ホンダ新型「プレリュード」ついに発売へ! 価格は618万円、シビック・タイプR譲りのシャシーを採用【新車ニュース】
ホンダは9月5日に新型「プレリュード」を発売した。グレード展開はハイブリッドシステム搭載車の1種のみで、税込車両価格は617万9800円。
この記事をシェア
目次
ホンダ新型プレリュードが24年ぶりに復活!
ホンダのスペシャリティスポーツクーペ「プレリュード」の新型が発売された。初代が1978年にデビューしたプレリュード、新型は6代目にあたり、24年振りに復活したことになる。
新型プレリュードは、大空を自由にどこまでも飛べるグライダーを発想の起点とし、優雅に滑空するような高揚感と非日常のときめきを感じさせるクルマを目指し、「UNLIMITED GLIDE」をグランドコンセプトに開発。ホンダ独自のハイブリッドシステム「e:HEV」をさらに進化させ、「操る喜び」を継承しながら、環境性能や日常での使い勝手も追求した電動化時代の新しい「スペシャリティスポーツ」の先駆け・前奏曲(プレリュード)となるモデルとして誕生した。
ボディサイズは全長4520×全幅1880×全高1355mmで、ホイールベースは2605mm。現行シビックと比べると、プレリュードのほうが40mm短く、80mm幅広く、60mm低い。ホイールベースは130mm短い。
グライダーで滑空する高揚感を感じさせるデザイン

ホンダ・プレリュード|Honda Prelude
エクステリアは、グライダーで滑空するような高揚感を生み出す低くシャープなフロントノーズ、抑揚のあるなめらかなボディラインに加え、低くワイドなスタンスがダイナミックな走りを想起させるデザイン。
ヘッドライトは羽ばたく勢いを表現し、外側上方に伸びる細かいストライプを成形したマルチファンクションライトと、夜間の視認性向上に貢献するアダプティブドライビングビーム、アクティブコーナリングライトを採用。また、ルーフにレーザーブレーズ技術を採用しルーフモールを廃止したことに加え、ガラスプリントアンテナを採用し、スムーズでクリーンなルーフラインを実現した。
前後バンパー下部のブルーアクセントは伸びやかさと低い全高を印象付け、開発コンセプトである「UNLIMITED GLIDE」を象徴している。フラッシュアウターハンドルや、上質さを表現するフロントグリルのブラッククロームメッキなど、ディテールへのこだわりも込められた。
ボディカラーはホンダ新色となる「ムーンリットホワイト・パール(税込8万2500円高の有償)」のほか、「メテオロイドグレー・メタリック(税込3万8500円高の有償)」「クリスタルブラック・パール」「フレームレッド」を設定。ムーンリットホワイト・パールは、電動化時代の新しいスペシャリティスポーツを象徴するプレリュードにふさわしいカラーとして開発。マイカベース層の体積収縮率を高めることで乱反射を抑制し、強い陰影感を実現することで、膨張色である白色においても造形が際立つ象徴的なカラーだ。
さらに、新車販売オンラインストア「Honda ON」専用のボディカラーとして「ムーンリットホワイト・パール&ブラック(2トーンカラー/税込30万300円高の有償)」が数量限定で販売される。

ホンダ・プレリュード|Honda Prelude
インテリアにおいても、滑空するような高揚感を感じさせるデザインとし、運転席だけでなく助手席も快適な空間を追求。運転席と助手席のシートを作り分け、運転席はホールド性を高めてスポーツ走行に適した形状とする一方、助手席はほどよく包まれるような快適さを提供する。
インテリアのメインカラーである「ブルー×ホワイト」は、軽快感のあるホワイトに深いブルーでコントラストを付けたコーディネイトで、プレリュードのコンセプトを表現。思わず触れたくなるような、やわらかな陰影のホワイト表皮や所有する喜びを高めるPRELUDEロゴの刺繍、乗降時のスムーズな足の出し入れを考慮したドアライニング形状など、きめ細やかな造り込みで特別感が演出された。
また、低く水平基調の視界、Dシェイプデザインのステアリングホイール、メタル製のパドル、プレリュード専用のフルグラフィックメーターなど、走りへの期待感を高めるアイテムも見逃せない。
インフォテイメントシステムは、Googleを搭載した9インチHonda CONNECTディスプレイを採用。Googleアシスタント、Googleマップ、Google Playなどにより、クルマの移動と日常がシームレスにつながり、よりパーソナライズされたドライブ体験を提供する。
キャビンのスピーカーは8スピーカーによるボーズ製プレミアムサウンドシステムを標準装備。各スピーカーのイコライザーを最適に調整することで、コンサート会場にいるような臨場感を再現。ボーズ社独自技術の「ダイナミック スピード コンペンセーション」により、車速に応じて音量と音質を自動調整し、快適なリスニング環境を創り出す。
“特別”と“多目的・万能”という相反する要素を両立

ホンダ・プレリュード|シート(ブルー×ホワイト)
パッケージデザインからも開発陣のこだわりが見て取れる。新たな価値を持つ新時代のスペシャリティカーとして「特別な」と「多目的な・万能な」という、相反する要素を両立するパッケージが追求された。
ワイド&ローでスムーズなボディによりスペシャリティスポーツらしいプロポーションを実現するために、全高に占めるタイヤ外径の割合を、スポーツカーの主流である約50%に設定。またダイナミクス性能を左右するトレッドとホイールベースの比率は、これまでのホンダのスポーツモデルを参考にしながら直進安定性と旋回性能を両立できる比率に設定されている。
また、荷物の出し入れがしやすい開口部の広いテールゲート式の荷室には、スーツケース(※1)2個を載せることが可能。また、後席を倒すことで9.5型のゴルフバッグが2個(※2)、またはサーフボード(※3)であれば2本など、さまざまな荷物が積み込める。床面ボードの下には収納スペースが設けられており、床面ボードを立てて仕切り板として使うことで、前後のスペースで荷物を分けておくこともできる使い勝手の良い荷室を実現した。
※1:参考寸法=全幅440×奥行240×高さ670mm以下のスーツケース。形状によっては積載できない場合がある
※2:形状によっては積載できない場合がある
※3:ショートボードサイズ(1920mm以下)形状によっては積載できない場合がある
モーターなのに8段変速!? ホンダ車初の「Honda S+ Shift」とは
パワートレインはホンダ独自の2モーターハイブリッドシステム「e:HEV」を採用。新型プレリュードでは、最高出力104kW(141ps)、最大トルク182Nm(18.6kgf-m)を発揮する2.0リッター直列4気筒エンジンに、135kW(184ps)、315Nm(32.1kgf-m)を発するモーターを組み合わせ、前輪を駆動する。WLTCモード燃費は23.6km/Lと発表された。
注目はホンダ車として初となる制御技術「Honda S+ Shift(エスプラスシフト)」の採用だ。モーター駆動でありながら仮想の8段変速で加減速時に緻密にエンジン回転数をコントロール。あたかも有段変速機があるかのようなダイレクトな駆動レスポンスと鋭いシフトフィールを実現する。
さらに、エンジン回転数と同期した迫力のある音をスピーカーから流すことでエンジンサウンドの音質を高めるアクティブサウンドコントロールシステム、さらにこれと協調し俊敏に反応するメーターなどにより、乗る人の五感を刺激し、よりドライバーとクルマが「Synchronize(一体化)」するような、爽快で意のままの走りを実現している。
開発コンセプトのモチーフであるグライダーを体現する制御として、ニュートラルギヤに入れたかのような減速度で走行する「コースティング制御」をホンダ車として初めて採用。走行時、前方の赤信号に向けて距離の長いアクセルオフをする時など、D(ドライブ)レンジの状態で減速セレクターを「+」に操作することで、再加速の必要性が減り、ペダル踏み替えによる操作の負荷を軽減する。
ドライブモードは「SPORT」「GT」「COMFORT」を設定。それぞれの特性が際立つ「Honda S+ Shift」の制御を組み合わせることで6種類の走りを楽しむことが可能だ。さらに「INDIVIDUAL」モードも用意されており、パワートレイン、ステアリング、サスペンション、メーター、エンジンサウンド、アダプティブクルーズコントロールなど6項目をカスタマイズすることが可能で、自分だけのドライブモードで走りを楽しむこともできる。

ホンダ・プレリュード|Honda Prelude
走りの質は多角的に追求された。応答性の良いハンドリングとスムーズな乗り心地を両立させるため、高張力鋼板の積極的な適用に加え、アルミ製フロントフードの採用により、“剛”と“柔”をあわせ持つボディ骨格を実現。
空力特性も、低速域から高速域まで一貫した旋回フィールを実現できるよう、細部のボディ形状にまでこだわり抜いて開発された。
また、ピュアスポーツ性能を追求した「シビック・タイプR」のシャシーをベースに、プレリュード専用セッティングが施され、応答性の良いハンドリングとスムーズな乗り心地を実現。スペシャリティスポーツにふさわしいシャシーに仕上げられたのも見どころだ。
新型プレリュードの質の高い走りを実現するための要素は以下が挙げられる。
●卓越したハンドリング性能と路面追従性を実現するデュアルアクシス・ストラットフロントサスペンション
●緻密にダンパー減衰力を制御するアダプティブ・ダンパー・システム
●高剛性とVGR(可変ステアリングギアレシオ)による取り回しのよさを備えた高応答ステアリングシステム
●トルクステアを抑制し操舵時の安定性を高める等剛性ドライブシャフト
●リニアなブレーキフィールと高い耐フェード性で安心感の高いブレンボ製大容量フロントブレーキ
●ノイズリデューシングタイプの高剛性19インチ大径ホイール
さらに、旋回時の回頭性や挙動安定性を向上させるアジャイルハンドリングアシストは、ホンダ車として初めて、ブレーキング時まで作動範囲を広げ、ターンインからコーナー脱出までシームレスなライントレースが可能。障害物などを回避するような場面においても、挙動を安定させることに貢献する。
先進の安全運転支援システム「ホンダセンシング」は、プレリュード専用セッティングが施され、乗員に快適で安心感のある自然な制御となっている。
SPECIFICATIONS
ホンダ・プレリュード|Honda Prelude
ボディサイズ:全長4520×全幅1880×全高1355mm
ホイールベース:2605mm
最低地上高:135mm
最小回転半径:5.7m
乗車定員:4人
車両重量:1460kg
総排気量:1993cc
エンジン:直列4気筒
最高出力:104kW(141ps)/6000rpm
最大トルク:182Nm(18.6kgf-m)/4500rpm
モーター最高出力:135kW(184ps)/5000-6000rpm
モーター最大トルク:315Nm(32.1kgf-m)/0-2000rpm
トランスミッション:電気式無段変速機
駆動方式:FF
WLTCモード燃費:23.6km/L
動画=ホンダ公式YouTubeチャンネルより