成の4年後、新潟県と福島県の境の山中に、後に戦後復興の象徴の一つと呼ばれる奥只見ダムが完成した。堤高157mは佐久間ダムを抜いて当時日本最大で、建設に先立って全長およそ22kmのうち18kmがトンネルという専用道路が造られた。トンネル内は急な上り坂やカーブ、ところどころに発生する霧、むき出しの岩盤から出る湧き水など次々と景色が変わる非日常が待っている。そうしてたどり着く奥只見ダムは、飾りっ気のないコンクリートの塊だが、何を差し置いてもエネルギーを供給するのだ、という宿命すら感じられる凄みがある。事前にダム近くの奥只見電力館に申し込みを行うと、超巨大ダムと水力発電所を職員の方が詳しく案内してくれる。

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事前に申し込んで行われる見学会では、普段は立ち入ることのできない巨大ダム内部や発電所を案内してもらえる

→次ページ:20世紀のピラミッド、御母衣ダム

20世紀のピラミッド、御母衣ダム

この時代、電源開発は各地で同時進行的に大規模ダムを建設していた。奥只見ダム完成の翌年、岐阜県から北上し富山湾に流れ出る庄川の上流に高さ131mの巨大ロックフィルダム、御母衣ダムが完成。それまで国内に造られていたロックフィルダムと比較して、高さも堤体の体積も総貯水量もケタ違いに大きなダムで「20世紀のピラミッド」などと形容された。下流から川沿いの道を遡っていくと突然、目の前に巨大な岩山が現れる衝撃の光景はぜひ味わってほしい。果てしなく広い貯水池の湖畔には、樹齢450年の桜の大木が水没地区から移植され、おだやかな湖面を見守っている。

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日本を代表するロックフィルダムのひとつ、御母衣ダム

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御母衣ダムの真下にある大規模な発電所と変電設備

→次ページ:迫力の巨大アーチ、池原ダム

迫力の巨大アーチ、池原ダム

紀伊半島を流れる熊野川は流域が日本屈指の多雨地帯で、急流が多く水力発電の適地だった。そこで流域全体で6基のダムを建設して一大電源地帯にする計画が生まれた。その中核が池原ダムで、堤高111mのアーチダムは近畿地方で最大の貯水容量を持つ湖を造り出した。堤頂長の460mという数字は、国内最大の黒部ダムのウイング部分を除いたアーチ部分より約100m長く、堤高だけでは感じ取れない底知れぬ凄みを纏っている。

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池原ダムの巨大なアーチ式堤体の真下はキャンプ場になっている


こうして並べてみると、電源開発が日本を代表するダムを数多く擁しているのがよく分かる。いまの日本の基礎を作ったのは、これらの発電ダムによって生まれた電気と言っても過言ではないだろう。

ここでご紹介したダム全てでダムカードも配布されているので、ぜひダムまでのドライブを楽しんでほしい。

→次ページ:いよいよ注目の「ダムカレー」!?

今回のダムカレー

ダムカレーとは…?

ごはんをダム、カレーをダム湖に見立てて盛り付けたカレー。近年、ダムまわりでもりあがり中!このコーナーでは毎号、全国のユニークダムカレーを紹介!

とよね村ダムカレー

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豊根村に設置されている、アーチ式の新豊根ダムと重力式の佐久間ダムをモチーフにした、店ごとに異なるカレーが村内の飲食店で食べられる。2つのダムで行われている発電のように、ダムカレーでエネルギーをチャージしよう!写真は2つの山とみどり湖、アーチを描く新豊根ダムなど、空から眺めた豊根村をカレーで再現した「茶臼山高原レストハウスやはず」のダムカレー。 (問い合わせ)豊根村観光協会0536-87-2525

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→【バックナンバー】これまでの「絶景!ウワサのダムめぐり」を見る

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