1回の充電で最高846km！ アウディの最新世代BEV「A6 e-tron」が上陸！【新車ニュース】

新型A6 e-tronは4ドアクーペとステーションワゴンを設定

A6 e-tronシリーズは、ポルシェとの共同開発によるスポーティでハイパフォーマンスな電気自動車プラットフォーム「PPE（プレミアム・プラットフォーム・エレクトリック）」を採用した、Q6 e-tronシリーズに次ぐ2番目のモデル。PPE採用モデルとして初めてのフラットフロアコンセプトモデルでもある。このPPEにより、優れた走行性能、一充電走行距離、効率、充電、そしてアッパークラスに匹敵する広い居住空間が可能になった。

A6 e-tronには4ドアクーペの「A6スポーツバックe-tronパフォーマンス」と、ステーションワゴンの「A6アバントe-tronパフォーマンス」という2種類のボディタイプで、それぞれに高性能版の「S6 スポーツバックe-tron」「S6アバントe-tron」が用意された。

ボディサイズは全長4930×全幅1925mm、そして2950mmのホイールベースが全グレード共通。全高はA6スポーツバックe-tronパフォーマンスが1495mm、A6アバントe-tronパフォーマンスが1530mm。S6 e-tronの全高はそれぞれ30mm低められている。

日本国内最長！ 846kmの一充電走行距離

アウディA6スポーツバックe-tronパフォーマンス｜Audi A6 Sportback e-tron performance

A6 e-tronには最高出力280kW（381ps）、最大トルク565Nm（57.6kgf-m）を発揮する後輪駆動用モーターと、総電力量100 kWh （正味容量94.9 kWh）のリチウムイオンバッテリーを搭載している。一充電航続距離はA6スポーツバックe-tronパフォーマンスが769km、A6アバントe-tronパフォーマンスが734kmを実現。いずれも0-100km/h加速タイムは5.4秒で、最高速度は210km/hだ。

A6スポーツバックe-tronパフォーマンスにはさらに、新世代のバーチャルエクステリアミラーとアダプティブエアサスペンションを組み合わせたオプションのレンジプラスパッケージを設定。これを装着した場合は一充電走行距離が846kmとなり、日本国内最長の一充電航続距離を達成するBEVとなる（2025年7月現在、アウディジャパン調べ）。

一方、パフォーマンスモデルのS6スポーツバックe-tron／S6アバントe-tronには、総合で405kW（551ps）／580Nm（59.1kgf-m）を発揮する2モーターが搭載され、四輪を駆動する。いずれも0-100km/h加速を3.9秒でこなし、最高速度は240km/hに届く。バッテリー容量はA6 e-tronと同じで一充電航続距離はS6スポーツバックe-tronが726km、S6アバントe-tronが706kmと発表された。

A6 e-tronシリーズは、PCA（プレミアム チャージング アライアンス）をはじめとする150kWの急速充電器を利用する際には最大135kWの充電が可能で、充電状態（SoC）10%から80%の充電を約35分で行える。AC充電には最大8kWに対応している。

既存のe-tronモデルと同様、A6 e-tronには2段階の回生オプションがあり、ステアリングホイールのパドルで調整可能だ。コースティングも可能で、ドライバーがアクセルペダルから足を離すと車両は惰性でコースティング走行する。もうひとつの「B」ドライブモードではワンペダルフィーリングに近い、強力な回生減速を行う。先を見越した予測運転スタイルでは、ほとんどすべての減速を「B」ドライブモードで、ブレーキペダルを踏まずに制御することができる。

アウディ史上最も優れたCd値0.21を実現

アウディS6スポーツバックe-tron & S6アバントe-tron｜Audi S6 Sportback e-tron & S6 Avant e-tron

エクステリアは、ダイナミズム、プログレッシブ、エレガントであることに焦点を当てたクリーンなデザイン。A6 e-tronのフロントは、調和がとれた豊かな表情を持ち、スリムなデザインのデイタイムランニングライトと幅の広いグリルにより、フラットかつワイドに見える。閉ざされたブラックマスクに囲まれたシングルフレームグリルが、アウディの電気自動車e-tronモデルであることを主張している。

車両の心臓部にあたるバッテリーは、サイドシル部分のブラックインサートによって強調。このインサートはフラット、スリム、そしてダイナミックな印象を与え、リヤまで伸びてリフレクターと一体化することで、視覚的に伸びやかなエクステリアデザインを実現している。アバントではDピラーが前方に鋭角に傾斜した非常にフラットなルーフラインが特徴で、Aピラーからルーフスポイラーにかけてのトリムの仕上げはA6アバントe-tronならではのディテールだ。

リヤはスポーティなエレガンスとパワフルな印象を融合。クリーンな構造と連続した立体的なライトストリップが組み合わさり、明瞭さと落ち着きを与えている。とくにスポーツバックのスポイラーリップはリヤを印象付け、目を引くリヤディフューザーとともにスポーティでダイナミックな外観がさらに強調されている。

A6 e-tronには、エアロホイールとして設計された19インチのプラチナムグレー5アームダイナミックデザインアルミホイールを標準装備。オプションのSラインパッケージには20インチのブラックメタリックポリッシュ仕上げの5スポークトライポッドデザインアルミホイールが用意されている。S6 e-tronには20インチホイールが標準となり、オプションで21インチが選べる。

A6 e-tronは空力性能にも注力されている。ミリ単位で徹底的に最適化された結果、A6スポーツバックe-tronパフォーマンスのCd値（空気抵抗係数）はアウディ史上最も優れたCd値0.21を実現。769kmの一充電走行距離（WLTCモード）に貢献している。A6アバントe-tronパフォーマンスのCd値は0.24だ。

アウディA6アバントe-tronパフォーマンス｜Audi A6 Avant e-tron performance

フロントは空力的に最適化され、エアカーテンがフロントおよびホイール周りの気流に良い影響を与える。グリーンハウス（ウインドウエリア）は非常にスリムで、ルーフラインは後方に向かって傾斜。さらに、シングルフレーム下にある制御可能な冷却エアインテークにより、このゾーン周辺の空気が最小限のロスで流れるようになっている。アウディは、このシステムを追加コンポーネントでさらに最適化した。

アンダーボディも高い密閉性と各種コンポーネントの細かな最適化により、空力コンセプトにおいて重要な役割を果たしている。特別に用意されたホイールトリムやフロントホイール前方の3Dバンプ（空力最適化パーツ）は、スポーツバック用とアバント用それぞれに最適化され、その他アンダートレイ、バッテリー、リヤアクスル、シルパネルも最適化されている。

リヤでは幅広く空力的に最適化されたディフューザーにより、Cd値の最適なバランスが実現。アバントにはディフューザーに追加のスポイラーも装備されているほか、リヤにはサイドスポイラーの形をした空力エレメントが装備され、空気の流れをコントロールする。また、低いルーフエッジスポイラーは、車両後方に小さな「静水域（空気の流れがほとんどない領域）」を作り出し、これも空力性能を向上させる。

さらに、オプションで用意されている第2世代のバーチャルエクステリアミラーも、空力性能向上に貢献。電動で格納できるようになったコンパクトなカメラは、空力が最適化され、車両の前面投影面積を低減させることで空気抵抗係数を改善し、風切り音も低減する。

アウディA6アバントe-tronパフォーマンス｜Audi A6 Avant e-tron performance

前後のライトは立体的なデザインで、デジタルライトによるシグネチャーが未来感を演出し、現実とデジタルワールドを結びつける。フロントにはLEDテクノロジーを備えたデジタルライトシグネチャーを、リヤには第2世代のデジタルOLEDリヤライト（デジタルOLEDリヤライト2.0）をオプションで用意（S6 e-tronは標準装備）。

マトリクスLEDヘッドライトには45個のLEDセグメントを装備し、オプションのデジタルライトシグネチャー装着時には、MMIから8パターンのライティングを選択できる。

第2世代のデジタルOLEDリヤライトでは、450のセグメントを持つOLEDパネル10枚が使用され、MMIから8パターンのライティングシグネチャーを選び、特別に開発されたアルゴリズムによって毎秒数回新しい画像を生成。このアクティブデジタルライトシグネチャーは、アウディのライティングテクノロジーの未来を示している。

また、他のアウディモデルに既に取り入れられている近接検知機能が拡張され、エグジットワーニングが作動する状況や、前方に障害物を検知した時、あるいはハザードランプ点灯時等、車両周辺の状況に合わせて通常のテールライトグラフィックスに加え、警告シンボルを表示して、周囲に注意を促すコミュニケーションライト機能が搭載されている。

さらにリヤのフォーリングスを点灯させるイルミネーテッドAudi ringsがオプション設定され、アウディのコーポレートアイデンティティが強調されるとともに、A6 e-tronに独自の個性が与えられる（S6 e-tronは標準装備）。

アウディとしてはじめてAndroid Automotive OSを採用

アウディA6 e-tron｜Audi A6 e-tron

インテリアデザインは、要素を意図的に前後に配置して、デザインとエルゴノミクス（人間工学）の観点から、乗員に最適化された空間設計となっている。

MMIパノラマディスプレイは、曲面デザインとOLED技術を備えた11.9インチのAudiバーチャルコックピットと14.5インチのMMIタッチディスプレイで構成。オプションのテクノロジーパッケージに含まれる助手席用の10.9インチのMMIフロントパッセンジャーディスプレイとともにデジタルステージを形成している。

MMIフロントパッセンジャーディスプレイでは、アクティブプライバシーモードにより、助手席の乗員はドライバーの運転を妨げることなく、エンターテイメントコンテンツを楽しめる。速度やシートの占有状況に応じて、プライバシーモードをオンにしたり、またはコンテンツを全員が見えるようにすることができる。

OSにはアウディとしてはじめてAndroid Automotive OSを採用。標準のアプリケーションに加えて、YouTubeなどのサードパーティ製アプリをダウンロードして利用することも可能だ。

オプションのARヘッドアップディスプレイは、デジタルステージのもうひとつの中心的な要素で、ディスプレイテクノロジーの進化を象徴している。このディスプレイは、ドライバーに向かってフロントガラスに、速度、交通標識、アシスト情報、ナビゲーションシンボルなどの関連情報を、車両から約最大200m先に焦点を合わせた位置に仮想表示することで、ドライバーの視線の移動を最小限に抑えることができる。

アウディA6 e-tron｜Audi A6 e-tron

キャビンは居心地の良い雰囲気が創り出されている。ソフトラップインテリアはドアからドアへとパネル全体にわたって広がり、乗員を包み込むような空間感を生み出す。素材は機能的な観点から選ぶとともに、さまざまなエリアを明確にデザインで差別化している。

快適さを重視したエリアは、広々とした表面と柔らかい素材でデザインされており、その一方で、操作・コントロール類には高品質なハイグロスブラックを採用し、車両操作に必要な明確さを確保。低く配置された細いエアベントは背景に溶け込むように見える。

オプションの第2世代バーチャルエクステリアミラーのディスプレイもソフトラップの中に溶け込み、Aピラーとドアシルの明確に見える位置に配置されている。そして、ミラーからミラーまでデジタルインストルメントパネル全体に広がり、ウィンドシールドのベースにあるダイナミックインタラクションライトを介して接続されている。ミラー調整、ライティング、およびロックシステムなどの主要な機能は、ドライバー側のドアのセントラルコントロールパネルにコンパクトに統合されている。

スマートパノラマガラスルーフは、電圧をかけることによってガラスルーフを透明状態にするポリマー分散型液晶（PLDC）技術を採用。ルーフ上部にあるボタン操作により、9つのセクションごとに「透明」「不透明」の選択が可能だ。

ラゲッジスペースは通常の後席使用時が502L。後席をたためばスポーツバックは1330L、アバントは1442Lに拡大する。ボンネット下の荷室「フランク」の容量は27Lだ。

●アウディA6 e-tronシリーズラインナップ
・A6スポーツバックe-tronパフォーマンス：981万円
・S6スポーツバックe-tron：1440万円
・A6アバントe-tronパフォーマンス：1012万円
・S6アバントe-tron：1471万円
※価格は消費税込み

SPECIFICATIONS
アウディA6スポーツバックe-tronパフォーマンス｜Audi A6 Sportback e-tron performance
ボディサイズ：全長4195×全幅1780×全高1495mm
ホイールベース：2950mm
最小回転半径：5.7m
乗車定員：5人
車両重量：2220kg
モーター最高出力：280kW（381ps）
モーター最大トルク：565Nm（57.6kgf-m）
駆動方式：RWD
バッテリー容量：100kWh
一充電航続距離（WLTCモード）：769km

SPECIFICATIONS
アウディS6アバントe-tron｜Audi S6 Avant e-tron
ボディサイズ：全長4930×全幅1925×全高1505mm
ホイールベース：2950mm
最小回転半径：5.7m
乗車定員：5人
車両重量：2370kg
モーター最高出力：405kW（551ps）
モーター最大トルク：580Nm（59.1kgf-m）
駆動方式：4WD
バッテリー容量：100kWh
一充電航続距離（WLTCモード）：706km

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