中部圏の道路に開通ラッシュ到来!? 今年度に総延長42.6kmの開通を予定。気になる事業の進捗は? 【いま気になる道路計画】
中部地方整備局は、令和6年(2024年)度に総延長42.6kmにおよぶ道路の開通を予定している。東海環状自動車道(東海環状道)の未開通区間をはじめとした4路線5区間の開通で中部圏の道路に新たなネットワークが誕生する。工事は順調に進んでいるのだろうか。気になる現在の進捗をまとめた。
今年度は中部圏の道路の開通ラッシュ!?
中部圏の道路でまもなく開通ラッシュが起きそうだ。中部地方整備局は令和6年度に、東海道の2区間を含む4路線5区間、総延長42.6kmに及ぶ道路の開通を予定している。同局も積極的に情報を発信しようと、9月24日に「つながる中部42.6」と銘打ったPR活動を開始しており、開通に向けての機運も高まりつつある。
開通を予定してるのは、東海環状自動車道(東海環状道)の「山県IC~大野神戸IC(18.5km)」と「いなべIC~大安 IC(6.6km)」、蒲郡バイパスの「豊川為当IC~蒲郡IC(9.1km)」、北勢バイパスの「(市)日永八郷線~国道477号バイパス(4.1km)」、島田金谷バイパスの「旗指 IC~大代IC(4.3km)」の4路線5区間だ。
では工事は順調に進んでいるのだろうか? 各区間の進捗をみていきたい。
【東海環状道】
東海環状道(国道475号)は、愛知県、岐阜県、三重県にまたがる全長153kmの道路で、現在は三重県と岐阜県の未開通区間の整備が進められている。この道路が完成することで中部圏をぐるりと囲む環状道路が完成し、名神、伊勢湾岸道といった主要高速道路とダイレクトに結ばれるようになる。
三重県の未開通区間である いなべIC~大安IC(6.6km)は、予定通り令和6年度の開通を見込んでいるが、岐阜県の未開通区間である山県IC~大野神戸IC(18.5km)は、本巣IC~大野神戸IC間での橋梁工事が遅れているため、最大で半年ほど開通が遅れる可能性があると発表されている。
なお、残る未開通区間として三重県と岐阜県をまたぐ養老IC~いなべIC(18.1km)があるが、こちらの区間は令和8年(2026年)度の開通を予定している。しかし、養老トンネルの工事が難航しているとの情報があり、開通が遅れる可能性もあるかもしれない。
【蒲郡バイパス】
愛知県と静岡県をバイパスで結ぶ名豊道路(国道23号)は、事業化から半世紀たったいま、この蒲郡バイパスの豊川為当IC~蒲郡IC(延長9.1km)の完成をもって全線開通を迎える。名古屋から浜松までの所要時間を大幅に短縮するこの区間は、令和6年度の開通を見込んでいる。
【北勢バイパス】
北勢バイパス(国道1号)は、四日市市の東に位置する川越町から四日市市の西部を結ぶ延長21.0kmのバイパスで、現在、東側の延長8.5kmが開通している。令和6年度には、(市)日永八郷線~国道477号バイパス(延長4.1km)の区間の開通を見込んでおり、残る西側の8.4kmとなるが、全線開通まではまだ時間がかかりそうだ。
【島田金谷バイパス】
島田・金谷バイパス(国道1号)は静岡県の島田市から掛川市にまたがる延長10.4kmの道路で、暫定2車線で開通した。しかし、交通量が増えた結果、新大井川橋での渋滞が深刻化し、平成24年(2012年)度にバイパスの4車線化を事業化。令和6年度には、ボトルネックとなっている新大井川橋の区間を含む旗指 IC~大代 IC(延長4.3km)の開通が見込まれており、渋滞緩和に期待が寄せられている。
今後の整備の進捗状況は、「つながる中部42.6」をPRする特設サイトや各路線を整備する道路事務所の公式サイトなどで確認してほしい。
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