池袋六ッ又交差点が五ッ又に!? 交通事故対策で日本一危険な交差点はどう変わる?【道路のニュース】
日本一危険な交差点として知られる「池袋六ツ又交差点」で改良工事の予定がある。明治通り、川越街道、春日通りなど都内の主要幹線道路をつなぐ六差路の交差点が、なんと五差路になるという。対策工事によっていったいどのように景色は変わるのだろうか?
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事故多発! 魔の「池袋六ッ又交差点」

変形六差路の「池袋六ッ又交差点」。橋脚の池袋警察署の警告が事故の多さをうかがわせる。写真は編集部が撮影。
記事の画像ギャラリーを見る東京・池袋にある”魔の交差点”の異名を持つ「池袋六ツ又交差点」。2024年9月13日に日本損害保険協会の公表した「全国交通事故多発交差点マップ(2023年)」でもランキング1位になるなど、交通事故が多発する交差点として知られている。
この交差点は国道254号(春日通り)の側道、都道305号(明治通り)、都道435号(音羽池袋線)、そして区道が交わる「変則六差路」となっている。全方向ともに「直進」「左折」「右折」が可能。区道のみ交差点から西行の一方通行だ。

池袋六ッ又交差点の道路図。六差路で複雑な構造の上、真上の高架橋で視界が悪い。画像は編集部が作成。
池袋六ツ又交差点は、池袋駅東口からも近く商業施設や教育施設も立地し、自転車や歩行者の交通量が多い場所だ。また走行位置や停止位置がわかりにくく、横断歩道手前での追突事故、右折車と対向直進車との衝突事故もたびたび発生している。
池袋六ッ又交差点を利用するドライバーからは、「慣れるまでは怖かった」「怖くて通れない」「どの信号を見たらいいのかわからなくなった」「どちらに曲がればいいのかわからなくなった」などの声も。交差点内の真ん中でブレーキを踏む車両を見かけることもある。
六ッ又交差点を五ッ又交差点に!
そこで、国土交通省 関東地方整備局の東京国道事務所と相武国道事務所は、池袋六ッ又交差点の交通事故を減らすため六差路を五差路にする改良工事を進めている。現在、交差点と接続する区道は出入口の場所がそれぞれ異なっていた。それをひとつに整理し、交差点からやや北上し都道441号(池袋谷原線)と接続する。

池袋六ッ又交差点の対策平面図。区道の廃止以外にも、様々な安全対策を実施する予定。
改良工事では、横断歩道の位置変更や交通島の撤去も実施。国土交通省の資料では、2023年度に調査設計を経て工事を実施するとしており、完了まではまだ時間を要するとみられる。
「池袋六ッ又交差点」から「池袋五ッ又交差点」に改称するかはわからないが、現在の六差路と比較して、見えやすく、そしてわかりやすくなることを期待したい。
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