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道路・交通最終更新日:2024.05.15 公開日:2024.05.15

後部座席でもシートベルト非着用は危険! 一般道路での着用率はたったの4割。

警察庁とJAF(日本自動車連盟)は、合同でシートベルトの着用状況について調査を実施。その結果を警察庁のウェブサイトで公開した。一般道路での後部座席のシートベルト着用率はわずか43.7%と、運転席や助手席の着用率に比べて低さが際立っている。

文=KURU KURA編集部

後部座席シートベルト着用促進ポスター(縦)

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一般道での後部座席シートベルトの着用率は半分以下

警察庁とJAF(日本自動車連盟)は、シートベルト着用状況について合同で調査を実施し、その結果を警察庁のウェブサイトで公開した。

今回明らかになった「シートベルト着用状況調査結果(令和5年)」によれば、シートベルトの着用率は運転席で99.2%、助手席でも97.1%といずれも高い値であることが分かった。いっぽう懸念すべきは後部座席の着用率で、一般道路で43.7%(前年比+0.8ポイント)、高速道路などで78.7%(同+0.7ポイント)と、運転席・助手席に比べて著しく低い結果となった。

シートベルト着用状況全国調査結果(令和5年)

後部座席シートベルト非着用の危険性

後部座席シートベルト非着用時の致死率(死傷者数に占める死者数の割合)は、高速道路では着用時の約25.9倍、一般道路では着用時の約3.3倍も高いという調査結果も出ている。また、後部座席でシートベルトを着用せずに交通事故に遭った場合、以下のような危険性がある。

●車内で全身を強打する可能性
交通事故の衝撃により、前席や天井、ドアなどにすさまじい力でたたきつけられることになる。仮に時速60kmで進んでいる車が壁などに激突した場合は、高さ14mのビルから落ちるのと同じ衝撃を受ける。

●車外に放り出される可能性
衝突の勢いの激しさで後席から車外に放り出された場合、硬いアスファルトに体をぶつけたり、後続車両にひかれることで、命を落とす最悪の結果となる可能性がある。

●前席の人が被害を受ける可能性
衝突の勢いで後席の人が前方に投げ出されると、前席の人はシートとエアバッグで挟まれ、頭への大けがなどで命を落とす場合もある。後席でのシートベルトの正しい着用は、前席の人の命を守ることにもつながる。

後部座席シートベルト非着用の危険性については、JAFによる衝突実験の動画も公開されている。百聞は一見にしかず、衝撃的な映像だ。

自動車後部座席同乗中死傷者のシートベルト着用・非着用別致死率(平成26年~令和5年合計)

後部座席を含め、全ての座席でシートベルトの着用を徹底しよう!

シートベルトは事故に遭った場合の被害を大幅に軽減するとともに、正しい運転姿勢を保つことでの疲労の軽減など、さまざまな効果がある。シートベルトを備えた自動車を運転する際には、運転者自身とともに、助手席や後部座席の同乗者にも着用させなければいけない(病気などやむを得ない理由がある場合を除く)。(道路交通法第71条の3)

また、シートベルト非着用による被害の拡大は被害者の過失とされる場合があるため、被害者であっても、損害賠償等の場面で十分な補償が受けられなくなる可能性がある。自動車に乗ったら後部座席を含むすべての座席でシートベルトを着用しよう。

※6歳未満の子供や、6歳以上であっても体格などの事情でシートベルトを適切に着用できない子供には、必ずチャイルドシートを使用しよう。

シートベルトの正しい着用方法って?

シートベルトの正しい着用方法

妊娠中の正しいシートベルト着用方法

緩んでいたり、バックルがしっかりロックされていないかったりと、シートベルトは正しく着用しなければ効果がない。イラストを参照し、正しく着用しよう。

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