はじめよう、クルマのある暮らし。

Lifestyle

公開日:2025.12.26

モテるクルマなんて、存在しない。『モテるドライバーになるための100のこと』#03

モテるクルマなんて、存在しない。『モテるドライバーになるための100のこと』#03

異端の自動車ライター・伊達軍曹が、モテるドライバーになるための心得やマナーをガイドする人気連載。第5回はモテる男になるための「車種選び」をテーマにお届けします。

モテるクルマなんて、存在しない。『モテるドライバーになるための100のこと』#03

文=伊達軍曹

写真=Adobe Stock

この記事をシェア

でも例外はある

主には免許取りたての若い男性に対して、モテるドライバーになるための秘訣をレクチャーしてきた当連載。これまでは「運転技術」や「運転作法」などの観点から秘技をご紹介してきたが、いよいよ「車種選び」である。我々は、というかお若い男性ドライバーは、どのような車種を選べば「モテ」につなげることができるのだろうか?

本質的な話から申し上げると「なんでもいい」ということになる。

これは、裏を返せば「今の時代、『コレに乗っていれば必ずモテる』なんてことはない」という話でもあるのだが、とにかく車種は──基本的には──なんでもいい。軽でもいいし、中庸なハッチバックでもOKだし、いわゆるスポーツカーだって大丈夫だ。そして鉄板のSUVであれば、もちろん言うことはない。

筆者のような中高年になると、あまりにもみすぼらしいクルマに乗っていると「総合的に貧相で不幸な人」に見えてしまうリスクもあるため、車種選びにはある程度慎重になる必要がある。だが諸君には「若い精神と肉体」という貴重な財産があるため、たとえみすぼらしいクルマに乗っていたとしても、「総合的に見ればプラマイゼロか、ちょいプラス」ぐらいになる。それゆえ「車種はなんだっていい」という結論になるのだ。

とはいえ先ほど「基本的には」と申し上げたとおり、いくつかの例外事項はある。本当の本当になんだって良いというわけではなく、「さすがにコレはやめておいたほうがいい」という車種ないしカテゴリーは、やはり存在している。

モテない車種とカテゴリー

自動車趣味の観点ではなく「モテを目指す」という観点から言うのであれば、避けるべきは以下の車種ないしカテゴリーだ。

改造車

モテるクルマなんて、存在しない。『モテるドライバーになるための100のこと』#03

アルミホイールを交換したり、小ぶりな空力パーツをちょっと追加する程度の改造であれば、特に問題はない。しかし「車高を極端に下げる」「でっかいマフラーに交換する」「巨大なウイングを付ける」「運転席に追加メーターを何個も付ける」「青や赤のフルバケットシートを装着する」等々の激しい改造は、モテに対してかなりネガティブな効果を発揮してしまう。一部地域の一部の層に対してはむしろウケる可能性もあるだろうが、基本的には避けるべき方向性である。

高額すぎるクルマ

モテるクルマなんて、存在しない。『モテるドライバーになるための100のこと』#03

貴殿がどこぞの御曹司か、もしくは実業で多大に儲けている人であるなら別に良いのだが、そうではないとしたら、高額すぎるスーパーカーやスポーツカー、超プレミアムSUVなどは避けるべきである。なぜならば、御曹司か実業家、あるいは超絶高給サラリーマン以外の若い男性がそれらに乗っていても、「反社または半グレ」「何かヤバいことをしてる人」「クルマにすべてを突っ込んで生きている変人」ぐらいにしか見られないからだ。個人的な趣味としてそういったクルマに乗ることには何ら反対しないが、「モテ」を目指すのであれば、やめておいたほうがいい。

内外装が汚いクルマ、車内がくさいクルマ

モテるクルマなんて、存在しない。『モテるドライバーになるための100のこと』#03

あまりにもキレイすぎると、つまりボディもホイールも常に超絶ピカピカで、車内にはホコリひとつ落ちていないみたいな状態だと「潔癖症すぎて引く……」ということにもなる。しかし外板が汚れ放題で、車内は乱雑、そして変なにおいもするというようなクルマに乗っていると、たとえそれが現行型トヨタ ハリアーなどのモテやすいクルマであったとしても、モテの可能性は200%減じるだろう。車種にこだわる前に、まずは洗車と車内清掃である。「潔癖症すぎだし、クルマ愛が強すぎて怖い」と思われない範囲で、定期的な清掃活動に邁進しよう。

整備不足なクルマ

モテるクルマなんて、存在しない。『モテるドライバーになるための100のこと』#03

少年少女向けのマンガやアニメーション作品のなかでは「しょっちゅう故障するポンコツ車に乗っている主人公」が、ときに魅力的に見えたりもする。しかしそれはあくまでもマンガないしアニメ内の話であり、現実のなかで「エンジンがしょっちゅうグズるクルマ」「スポーツカーでもないのに、ブレーキをかけるとキーキー音がするクルマ」「乗り心地的に終わってるクルマ」の助手席に座らされた人物は、閉口するとともに、心の中で「……この人のクルマにもう一度乗ることはない」と決意するだろう。ということで、大切なのは車種選びではなく「整備」である。

といっても、これまたメンテナンスに熱心になりすぎると「クルマ愛が強すぎて怖い」ということにもなってしまうため、やりすぎは禁物である。いや別にやりすぎても構わないだが、自分のメンテナンス哲学や整備頻度などの話はあくまでも心の内だけにとどめ、車内では「整備の話」などいっさいしないことが肝要となるだろう。

以上のとおり、免許取りたての貴殿が仮に総額50万円ぐらいで何の変哲もない国産ハッチバックの中古車を買ったとしても、悲観する必要はいっさいない。

前回までに述べてきた「運転秘術」をマスターしつつ、今回述べた「派手な改造はしない」「内外装を汚くしない」「普通に整備しておく」という常識的な技を駆使すれば──もちろんそれだけでモテるほど世の中は甘くないが、「モテの可能性」は、ごく普通に担保されるだろう。

ご健闘を祈る。

記事の画像ギャラリーを見る

この記事をシェア

  

Campaign

応募はこちら!(2026年1月4日まで)
応募はこちら!(2026年1月4日まで)