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最終更新日:2024.06.11 公開日:2024.06.12

国道6号の新宿拡幅で踏切渋滞は解消できるか? 貨物線の高架化はまだ先か。

国土交通省 首都国道事務所は、都内有数の渋滞スポットとなっている国道6号の葛飾区・新宿(にいじゅく)で拡幅事業を進めている。そのボトルネックとなっているのが、道路を横断するJR新金線(貨物線)の踏切だ。踏切の撤去で渋滞は解消できるか?

文=KURU KURA編集部

資料=首都国道事務所、葛飾区

国道6号新宿(にいじゅく)拡幅とは?

国道6号新宿拡幅の事業区間。(画像:首都国道事務所)

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国道6号は、東京都中央区の日本橋を起点とし、仙台市までに至る延長約350kmの主要幹線道路だ。首都圏と東北の主要都市を結ぶ大動脈である国道6号だが、そのうち東京都葛飾区新宿(にいじゅく)2丁目から金町6丁目間にかけて、主要交差点や鉄道踏切の影響で慢性的な渋滞の発生という課題を抱えている。

そこで国土交通省 首都国道事務所が推し進めているのが国道6号の「新宿(にいじゅく)拡幅」だ。道路を現在の4車線から6車線とし、JR新金線(貨物線)や京成金町線などの鉄道と交差できるよう改善を図る、延長約2.1kmの拡幅・立体事業である。

国道6号の新宿拡幅新宿地区の渋滞箇所の現状。(画像:首都国道事務所)

国道6号新宿拡幅の整備概要図。(画像:首都国道事務所)

なお、新宿拡幅は、東側(千葉の松戸寄り)の金町地区(延長1.2km)の拡幅と立体化は完了しており、西側(東京の日本橋寄り)の新宿地区(延長0.9km)の整備を残すのみである。

新宿拡幅の要、新金線の立体化はいつ?

新宿地区で発生している渋滞の様子。(画像:首都国道事務所)

国道6号で新宿拡幅が進められている新宿地区では、特に「中川大橋東交差点」とJR新金線(貨物線)が交差する「新宿新道踏切」で慢性的に渋滞している。長時間の渋滞が発生する理由として、交差点と踏切が接近していることも一因となっている。

新宿地区の事業計画は、西側(東京の日本橋寄り)の区間を立体化し、東側(金町地区寄り)の区間は立体化せず拡幅のみとするものだ。現在は新宿地区の新宿2丁目から補助276号線までを先行整備区間として拡幅に着手しており、直近では新宿4丁目の歩道橋を撤去するなど、連続して用地取得できたところから事業を進めている。

補助276号線付近の立体化は、現道を拡幅したうえ新金線(の踏切箇所)を高架化しないと実施できない。しかし、新金線の高架化の時期は未定で、最終的な事業の見通しは立っていない。

一方、この新金線の新小岩駅-金町駅間の旅客化という構想も存在している。葛飾区では南北の鉄道網を充実させるため、現時点では踏切での平面交差と高架化の立体交差、どちらも視野に入れて検討しているところだ。

国道6号新宿拡幅の計画縦断図。(画像:首都国道事務所)

新金線を旅客化した場合のルートイメージ。(画像:葛飾区)

国道6号新宿拡幅の拡幅は着実に進められている。渋滞の緩和を期待しつつ、事業の進捗を見守りたい。

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