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最終更新日:2025.03.07 公開日:2025.03.08

マイナ免許証がついに導入! いつから開始? 切り替え方法は?

運転免許証とマイナンバーカードを一体化する「マイナ免許証」に関する道路交通法施行規則などの改正が2025年3月24日に施行される。マイナ免許証にはどんなメリットやデメリットがあるのだろうか。また、切り替えの手続きについても紹介する。

文=KURU KURA編集部

資料=警察庁

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「マイナ免許証」が2025年3月24日に導入へ

マイナンバーカードのICチップに運転免許証の番号や有効期限など、各情報が記録される。(c)COCO - stock.adobe.com

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警察庁は2025年3月24日から、運転免許証とマイナンバーカードを一体化する「マイナ免許証」を導入する。

「マイナ免許証」とは、マイナンバーカードのICチップに運転免許証の番号や有効期限、免許の種類、顔写真、眼鏡の着用などの情報を記録。従来の運転免許証がなくても、クルマの運転や身分証明等が可能となるもの。

マイナ免許証を使用するか、引き続き従来の運転免許証を使うかは選択することができるため、両方保有して併用することも可能。下記のように3通りの保有パターンがある。

【マイナ免許証導入後の運転免許保有パターン】
①従来の免許証のみ(一体化しない)
②マイナ免許証のみ(一体化する)
③従来の免許証とマイナ免許証の両方を保有(一体化する)

なお、③の両方保有する場合では、どちらか1枚を携帯していればクルマを運転することができる。

マイナ免許証への切り替え方法

運転免許更新時にも切り替えはできる。(c)Free1970 - stock.adobe.com

マイナ免許証へ切り替えるにはどのようにすればいいのだろうか。

警察庁によるとマイナ免許証を交付するには、手続きの内容によって方法が異なるという。具体的には下記のような方法がある。

運転免許の更新・学科試験による新規取得に伴う一本化
運転免許更新、学科試験受験による新規取得の際にマイナ免許証への一体化を希望する場合、警視庁運転免許手続予約サイトもしくは自動音声予約ダイアルから予約する。

警視庁運転免許手続予約サイト:
https://license-renew.tokyo-madoguchi-yoyaku.com/police-pref-tokyo/index_000.html
自動音声予約ダイアル:050-1808-5070

再交付・失効・併記手続に伴う一体化
運転免許の保有形態の変更のみを行う場合や、記載事項変更手続き、条件変更手続き、運転免許証の再交付手続き(遺失・き損)などと同時にマイナ免許証への一体化を希望する場合、3月中旬にオープン予定の「警視庁行政手続オンライン」にて予約する。

70歳以上のドライバーの一本化
70歳以上のドライバーがマイナ免許証への一体化を希望する場合、予約は不要。単に一本化を希望する場合でも、自主返納やマイナ経歴証明書の各手続きと同時に一体化を希望する場合でも、2025年3月24日以降に直接、手続き会場に向かえばいい。

マイナ免許証のメリット・デメリット

マイナ免許証のメリット。

マイナ免許証によってもたらされるメリットは大きく4つある。

メリット1:携帯するカードが1枚でOKになる
運転免許証がマイナンバーカードに一体化することで、物理的に携帯するカードが1枚になるというメリットがある。現在、健康保険証とマイナカードの一体化も進んでいるので、これまで3枚あったカードが1枚になる可能性もある。

メリット2:住所変更手続等のワンストップサービスが利用できる
現在は氏名変更や転居時などに住所変更をする場合、マイナカードは自治体で、運転免許証は警察署や免許センターで、それぞれ申請が必要であった。しかしマイナ免許証では、この手続きがマイナポータルもしくは自治体の手続きのみで完了。警察庁のデータベースへはオンライン上でデータが連携される仕組みとなる。

メリット3:運転免許更新時の講習をオンラインで受講できる
運転免許更新時の講習をオンラインで受講できるようになる。優良運転者と一般運転者(※)はマイナポータルで所定の講習動画を視聴すれば受講したとみなされる。写真撮影や視力検査は引き続き免許センターなどで実施されるので、全てがオンラインで完結するわけではないが、時間短縮のメリットがある。

メリット4:運転免許更新や講習の手数料が安価になる
マイナ免許証のみを保有する場合、運転免許更新や講習の手数料が従来より安くなる。詳細は次項で説明する。

※ 一般運転者:免許を5年以上継続して受けており期間中の交通違反が3点以下の軽微な違反1回のみ

マイナ免許証のデメリット。

では、マイナ免許証になることでデメリットはあるのだろうか。

デメリット1:運転免許の情報がカード表面では確認できない
マイナカードの表面には免許情報は表示されないため、免許情報を確認するには、マイナポータルにログインするか、マイナ免許証読み取りアプリを利用する必要がある。

デメリット2:マイナカードとマイナ免許証の有効期限が異なる
マイナカードとマイナ免許証の有効期間が異なっているが、マイナ免許証の有効期限はカードに記載されないため、運転免許の期限切れ(失効)には十分注意しなければならない。

デメリット3:海外での運転に支障がある場合も
国外運転免許証を申請する際、マイナ免許証のみを所持している場合、渡航先によっては従来の運転免許証が必要となることがある。海外で運転する可能性がある場合は、事前に必要な手続きを確認した方がいいだろう。

デメリット4:マイナンバーカードを更新すると運転免許情報が消える
現在のシステムでは、マイナカードを更新すると、新たに発行されたカードに運転免許証の情報が自動更新されずに消えてしまう。

その際は、改めて運転免許証との一本化手続きが必要になるため、マイナカードの更新直後にクルマを運転してしまうと「運転免許証不携帯」になってしまう。

マイナ免許証の交付・更新の手数料

マイナ免許証のみを利用する場合は、更新手数料が400円値下げとなる。

マイナ免許証導入後の免許証の交付・更新手数料を見てみよう。現行の金額と比べると、従来の免許証を利用する場合は値上げ、マイナ免許証のみを利用する場合は値下げとなっている。

【運転免許の交付・更新に関わる手数料(2025年3月24日以降)】
免許取得:
マイナ免許証のみ 1550円(500円値下げ)
従来の免許証のみ 2350円(300円値上げ)
従来+マイナ   2450円(400円値上げ)

免許更新:
マイナ免許証のみ 2100円(400円値下げ)
従来の免許証のみ 2850円(350円値上げ)
従来+マイナ   2950円(450円値上げ)

また、オンライン講習の講習手数料は優良・一般ともに200円となり、従来(優良500円、一般800円)より安価となる。

なお、免許更新のタイミングではないがマイナ免許証に変更したいという「保有形態変更」の場合、手数料1500円で変更可能となる。

このようにマイナ免許証への一本化は、いくつかのメリットがあるものの、自身の使用状況によってはデメリットを感じる可能性もある。3つの保有形態のうちどれが自分に合っているのか吟味し、その上で手続きを開始する方が賢明だろう。

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