ハーレーの新型「ストリートボブ 117」は最高に楽しい正統派チョッパー！ 軽快さと重厚感を両立したクールな一台【試乗レビュー】

JAIA（日本自動車輸入組合）が主催する輸入二輪車の合同試乗会は、国内で販売されている各輸入車メーカーの最新モデルが一堂に揃う、メディア向けのイベントだ。

これまでBMW「F900R」、ライアンフ「スピードツイン900」、ロイヤルエンフィールド「ベア650」と取り上げてきたが、今回は一気に1923cc！ ハーレーダビッドソンのクルーザーモデル「ストリートボブ」を紹介する。

王道のスタイルを抑えつつ、精悍でイケメン顔な2025年モデル

試乗したストリートボブのボディカラーはヴィヴィッドブラック

ストリートボブは、バイクに詳しくない人でも名前を聞いたことがあるであろう、アメリカを代表するモーターサイクルブランド「ハーレーダビッドソン」が、ストリート向けに仕上げた一台。

同ブランドのクルーザーモデルの中では入門的な立ち位置ながら、スタイリングやライドフィールには王道の“ハーレーらしさ”が詰まっている。

このモデルは、いわゆる正統派チョッパースタイルで、前後のフェンダーを小ぶりに、タンクもコンパクトに仕上げるなど、軽くシンプルな構成が特徴。これらをモダンにまとめ上げたのがストリートボブだ。

外観の特徴は、ミニエイプハンドルバー、スリムなタンク、短めのリアフェンダーによる引き締まった精悍なスタイル。ハーレーらしい存在感とストリート感を絶妙に両立している。

このメカメカしさ。エンジンはVツインの空冷V型2気筒OHV4バルブで、最高出力91馬力を発生。前型（114）よりパワフルかつ大柄になり、特徴的な円形エアインテークも健在。

エンジンフィールは間違いなくハーレーなのに、とにかく軽快！

筆者（身長172cm）が実際に跨ってみたところ、シート高は680mmと低めで足つきも良好。小柄な男性や女性でも安心して乗ることができるだろう。

ハンドルはやや手前にセットされ、リラックスしたポジションで操縦できる。ハンドリングも軽快で、街乗りからワインディングまで対応可能だ。

2025年モデルではエンジンが新型に変更、従来のミルウォーキーエイト114（1868cc）から、ミルウォーキーエイト117クラシック（1923cc）へとアップグレードした。クラシックという名称の通り、昔ながらのハーレーらしい“ドコドコする鼓動”をしっかり味わえるチューニングとなっている。

タンクからヘッドライト、フェンダーに至るまでシルエットを絞り、無駄な装飾を排したボディは300kgを切る。そこにビッグツインを搭載しているのだから、加速は快適そのもの。走り出しから力強く、スムーズで余裕のある走行フィールが魅力だ。

ひざは直角に、拳は突き上げるようにしてミニエイプハンドルバーを握って走る。これぞ、ハーレー。

新設計の2in1タイプのエキゾーストパイプには、軽量の音響素材が使用され、深みのあるサウンドとともにエンジンパフォーマンスも向上。

安全装備としては、減速時にリアホイールのスリップを抑制する「ドラッグトルクスリップコントロールシステム」も搭載されており、USBタイプCの電源ソケットなど快適装備も用意されている。

カラーバリエーションは、ブリリアードグレー、ヴィヴィッドブラック、センターライン、アイアンホースメタリック、パープルアビスデニムの5色を用意。また、ホイールはキャストからスポークに変更できる。

税込価格は251万1300円で、実は2024年モデル（270万3800円）よりもお手頃。

ストリートボブはハーレーのクルーザーモデルの中では最も軽量で扱いやすく、街乗りでも気軽に楽しめるモデル。初心者が初めての大型ハーレーとして選ぶにもオススメだ。

視認性の高い4インチのアナログゲージディスプレイを採用し、新たに搭載された3つのライドモード（ロード／レイン／スポーツ）にもすばやくアクセスできる。

シートは程よい柔らかさ。これならロングツーリングでも疲れにくそうだ。

SPECIFICATIONS
ハーレーダビッドソン ストリートボブ 117｜Herley-Davidson Street Bob 117
ボディサイズ：全長2320×全幅925mm
シート高：680mm
車両重量：293kg
総排気量：1923cc
エンジン：空冷V型2気筒OHV4バルブ
最高出力：68kW（91HP）/5020rpm
最大トルク：156Nm/2750rpm
変速機：6速リターン
価格：251万1300円（税込）

ハーレーダビッドソン ストリートボブ｜Herley-Davidson Street Bob（117）

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