はじめよう、クルマのある暮らし。

Traffic

公開日:2025.09.10

知らないと交通違反になる? 車に貼られた「青い四つ葉マーク」 の意味とは! 実は重要な役割があった。

身体障害者標識を貼り付けた車両のイメージ。(c)oka – stock.adobe.com

初心者マークや高齢者マークのように「青い四つ葉マーク」を貼り付けているクルマを見かけたことはありますか? このマークには、実は大切な意味があって、知らないと交通違反になってしまうかもしれません。さてどのような意味があるのでしょうか?

身体障害者標識を貼り付けた車両のイメージ。(c)oka – stock.adobe.com

文=大門道子

資料=内閣府、大阪府警

この記事をシェア

青い四つ葉マークは「身体障害者標識」

身体障害者標識を貼っている写真

運転していると見かける「青い四つ葉マーク」の意味は?

クルマのボディに貼り付けるマークと言えば、「初心者マーク」や「高齢者マーク」が有名ですが、その重要性に反してまだ認知が広がっていないマークもあります。クルマを走らせている時、「青い四つ葉マーク」を貼り付けているクルマを見かけたことはないでしょうか?

このマークの正式名称は「身体障害者標識(身体障害者マーク)」といい、「クローバーマーク」や「四つ葉マーク」と呼ばれることもあります。円形の青地に白い四つ葉の植物をあしらったデザインが特徴です。

これは肢体不自由であることを理由に運転免許に条件が付与されている方が運転する車両に表示するマークで、マークの表示については努力義務となっています。マークは、車体前後の見やすい位置に貼ることが推奨されており、マグネット式や吸盤式などの市販品もあります。

このマークを表示することによって、周囲のクルマへ、身体障害者が運転している車両であることを知らせ、安全車間距離の確保や注意を促すことが目的です。

上述したとおり、身体障害者標識の表示は努力義務となっています。そのため、表示をしなくても道路交通法違反になることはありません。

しかし、周囲のドライバーは、青い四つ葉マークが貼られたクルマを見かけたら、いくつか注意するべき点があります。

警察の資料には、身体障害者標識を貼り付けたクルマに対して、幅寄せや割り込みを行った場合「保護義務違反」とみなされ、ドライバーは違反点数1点、普通車であれば反則金6000円が科されると明記されています。

したがって、青い四つ葉マークを見かけたときは十分な車間距離を保ち、急な進路変更や連続してクラクションを鳴らすといった威圧的な行為は避けなければなりません。特に、渋滞中の割り込み、トンネル内での必要以上の接近、カーブでの無理な追い越しなどは重大な危険を招くおそれもあります。

さらに、障がいのあるドライバーは、自動車の操作に時間を要する可能性もあるため、急かすような行動は、思わぬ交通事故を誘発するおそれがあるため注意が必要です。青い四つ葉マークが貼られた車両に近づいた際は「ゆとりの心」と「譲り合い精神」を持って、落ち着いて運転しましょう。

障がいに関係する標識は10種類ほどある

駐車スペースのシンボルマーク

駐車スペースに設けられた「障害者のための国際シンボルマーク」。

なお、障がいに関係する標識は、上述した身体障害者標識のマーク以外にも約10種類が存在し、それぞれ示す内容が異なります。

代表的なのは、駐車場で見られる「車椅子のマーク」です。

これは、正式には「国際シンボルマーク」と呼ばれており、障がい者が利用できる建物、施設であることを明確に表すための世界共通のシンボルマークです。このマークが付いている駐車スペースは、幅が広くなっており、施設の入り口に近い場所に設けられていることが多いです。その他、トイレなどでは、障害者にとって物理的なバリアフリー構造が設けられているなど、配慮がされていることを示しています。

他にも、聴覚障害者標識、ほじょ犬マーク、視覚障害者のための国際シンボルマークなどがあるので、これらの意味を覚えておいて適切な対処ができるようにしましょう。

このように「青い四つ葉マーク」こと「身体障害者標識」の意味を知ることは、ドライバー同士が互いの特性を理解し、適切な対応を取るために必要なことです。正しい知識とマナーを身につけて、お互いに安心してハンドルを握れる環境を実現しましょう。また、思いやりを持った運転態度は、障がいの有無にかかわらず交通全体の安全向上に直結します。常日頃から安全に留意した運転を心がけましょう。

記事の画像ギャラリーを見る

この記事をシェア

  

Campaign

応募はこちら!(9月30日まで)
応募はこちら!(9月30日まで)