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最終更新日:2025.01.24 公開日:2025.01.22

クルマの未来はどこへ行く? ジャパン・モビリティショー・ビズウィーク2024━━ハッサンの「ワカモノ旧車オーナー探訪記」番外編 #02

全国のカーマニアを訪ね西へ東へ。カメライター、ハッサン(高桑秀典)の連載である「ワカモノ旧車オーナー探訪記」は番外編も展開していきます。第2回目は、去る2024年10月15日~18日までの会期に幕張メッセにて開催された「ジャパン・モビリティショー・ビズウィーク2024」をご紹介。

文と写真=高桑秀典(ハッサン)

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次世代を担うモビリティショー

「ジャパン・モビリティショー・ビズウィーク2024」のテーマは「All roads lead to the future./それぞれの道から、カーボンニュートラルな未来へ」

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2023年から開催されるようになったジャパンモビリティショーは、約70年続いてきた「東京モーターショー」が新たに生まれ変わって誕生した自動車イベントだ。

今回は「ジャパン・モビリティショー・ビズウィーク2024」と題し、日本を代表するIT・エレクトロニクス産業等によるデジタルイノベーションの総合展「CEATEC 2024」と初めて併催。

夢のある豊かなモビリティ社会を創りたいという想いのもと、次世代を担うスタートアップ企業や事業会社が手を組み、ビジネスを創発しつつ未来を提示する催しとなった。

ブース出展には、スタートアップ企業を中心に200社超が集まり、ビジネスマッチングプログラムは会場だけでなくオンラインでも開催されにぎわいをみせたほか、日本自動車工業会各社によるクルマおよびバイクの展示会場も大盛況だった。

会場で見つけた気になるクルマ

三菱 アウトランダー PHEV|Mitsubishi Outlander PHEV

ホンダ CR-V e:FCEV|Honda CR-V e:FCEV

ORC ルーキー GRカローラ H2コンセプト(レーシングカー)|ORC ROOKIE GR Corolla H2 concept

チーム SDA エンジニアリング BRZ CNFコンセプト(レーシングカー)|Team SDA Engineering BRZ CNF Concept

スズキ ワゴンR CBG車(牛糞由来バイオガス仕様)|Suzuki Wagon R

マツダ CX-80 バイオフューエル車|Mazda CX-80 Biofuel

「All roads lead to the future./それぞれの道から、カーボンニュートラルな未来へ」がテーマとなった実車の展示フロアでは、日本自動車工業会14社のクルマとバイクが一堂に会し、プラグインハイブリッド、水素燃料電池/水素燃料、カーボンニュートラル燃料、電気自動車という4つのカテゴリーで最新の取り組みが提示された。

なお、プラグインハイブリッドは「三菱アウトランダーPHEV」。水素燃料電池/水素燃料は「ホンダCR-V e:FCEV」と「ORC ROOKIE GRカローラ H2コンセプト(レーシングカー)」。カーボンニュートラル燃料は「Team SDAエンジニアリング BRZ CNFコンセプト(レーシングカー)」「ワゴンR CBG車(牛糞由来バイオガス仕様)」「マツダCX-80バイオフューエル車」というラインナップだった。

日産アリア|Nissan Ariya

ダイハツ ユニフォーム トラック|Daihatsu UNIFORM Truck

いすゞ エルフミオEV|Isuzu ELF mio EV

ホンダ EM1 e:|Honda EM1 e:

カワサキ Ninja e-1|Kawasaki Ninja e-1

ヤマハ ディアパソン C580(コンセプトモデル)|Yamaha Diapason C580

そして電気自動車は「日産アリア」「ダイハツUNIFORMトラック」「いすゞELF mio EV」「いすゞERGA EV」「三菱ふそうトラックeキャンター センサーコレクト」「日野デュトロ Z EV」が展示。電動二輪については「ホンダEM1 e:」「スズキe-バーグマン」「ヤマハDIAPASON C580(コンセプトモデル)」「カワサキNinja e-1」が並んだ。

メーカーの垣根を越え、ひとつになって挑むカーボンニュートラルの現在地が提示されたわけだが、その実現の鍵を握るのは、産業界全体での技術革新や社会構造のダイナミックな変革である。現在さまざまなアプローチ方法が試されているカーボンニュートラだが、実は旧車をはじめとする趣味性が強いクルマたちとの親和性は高い。

そう言える根拠は、既存のエンジン車の脱炭素化を実現するカーボンニュートラル燃料(マツダが実証実験を続けている次世代バイオ燃料など)の開発が順調に進んでいるからである。燃焼する際に生じる温室効果ガスが少ないクリーンな燃料が完成すれば、これまで利用してきたエンジンやインフラを活用できるので、市場へスムーズに導入できるだろう。

カーボンニュートラルと自動車趣味

いま、いすゞでは、主要コンポーネントをモジュール化し、動力源が異なる車両においてもプラットフォームを共通化できる「I-MACS(Isuzu Modular Architecture and Component Standard)」の開発を進めている。

すでにクラシックカーをベースとしたコンバートEVは一般道を走っているが、ワンオフで設計された専用パーツを使うケースもあり、まだまだコストパフォーマンスがいいとはいえない状況となっている。だが、大量に生産することでパーツひとつあたりの価格を安くなり、大手自動車メーカーが前述の「I-MACS」的な発想で乗用車用のエレキアーキテクチャを最初から用意してくれれば、カーボンニュートラルがさらに身近なものになるだろう。

今後、若い世代の自動車趣味人は持続可能な社会の実現のためにカーボンニュートラルを目指す世界の中で生きていくことになるが、プラグインハイブリッド車、水素燃料電池車/水素燃料車、カーボンニュートラル燃料車、電気自動車にも運転する歓びがあるので、悲観することはないだろう。

現在53歳の筆者は、アルファロメオの旧車を所有しており、いつかカーボンニュートラル燃料で走られることができるようになるといいな、と思っている。今後はそちらの動向も注視していきたい。

「ジャパン・モビリティショー・ビズウィーク2024」には、 「ジャパン・モビリティショー・ビズウィーク2024」には、日本自動車工業会14社のクルマとバイクが一堂に会した

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