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最終更新日:2025.05.22 公開日:2025.05.22

日産マーチが復活! 新型「マイクラ」がBEVとして2025年後半に欧州導入へ【新車ニュース】

日産マイクラ|Nissan Micra

日産自動車は5月21日、フルモデルチェンジを受けて6代目となる新型「マイクラ」を、BセグメントBEV(バッテリー式電気自動車)として2025年後半に欧州市場で発売すると発表した。同社が世界的に大規模なコスト削減を迫られる中、新型マイクラは欧州戦略において重要な役割を担うことだろう。

日産マイクラ|Nissan Micra

文=細田 靖

写真=日産自動車

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マイクラがついにEV専用モデルに

日産マイクラ|Nissan Micra

日産マイクラ|Nissan Micra

日産の欧州向けコンパクトカー「マイクラ」が、全面改良を受けて6代目に生まれ変わった。大胆な個性と、ゼロエミッションを組み合わせた新型は、5世代、40年以上にわたって日産を代表するコンパクトカーとして支持されてきた、スタイリッシュで気取らないクルマというコンセプトを踏襲している。

5ドア仕様のみとなる新型マイクラは、全長4m未満、全幅1.8m未満という扱いやすいボディサイズでありながら、サイズを超えた存在感を放ち、狭い道路や渋滞などの都市部の道路環境にフィットする。

ホイールベースは2.54mで、ホイールを車両の四隅に配置することで、室内空間の確保とダイナミックなスタンス、そして機敏性と安定性のバランスの最適化を実現。また、荷室スペースが小さくなりがちなコンパクトカーにおいて、326Lの容量が確保された。

ロンドンにある日産デザインヨーロッパ(NDE)で設計された新型マイクラは、プレミアムな仕上げとSUVのようなデザイン、シンプルで洗練された表面仕上げ、そして随所に施された緻密な表現が融合した独特のルックスを実現。

全グレードに18インチホイールを標準装備し、「アクティブ」ホイールカバー、「アイコニック」および「スポーツ」アルミホイールという、3種類のデザインを用意。この大きなホイールサイズとダークなホイールトリムの組み合わせにより、新型マイクラの力強くソリッドなスタンスが生み出された。

アイコニックなヘッドランプは、ナンバープレートからボンネットに向かって傾斜するクリーンなサーフェスからわずかに突き出ており、特別な印象をもたらす。

ドア開錠時には、ヘッドランプが左右に脈動する「ウェルカムウィンク」で乗員を迎える。この演出はドア施錠時にも表示され「フェアウェル」としても機能する。LEDのテールランプはシンプルながらも華やかなデザインで、円形のエレメントを備えている。

ボディカラーは14種類の組み合わせにより、より個性を主張。2トーンは、ボディカラーと黒またはグレーのルーフカラーを組み合わせることができる。

日産マイクラ|Nissan Micra

日産マイクラ|Nissan Micra

日産デザインヨーロッパの責任者であるジオバーニ・アローバ氏は、新型マイクラのデザインについてこのように述べている。

「第6世代の『マイクラ』のデザインは、これまで多くのお客さまに愛されてきた歴史とその意味を尊重しながらも、EVとして『マイクラ』の新たな章を開きました。エクステリアは大胆で遊び心のある第一印象を与え、街中では確かな存在感を示します。また、お客様に愛されるようなワクワクするデザインの仕掛けを細部に施しました。この『マイクラ』をEV時代に導入できたことを誇りに思います」

内装に“日本らしさ”をさりげなく演出

日産マイクラ|Nissan Micra

日産マイクラ|Nissan Micra

インテリアは、歴代モデルの共通テーマである、シンプルで控えめでありながらも優雅さを感じるデザインを踏襲。また、前席の収納スペースに富士山のモチーフを採用するなど、さりげないデザインの特徴を通じて日本らしさも表現された。

メータークラスター内にある10.1インチのディスプレイは、運転に必要な情報をドライバーに提供。インストルメントパネル中央に位置する同じサイズのタッチスクリーンディスプレイは、ナビゲーションやオーディオ、電話操作などにスムーズにアクセス可能だ。シートの仕様はグレードに応じて異なり、 「モダン」「アウダシアス」「チル」の3グレードにおいて、それぞれプレミアムな空間を演出する。

満充電で最大航続距離408km

日産マイクラ|Nissan Micra

日産マイクラ|Nissan Micra

マイクラとして初のBEVとなる新型は、日常生活において最適かつ安心のEVドライビングを提供する。バッテリーは40kWhと52kWhをラインナップし、都市部で利用するにあたって十分なパワーと航続距離を実現する。

40kWhバッテリー搭載車には90kW(122ps)/225Nm(22.9kgf-m)を発するモーターを積み、308kmの航続が可能。52kWhバッテリー搭載車は110kW(150ps)/245Nm(25.0kgf-m)のモーターで、航続距離は408km。

新型マイクラは主に都市部での走行を想定して開発されたが、52kWhバッテリー搭載車であれば、ドライバーは航続距離の不安なしに郊外へ出かけられる。また、新型マイクラは同セグメント内で最速の急速充電性能を備えているのも特色。100kW出力の急速充電器(※)を使えば、15%から80%への急速充電は30分で完了する。
※40kWhバッテリー搭載車の場合最大80kW

充電効率を最大化するためにヒートポンプが標準装備されており、バッテリーの加熱および冷却機能も備えている。さらに、100%電気自動車化のさらなる利点として、新型マイクラはV2L(Vehicle-to-Load)技術を有し、バッテリーの電力を外部デバイスに供給することも可能だ。

効率的で応答性の高いドライビング性能も特徴。電動車ならではのスムーズなドライビングフィールを提供するために、従来以上に綿密な開発が行われた。車重はわずか40kWhバッテリー搭載車で1400kg、52kWhバッテリー車で1524kgと、ソリッドで堅牢な外観にもかかわらず、多くの競合他車よりも大幅に軽量で、高い効率と優れたハンドリング性能を実現した。

ルノーと共同開発したEV用「AmpR」プラットフォームの採用により、限りなく低い位置にバッテリーを配置。パッシブダンパーを利用するストラット式フロントサスペンションとマルチリンク式リヤサスペンションにより、優れた走行性能とクラス最高の乗り心地を提供する。

Googleサービスを備えたNissanConnectは、クルマがユーザーの日常生活に溶け込むかのようなシームレスなコネクテッド体験を提供。NissanConnectのアプリを通じてバッテリーの充電状態や充電スケジュールの設定に、履歴の管理、さらにクルマの位置や車内空調など、さまざまな機能をリモートでコントロールすることが可能となっている。

先進安全運転支援技術では、高速道路のより快適・安心な走行をサポートするプロパイロットが採用された。

動画=YouTubeチャンネル「Nissan」

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