ホンダS800やN360にも惹かれたけどシビックRSをチョイス!━━ハッサンの「ワカモノ旧車オーナー探訪記」Vol.06
全国のカーマニアを訪ね西へ東へ。カメライター、ハッサン(高桑秀典)の連載第6回目は、ホンダ系の自動車大学校を卒業し、自分で愛車を整備できる鯨井 瑛さん(26歳)をご紹介。
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ホンダ・シビックRSとの出会い
27年前に買ったアルファロメオGT1600ジュニア(通称:水色号)で息子・娘世代の旧車オーナーを訪ね、自身(現在54歳)が27歳だったときの気持ちを思い出しながら、彼ら・彼女らのリアルな声をお伝えする当連載。
連載6回目にご登場いただくのは、サンセットオレンジの1975年式ホンダ・シビックRSを昨年の8月から愛用している26歳(取材時年齢)の鯨井 瑛さんだ。
「私はホンダ系の自動車大学校に通っていたのですが、同級生が在学時にラリー・モンテカルロ・ヒストリック/東大ラリー・プロジェクトでシビックRSの担当をしていて、深緑のボディカラーも含めて、いいクルマだなぁ~と思っていました」
オーナーの鯨井さんは、学生時代にホンダS800クーペ・レストア・プロジェクトに参画していた
右リアのホイールハウスから雨水が入ってきて、リアシートが濡れてしまうのが難点。今後、自分で対策予定だ
ホンダ・ライフのリアブレーキ・シューも使える
鯨井さん自身は在学時、ホンダS800クーペ・レストア・プロジェクトに参画していたことがあり、当初は旧車に乗るならエスハチだな、と思っていたんだそう。とはいえ、説明するまでもなくエスハチはなかなかのお値段がするので、より身近なN360も愛車候補のひとつとして考えていたという。
「自動車大学校で3年生だったときの担任の先生がN360に乗っていたこともあり、確かにエスハチはいいけど、このクルマのオーナーも悪くないなーと思いはじめていました。そうした矢先、“シビックRSといえばこの人”というオーナーさんを僕の友人がSNSで紹介していて。しかも、そのオーナーさんが愛用しているシビックRSが売りに出ていたんです! 早速連絡し、メッセージでのヤリトリを続けました」
お気に入りのボディカラー
モモのステアリングなどを装備しているインテリアもスポーティ
そこから約1年後の2024年3月、鯨井さんはに現車をチェック&試乗させてもらって、すぐさま契約。
「ノーマルに戻してもらう前は、36φのソレックス・キャブレターが装着されていて、マフラーも交換されていました。ホイールはワタナベのバナナスポークでしたね。シビックRS界では有名なオーナーさんで、ノウハウもパーツ在庫も豊富なので、ノーマルに戻してから渡しますね、と言われたときはもう嬉しくって。8月まで首を長くして待っていました」
鯨井さんは学生のときに購入したGE8型のフィットRS/6MT仕様(走行距離11万kmの個体を格安でゲット)をいまでも愛用しており、これで2台持ちに。このクルマがあるのおかげで、シビックRSを待っている間も困るようなことはなかったそうだ。
もしホンダS800を買うのであれば、オープンではなく、できればクーペを選びたい。ボディカラーは明るい色にすると語る鯨井さん
ケイヒンのキャブレターは、ツインキャブ仕様のホンダ・ライフとパッキンが同じなのでパーツを流用できる
マルエヌというメーカーのキャンバストップを装備
「私の手元に来たシビックRSは、マルエヌというメーカーのキャンバストップを装備しています。もともとのボディカラーは赤だったらしく、それを最初のオーナーがサンセットオレンジにオールペイントしたようです。この外装色も気に入っているポイントのひとつです」
ケイヒン製キャブレターを自分でオーバーホールし、主要なところはリセットできたので、先日は静岡県浜松市で開催された昭和のホンダ車ミーティングまで行ってきたらしい。さっそく、いろいろと楽しんでいるのだ。
エアコンは付いてないが、シビックRSを足グルマにするのが今後のテーマという鯨井さん。どこかの街角で、キャンバストップを開けた鯨井さんの愛車と、またばったり遭遇できるかもしれない。
アルファロメオGT1600ジュニア(通称:水色号)と記念のツーショット





