サウナを連れてキャンプに行こう! “けん引式”のバレルサウナ「BURROW mini」でととのい体験。
近年、キャンプやグランピングなどのアウトドア体験をさらに充実させるため「アウトドアサウナ」が注目されている。そんなアウトドアサウナの中から、クルマでキャンプや車中泊に行くときにオススメの“けん引式”サウナ「BURROW mini(バロウミニ)」を体験してきた。
目次
テントサウナにバレルサウナ。世はアウトドアサウナ時代?
クルマに乗ってキャンプに出かけ、自然の中で食事をしたり、テントを張ってゆっくり休んだり、自由な時間を楽しむことは、忙しい毎日で疲れた僕らの体とこころをリフレッシュさせてくれる。
近年、そんなキャンプ体験をさらに充実させるため「アウトドアサウナ」が注目されているのをご存知だろうか。テントサウナを持参して楽しんだり、バレルサウナ(樽型サウナ)が併設された施設を選んだり、場所によってはサウナで汗をかいて、目の前の湖にバッシャーンなんて夢のような施設もあるらしい。
でも、どうせなら「自分だけのサウナが欲しい!」「マイサウナと一緒にキャンプに行きたい! 」そんな妄想を抱いている人も多いのではないだろうか。そんなサウナー&アウトドア好きにピッタリの“けん引式”バレルサウナがあると聞き、茨城までクルマを走らせ体験してきた。
けん引式バレルサウナ「BURROW mini(バロウミニ)」とは
そのサウナの名前は「BURROW mini(バロウミニ)」。専用に開発されたシャシーとバレルサウナを組み合わせることで、トレーラーサウナとして普通車でけん引することができる(要けん引免許)。いわば“移動できるマイサウナ”。
「BURROW mini」は、タイニーハウス(小屋)とバレルサウナのブランド「BURROW」の小さめサイズ。全長が1,500mm、2,000mm、3,000mmの3タイプがラインナップされている。
将棋盤や碁盤の国内トップシェアを誇る木材のプロ「茨城木工」が手掛けているので、その品質は折り紙つき。材料となるヒノキやサーモウッドの選定、高い強度と見た目の美しさを両立する継手や鎧張りといった伝統技術など、職人の細かなこだわりによって作られている。
BURROWの外観はスタイリッシュ。大きなガラスの入った扉や、ロゴのくり抜かれたポーチライトが印象的だ。外部塗装はブラウンかブラックで選択することができる。
サウナを温めるストーブは、薪ストーブと電気ストーブから選択可能(薪ストーブは全長2,000mm以上から)。室内ベンチの高さ変更やテレビ台の設置、窓の増設など、オーナーに合わせてさまざまなカスタマイズが可能なのだとか。
ただ単にマイサウナを手に入れられるだけでも嬉しいのに、自分好みにカスタムできるなんて最高だ。
社長はなんと50年来のベテランサウナー!
しかしなぜ、将棋盤などを作る会社がサウナなのだろうか。
「実は私、若いときから50年以上サウナに通い続けるサウナーです。今のサウナブームが第3次といわれているけど、第1次のころからのベテランなのです」そう語るのは、茨城木工の泉社長。朝、マイサウナで新聞を読んでから1日をスタートするほどのサウナ好きだという。
「出張で地方に行くときも必ず、サウナがある宿泊施設を選びますし、全国各地のサウナにも通っています。でも、コロナ禍でサウナが人数制限になったり、閉鎖してしまったり、以前のようにサウナを楽しめない日々が続いていました。そこで、自分専用のサウナを作ってしまおうと思いBURROWを開発したのです」
そんなきっかけでスタートしたサウナ作りだが、泉社長が50年間サウナに入り続けて蓄積した知識と木工の技術があいまって、迷うことなく現在の形にたどり着いたそうだ。
ちなみに日本における第1次サウナブームは、1964年の東京オリンピックのころ。当時、サウナの本場であるフィンランドの選手団がサウナを日本に持ち込んだことから始まったといわれている。第2次サウナブームは1990年頃、いわゆる「スーパー銭湯」の台頭によって、全国各地にファミリーで楽しめる温浴施設がオープンしてブームとなった。そして現在まで続く第3次サウナブームは、マンガ『サ道』が人気となりドラマ化されるなど、サウナを真剣に楽しむスタイルが人気を博している。ここで定着したのがサウナで汗をかいた後、水風呂に浸かってから、外気浴をすることで得られる“ととのう”という体験。これが病みつきになってサウナに通う人も多い。
「BURROW mini2(バロウミニツー)」を体験! ヒノキの香りで癒やされる
「BURROW」シリーズは、茨城木工で実際に見て、触れて、サウナに入って体験することができる。今回は実際にトレーラーに搭載された「BURROW mini2」を体験させてもらった。
「BURROW mini2」は全長約2,000mm、直径約1,800mmの樽型。内部にはオリジナルの薪ストーブ、両サイドにベンチシートが配されている。内部は思ったよりも広く、2人で向かい合って座るとかなりゆったりとくつろぐことができる。
「マイサウナのいいところは、ベンチシートに足を伸ばしても誰にも迷惑をかけないところ。足を伸ばして壁にもたれてリラックスできますよ」と茨城木工の岩瀬さんは語る。
「普通のサウナでは、いつも人目を気にしながら入っています! 自分たちだけで入れるプライベートサウナって素敵ですね」とりえさん。確かに大衆サウナでは、人目や会話が気になってリラックスできないこともある。プライベートな空間が持てるだけでも大きなメリットだ。
BURROW mini2は、薪に火をくべてから約60分ほどで温まり、サウナとして使用可能。サウナストーンに水をかけてロウリュすれば、サウナ全体に蒸気が広がっていく。内部はヒノキを使用しているので、まるで森林浴を楽しんでいるかのように、リラックス効果のあるいい香りだ。
日本で一般的な乾式のサウナと違い、室温が80~90℃と比較的低温のため、息苦しくてチクチクする感覚ではなく、じんわりと汗が出てくる柔らかな感覚が心地よかった。
ここで岩瀬さんが教えてくれたのは、霧吹きを使ったロウリュ方法。普通は水を使うロウリュを霧吹きでやる。するとどうだろう、さっきよりも柔らかくて優しい蒸気がゆっくりと広がる感覚になる。「このロウリュとっても気持ちいいですよね」と自慢げな岩瀬さん。さらに天井に向かって霧吹きをかけると、今度はヒノキの香りとともに上からゆっくりと蒸気が下りてくる。さらなるリラックス効果で心地よかった。
そして、最後はBURROWと同じくヒノキで作られた浴槽にはった冷水にザブーン。外気浴をしてしっかりと“ととのい”体験を楽しませてもらった。
普段、音楽の流れるサウナにハマっているという実貴さんは、「今まで色々なサウナを利用してきたけれど、ヒノキの香りが段違いに良くてリラックス効果がありました。サウナから帰るときにも香りが残って、それが思い出にも残りますね」と満面の笑顔を見せた。
BURROWは、けん引できるのでキャンプ場か、はたまた湖畔か、満点の星空の下か、そのシチュエーションによる相乗効果でさらなる心地良さをもたらしてくれるだろう。こいつを引っ張ってキャンプに行ってみたいものだ。
サウナ体験を終えた後、僕らはそれぞれにマイサウナの妄想を繰り広げ、身体に残ったヒノキの香りに満足げな表情を浮かべながら、クルマに揺られて帰途についた。
INFORMATION
BURROW mini|バロウミニ
サイズ(3タイプ):
全長 1,500mm(最大人数3名)
全長 2,000mm(最大人数4名)
全長 3,000mm(最大人数6名)
※高さは全て約1,800mm
※最大人数はサウナ仕様「電気ヒーター使用時」
※個人差があるため人数はあくまで目安
※1,500mmのタイプは電気ヒーターのみ対応
※電気ヒーターは6kwタイプ、薪ストーブはmini仕様に対応
※通常バレルサウナに標準装備の階段デッキは、BURROW miniには付属しない
本体価格:1,540,000円(税込)~ ※ヒーター別売り
トレーラー価格(BURROW mini2を設置する場合):1,250,000円(税込)~ ※要けん引免許
公式サイト:https://burrow.co.jp/