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最終更新日:2025.02.21 公開日:2025.02.21

スズキ、初の量産EV「eビターラ」を日本初公開! 電気自動車も“適正価格で販売”宣言に、期待感高まる【新車ニュース】

スズキは2月20日、都内で2025〜2030年度の新中期経営計画を発表。会場では同社初の量産BEVで2025年度中に日本に導入する予定の「eビターラ」が初公開され、注目を集めた。

文・写真=原アキラ

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スズキ eビターラ|Suzuki eVitara

eビターラはこんなクルマ

2024年11月にイタリア・ミラノで公開されたeビターラは、2025年春からインドのスズキ・モーター・グジャラート工場で生産を開始し、2025年夏頃からヨーロッパ、インド、日本など世界各国で順次販売を開始するブランニューのグローバルモデルだ。

会場に置かれていたのは左ハンドルの欧州仕様車で、諸元表を見ると全長4,275mm、全幅1,800mm、全高1,635mm、ホイールベース2,700mm。先ごろ日本デビューした同じインド製の「フロンクス」より全体的にワンサイズ大きなボディを持っている。最小回転半径は5.2m、最低地上高は180mm、乗車定員は5人だ。

スズキ eビターラ|Suzuki eVitara

鼻先にスズキのエンブレムを装着し、両側に特徴的な多角形のヘッドライトを配した4ドアハッチバックボディはダイナミックな造形で、ボディ下面はSUVらしいブラックの樹脂パーツで覆われる。タイヤはグッドイヤーの大径225/50R19サイズを装着していた。プラットフォームは、BEV専用に開発した軽量構造の「HERTTECH-e」を採用。高電圧保護やショートオーバーハングによる広い室内を実現したという。公開されたのはエクステリアのみで、ボンネット内部やインテリアを見ることはできなかったが、サイドウインドウ越しに見えた室内は、フロンクスのような2トーン内装になっていた。

気になるBEVパワートレインは、前後に独立した2つのeAxleを配置した電動4WDで、前128kW、後48kWを発揮する2つモーターの合計出力135kW、トルクは300Nmというもの。パワフルかつハイレスポンスで、片側のタイヤが浮いても反対側に駆動トルクを伝えるLSD機能を備えるという。搭載するリン酸鉄リチウムイオンバッテリーの容量は61kWhだ。

スズキ eビターラ|Suzuki eVitara

2030年度まで6モデルのBEVを日本に導入

発表会に臨んだ鈴木俊宏社長は、2025年は故鈴木修相談役がいない初めての年。創業の精神と共に、社是と行動理念「現場・現物・現実」「中小企業型経営」「小・少・軽・短・美」を実践するためのコーポレートスローガンとして「By Your Side」を掲げ、チームスズキとして「生活に密着したインフラモビリティ」を目指したいとした。

四輪についての具体的な目標値としては、2031年3月期の販売台数目標は420万台(2024年3月期は316万台)、同じく営業利益目標は7,000億円(同3,982億円)を目指す。BEVの商品計画としては、日本では2025年度中にBEVの「eビターラ」と軽商用バンを発売。2030年までには6種類を展開するとした。

eビターラの後方には新製品の電動バイク「e-アクセス」やサステナブル燃料を使用する船外機、マイクロeモビリティが置かれていた

また乗用車シェア2位を継続するとともにユーザーの嗜好や市場にあった商品を投入し、さらに商品価値に見合う適正価格で販売していくとした。日本での商品の生産場所はグローバルに見て最適な工場にするという。

トヨタとのアライアンスにも触れ、今後も互いに切磋琢磨する競争者であり続けながらイコールパートナーとして協業するとした。各市場(インド/アフリカ/ヨーロッパ/日本)における車両相互供給として、スズキからトヨタへはeビターラ(共同開発したBEVユニットとプラットフォームでスズキが開発を担当)、バレーノ、エルティガ、フロンクス、シアズ、セレリオ、トヨタからスズキへはランディ、インピクト、アクロス、スウェイスが挙げられている。

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