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最終更新日:2025.05.06 公開日:2025.05.06

500万円以下で購入できる夢のヘリテージカー5台をピックアップ! バブリーなBMWもV8のジャガーもいまならまだ狙える!? 【オートモビルカウンシル2025】

ジャガー XK Rクーペ V8 SC|Jaguar XK R-Coupe V8 SC(2001年)

名車を眺めるだけでなく、実際に購入することもできるのが「オートモビルカウンシル」の魅力のひとつ。どれもピカピカだけど、僕たちでも手が届きそうなモデルはあるのだろうか? “アンダー500万円”で購入できる、夢が詰まったクルマ5台をモータージャーナリストの原アキラさんが紹介するよ!

ジャガー XK Rクーペ V8 SC|Jaguar XK R-Coupe V8 SC(2001年)

文と写真=原アキラ

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アンダー500万円のヘリテージカーが欲しい!

オートモビルカウンシルといえば、上質な輸入・国産ヘリテージモデルが多数出展されて目の肥えたユーザーを楽しませるだけでなく、実際そうしたクルマの購入の機会として捉えて来場する方も多いと聞く。

2025年開催イベント(4月11日〜13日、幕張メッセ)にはまさに新車同然というレベルまで丹念に仕上げられたクルマがこれまで以上に多く展示されていて、すぐに手が届きそうなプライスタグを掲げたものはごく僅かだった。

昨年は値段に関係なく、筆者がただただ欲しいクルマ10台を選んでみたが、今回は“アンダー500万円”で購入できる、夢が詰まったヘリテージモデル5台を探し出してきた。

VW ゴルフカブリオレ(1991年)

オープンカーライフが満喫できる399万8,000円のゴルフカブリオレ(販売店:スピニングガレージ)

オープンカーライフが満喫できる399万8,000円のゴルフカブリオレ(販売店:スピニングガレージ)

1台目は、カウンシルの常連、神奈川県相模原市の「スピニングガレージ」が出展していた398万8,000円の1991年式ゴルフカブリオレ。

ベースとなるのは今年のイベントのために来日していたジウジアーロのデザインによる初代ゴルフⅠで、カルマン社のコーチワークによって、オープン化してファブリックのソフトトップを取り付けたものだ。ボディ剛性確保のための太いロールバーがいいアクセントになっている。

ゴルフⅡに移行してもオープンモデルの設定がなかったため、カブリオレはそのままのカタチで継続販売されるとともに、エンジンは初代の1.6LからⅡと同じ1.8Lに拡大。コンポーネントは2代目のものを一部流用しているので、信頼性も確実に上がっている。

フォルクスワーゲン ゴルフ カブリオレ|Volkswagen Golf Cabriolet(1991年)

フォルクスワーゲン ゴルフ カブリオレ|Volkswagen Golf Cabriolet(1991年)

展示されていたのはその後期型で、ブラウンボディの塗装や幌が新しいものに換装されていてピカピカの状態に。このモデルでよく見られるダッシュボードのひび割れもなく、細かいチェック柄のシートも良い状態を保っている。

唯一、ステアリングがナルディのウッドの3本スポークタイプに変えられているぐらいだ。3速ATは高速ではちょっと辛いが、カントリーロードや海辺の道路をのんびりと流すにはぴったり。オドメーターは15万km超えだが、専門店のため整備もしっかりで、安心して維持できるはず。

400万円を切る価格なのでなんとか手が届くし、近年価格も上昇中だ。

またスピニングガレージでは、ジウジアーロ来日に合わせてゴルフⅠも展示していた。こちらはエンジンをトヨタ・ヴィッツ用の1Lエンジンにスワップしたスペシャルモデル。今年秋頃の完成を目指すといい、価格は800万円前後で出せそうとのことだ。

BMW 320i カブリオレ(1989年)

今すぐ欲しい! 418万円のBMW 320i カブリオレ(販売店:WANNA DRIVE)

今すぐ欲しい! 418万円のBMW 320i カブリオレ(販売店:WANNA DRIVE)

今回のイベントで今すぐにでも欲しい!と思ったのが、東京・目黒の「WANNA DRIVE」が展示していた1989年製の「BMW 320i カブリオレ」だ。

ベース車両はE30型3シリーズで、バブル景気だった当時「六本木のカローラ」と呼ばれるほど日本で売れに売れたモデル。搭載するパワートレインは、BMWを象徴する直列6気筒SOHCの2.0Lエンジンだ。

このカブリオレはロールバーのない完全なフルオープンが楽しめるモデルで、リアシートはそこそこの広さがあるため、4人フル乗車でも問題なし。BMW直6エンジンのサウンドを聴きながら爽快なクルージングができるはずだ。

ビー・エム・ダブリュー 320i カブリオレ|BMW 320i Cabriolet(1989年)

ビー・エム・ダブリュー 320i カブリオレ|BMW 320i Cabriolet(1989年)

同社の穂苅翔さんによると、このクルマはお店のユーザーさんのコレクションカーで、エンジン以外の内外装全てをバラして、ここ2年間ほどで560万円を費やして仕上げたクルマなのだそう。

ということで、ブラックボディの艶や新品の幌、ドライバー方向に向いた4本スポークステアリングのコックピット、チェックのシートなどなど、いうことなしだ。4ATで、走行距離は7万7,000kmなのでまだまだこれから、という感じ。

418万円を支払って貰えばこのまま普通に乗って帰れますよ! の声が耳に残る。取材時にはすでに「商談中」のタグが掲げられていた。

ジャガー XK Rクーペ V8 SC(2001年)

ブリティッシュグリーンの流麗なジャガーのクーペは300万円台で楽しめる!(販売店:BISPOKES TOKYO)

ブリティッシュグリーンの流麗なジャガーのクーペは300万円台で楽しめる!(販売店:BISPOKES TOKYO)

「今回は売れたらいいなと思って、リーズナブルなものを持ってきました」とおっしゃるのは、2001年式の「ジャガーXK RクーペV8 SC」を展示していた、東京・新宿にある「BISPOKES TOKYO」の篠原勝代表。

Eタイプは別として、他のジャガーはあんまり中古市場で評価されてない、とおっしゃる通り、ブリティッシュグリーンを纏った流麗なクーペのお値段は驚きの318万円! ぱっと見「0」が一つ足りないんじゃないか、と思うほど高級さとエレガンスさを兼ね備えていたからだ。

ジャガー XK Rクーペ V8 SC|Jaguar XK R-Coupe V8 SC(2001年)

ジャガー XK Rクーペ V8 SC|Jaguar XK R-Coupe V8 SC(2001年)

走行距離は4万9,000kmで、美しいのは外装だけでなく、コリノレザーを使用したインテリアも新車当時の雰囲気を残したまま。

パワートレインはなんと4.2L V8スーパーチャジャー付きというから圧倒される。ブッシュやリンクを多用した足回りは定期的かつそれなりのメンテが必要だが、その分乗り心地は「最高」レベル。

エアコンや水回りがちゃんとしたものであれば、他メーカーのクルマとあまり変わることなく維持できるという。これなら高級ホテルの玄関に横付けしても、最大級のお出迎えをしてくれそうだ。

プジョー 406クーペ(2004年)

ピニンファリーナのフレンチクーペが200万円台で手に入る!?(販売店:原工房)

ピニンファリーナのフレンチクーペが200万円台で手に入る!?(販売店:原工房)

「アレ、去年と同じクルマ?」と思って見つけたのが、東京・江戸川区の原工房が展示していた淡いブルーの2004年式「プジョー406クーペ」だ。

広報担当の飯岡澄子さんに声をかけると、「いつも同じ色と年式のクルマなので、みなさんそう思われているかもしれませんが、実は毎年違う“子”をお出ししているんです」とのこと。ちなみにこのボディカラーの正式名称は「ハイペリオンブルー」というのだそうだ。

プジョー 406クーペ|Peugeot 406 Coupe(2004年)

プジョー 406クーペ|Peugeot 406 Coupe(2004年)

お店の顧客さんが使用していたという今回の406クーペは、お疲れ気味だった外装だけをしっかり仕上げたもの。ブラウンレザーとウッドを使用した4座のインテリアや、3.0L V6エンジンの状態は良好さをキープしている。価格は250万円。

「新車の頃から見ているので私たちにとってはクラシックなイメージはないんですが、最近では20代〜30代の方が、ちょっと古くてカッコいい車としてこのクルマを求めてくる人が増えてきた」と飯岡さん。他の人とはかぶらない、なかなかいい選択かもしれない。

三菱 トレディア(1982年)

超レアな180万円の三菱セダンはヘリテージカーといえるか?(販売店:DUPRO)

超レアな180万円の三菱セダンはヘリテージカーといえるか?(販売店:DUPRO)

今回の会場で“最安値”の180万円というプライスタグを掲げていたのが、埼玉県所沢市のDUPROが展示していた1982年製の「三菱 トレディア」セダン。

当時の2BOX「ミラージュⅡ」のコンポーネントを使用した上級セダンとして開発されており、トランスミッションに4速×2の8スピード「スパーシフト」を搭載していたのが特徴だった。

三菱 トレディア|Mitsubishi Tredia(1982年)

三菱 トレディア|Mitsubishi Tredia(1982年)

同時期の三菱車には、「ミラージュ」「ランサーEX」「シグマ」「ラムダ」「パジェロ」など人気モデルが数多くあった。その一方であまりにも地味なトレディアのデザインはアピール不足となって1代限りで消えてしまった超レアモデル。

展示車のベージュのカラーも地味さに拍車をかけている。三菱車大好きというコアなファンにウケるかも、かな。

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次回は5月7日からスタートです!
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