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最終更新日:2025.05.09 公開日:2025.05.09

なぜ「F1観戦」は金曜日がお得? 鈴鹿を120%楽しむ裏技、お教えします!

Astemoシケインから最終コーナーを望む

F1を生観戦するなら金曜日が断然お得! その理由とは? 「F1観戦が初めて」というビギナーの方に向けて、鈴鹿サーキットに足繁く通う元スバルのカーデザイナー渕野健太郎が、現地からその魅力をお届けします。

Astemoシケインから最終コーナーを望む

文と写真=渕野健太郎

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春開催になって2年目、今年の鈴鹿サーキットは大盛り上がりでした! 特に今回は、角田裕毅選手がなんとトップチームであるレッドブル・レーシングへ緊急移籍、その初戦が母国・日本GPという、まるで漫画のような展開。F1ファン歴の長い私も、例年以上にワクワクしました。

私はほぼ毎年鈴鹿へ行ってますが、ここ最近は金曜日のフリー走行だけを現地で観戦し、土日の予選、決勝は家でゆっくり観るスタイルをとっています。今回は「F1観戦が初めて」というビギナーの方に向けて、金曜日観戦の魅力をお伝えします!

F1ってどんなモータースポーツ?

F1GP開催時は桜が満開だった

F1GP開催時は桜が満開だった

F1は、世界中を転戦する(今年は24戦あります)、世界最高峰のモータースポーツです。様々な下位カテゴリーで圧倒的に頭角を表した、わずか20人だけのまさに超エリートたちの戦いです。そんな世界規模の大会が、ありがたいことに1987年以降、コロナ禍を除き毎年日本で行われています。

F1の大きな特徴のひとつに「全てのチームが自分たちでクルマを開発・製造する」という点があります。そのため毎年2月の開幕前に、各チームによる新車発表があり、これをファンは心待ちにしています。その後、数日のテストを経て3月からシーズンが始まり、それが12月まで続くので、ファンはほぼ1年中楽しめるのです。

車体デザインはレギュレーションによって大枠が決められてしまいますが、普通のクルマとは全く異なるプロポーションをしています。例えばホイールベース(前後タイヤ中心の距離)は約3600mmです。これは一般的なクルマより1mくらい長いですね。来年はそのレギュレーションが大きく変わる年です。それぞれのチームがどんなアプローチをするのか、特に来年2月は非常に注目です。

金曜日券の魅力

F1日本GPは、金曜にフリー走行2回、土曜にフリー走行と予選、日曜に決勝という構成で開催されます。フリー走行とは、いわゆる練習走行なのですが、ここでクルマのセッティングを煮詰めます。観客からすると予選や決勝に比べてリラックスした気持ちで観戦することができ、ビール片手に迫力ある走行を楽しめます。

通常のチケットは、金、土、日の3日間通し券なのですが、良い席はかなり高額です。その中で注目したいのが金曜日だけ観戦できる「金曜日券」。通常の3日通し券より価格が抑えられ、気軽にF1を体験したい人にぴったりです。さらに、金曜日最大の魅力は「グランドスタンド以外は自由席」だと言う事。つまり自由に席を移動出来、土日では高額な席でも気軽に入れるのが良いですね。

金曜日券には鈴鹿サーキットに隣接する遊園地のフリーパスも付帯。カップルや家族連れには嬉しい特典だ! F1をモチーフにした遊具も楽しそう

金曜日券には鈴鹿サーキットに隣接する遊園地のフリーパスも付帯。カップルや家族連れには嬉しい特典だ! F1をモチーフにした遊具も楽しそう

ピクニック気分でF1観戦するのも素敵!

ピクニック気分でF1観戦するのも素敵!

自由に移動しながらの観戦は、金曜日ならでは!

しかも、金曜日券は3日間通し券同様、前日の木曜日にも入場可能で、ピットウォークの他、各チームの準備風景が見られる貴重な体験ができます。さらにチケットには隣接する遊園地のフリーパスも付帯しているので、家族連れやカップルで来ても2日間楽しめるお得なチケットです。

私は、今回は木曜日に鈴鹿入りしました。残念ながらピットウォークには間に合いませんでしたが、グランドスタンドも開放されており、各チームのマシン整備の様子を見学できました。また、木曜日のグッズ売り場は空いていて買い物がスムーズ! それでもこの日は約2万人が来場していたそうで、遊園地では多くの家族連れやカップルが過ごしていました。まさに“前夜祭”的な雰囲気で、観戦前からしっかり楽しめます。

木曜日は嬉しいことにグランドスタンドも開放されていた!

木曜日は嬉しいことにグランドスタンドも開放されていた!

グランドスタンドからレッドブルのピットを望む。ユウキの表示が誇らしい!

グランドスタンドからレッドブルのピットを望む。ユウキの表示が誇らしい!

ピット上にある表彰台。シャンパンファイトはレース終了後、ここで開催される

ピット上にある表彰台。シャンパンファイトはレース終了後、ここで開催される

ここはホームストレートから、1コーナー、2コーナー、そしてS字コーナーまで見渡せるお得な席

ここはホームストレートから、1コーナー、2コーナー、そしてS字コーナーまで見渡せるお得な席

前述の通り、金曜日観戦の魅力はグランドスタンド以外の席が自由席になること。今回は、午前中のフリー走行1回目はグランドスタンド隣の、ピット出口近くの「A1席」に陣取りました。初めてのレッドブルに乗る角田選手のトラックインを間近で見る事ができ大満足。

メインストレートの迫力ある走行を体験し、しばらくしてシケイン側の「Q2席」へ移動。異なる角度から観戦できました。こちらはものすごく見晴らしが良く、シケイン、最終コーナーはもちろん、遠くはS字あたりまで幅広く見渡せることができます。ここでフリー走行1回目の終わりまで見ました。

初めてレッドブルに乗る角田選手の姿をパシャリ!

初めてレッドブルに乗る角田選手の姿をパシャリ!

この席は、フルスロットルで駆け抜ける130Rから、ハードブレーキングでシケインへ飛び込むF1マシンのサウンドと挙動が見もの!

この席は、フルスロットルで駆け抜ける130Rから、ハードブレーキングでシケインへ飛び込むF1マシンのサウンドと挙動が見もの!

最終コーナーからグランドスタンドを望む

最終コーナーからグランドスタンドを望む

午後のフリー走行2回目までは2時間半の空き時間があります。この間の時間はポルシェカレラカップのフリー走行が行われていたので、その走りを横目で見ながらイベント豊富な西コースのスプーンカーブ付近へ足を伸ばしました。

メイン会場であるグランドスタンドからはだいぶ遠いのですが、ここは大型モニタが設置された広々したスペースに様々な飲食ブースやグッズショップの他、F1公式のシミュレーターやタイヤ交換などの体験コーナーが充実していて、中心にあるバーからは常に音楽がかかっており、まるでフェス会場のよう! こちらの方がもしかしたら若い方におすすめかもしれません。

また、今回は観戦席をほぼ一周しましたが、場内にはどこに行ってもトイレや飲食ブースがあり、ベビーカー置き場なども整備されていて、子ども連れや女性の方も安心して楽しめる環境が整っています。

西コースのスプーンカーブ付近のイベント会場では、F1公式のシミュレーターやタイヤ交換などの体験コーナーが充実していた

西コースのスプーンカーブ付近のイベント会場では、F1公式のシミュレーターやタイヤ交換などの体験コーナーが充実していた

西コースに設けられたイベントスペースには、ゴキゲンな音楽とともにバーも併設!

西コースに設けられたイベントスペースには、ゴキゲンな音楽とともにバーも併設!

鈴鹿サーキットの場内は、まるでフェスのような賑わいだった!

鈴鹿サーキットの場内は、まるでフェスのような賑わいだった!

ちなみにフリー走行2回目はS字がよく見える「D席」からはじめ、途中で1コーナー前の「B2席」まで移動して終了となりました。

初めてのF1現地観戦に少し不安を感じている方も、まずは金曜日観戦から始めてみると混雑が少なく自由度も高く、F1の魅力を気軽に体験できるはずです。

今年は角田選手効果で6万人の来場者数だったそうで、例年より明らかに多かったのですが、それでも快適に過ごせました。昨年から春開催になり、学生はちょうど春休みの時期です。そのせいか、子供連れの家族や若い方が例年以上に多い気がしました。皆さんもぜひ気軽に一歩踏み出してみてください!

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