世界最大規模の“キッチンカーグルメ選手権”、金賞は山形のあの郷土料理に決定!
東京・立川にある国営昭和記念公園で、10月7~8日、100台以上のキッチンカーが集まった世界でも最大規模となるキッチンカーによるグルメイベントが開催された。この記事では当日の会場の様子と、来場者投票により決定した受賞店舗を紹介。ギャラリーには、どれもユニークな100台近くのキッチンカーの写真を収めた。
「キッチンカーグルメ選手権」って何?
2011年から始まった「キッチンカーグルメ選手権」は、2019年までは埼玉スタジアム公園で開催され、2016年12月に開催された際には128台ものキッチンカーが出店し、世界記録を更新。コロナ禍で開催を見送る期間もあったが、2023年から会場を東京・立川にある国営昭和記念公園に移し、10回目の開催となる今回も100台以上のキッチンカーが出店した。
会場内は「ワールドフード」、「ご当地グルメ」、「お肉」、「ご飯・麺」、「軽食・スイーツ」、「多摩エリア」のジャンル毎にキッチンカーが並び、ひとつで満足しそうなボリューミーなメニューから、シェアして楽しいサイドメニューまで揃い、来場者が食べ比べを楽しんでいた。
イベントは大盛況のうちに幕を閉じ、来場者数は2日間で1万8690人に達したそうだ。
金賞を手にしたキッチンカーはどこだ!
このキッチンカーグルメ選手権では、来場者は食べ比べを楽しむだけでなく、お気に入りの「キッチンカーNo.1」を決めるための投票が行える。集計は2日目の夕方16時ころに実施され、その後、ステージにて表彰式が行われた。
結果は、
・銅賞:店舗名「SHOPPERS」、メニュー「スパイスキーマカレー 無添加生ソーセージ付き」
・銀賞:店舗名「フードトラック Shinca」、メニュー「モチコチキン」
・特別賞(立川食べ歩き隊賞):店舗名「宗谷岬 間宮堂」、メニュー「牛たたきと炙り帆立丼」
・金賞:店舗名「里芋専門店の山形芋煮」、メニュー「山形名物 山形牛いも煮」
以上の4店舗が受賞となった。
■SHOPPERS
銅賞を獲得した「スパイスキーマカレー 無添加生ソーセージ付き(1000円)」は、玉ねぎとトマトの水分だけを使用し、10種類のスパイスと大粒の挽肉を合わせたボリューミーな食べ応えがある一品(ハーフサイズは500円)。
■フードトラック Shinca
銀賞を獲得した「モチコチキン(500円)」は、主にハワイで主に食べられている唐揚げの名称で、餅粉を使ったサクッとした食感が特徴。揚げたての唐揚げをシェアして楽しむ人を多く見かけた(ちょこっとサイズは300円)。
■宗谷岬 間宮堂
特別賞を獲得したのは「牛たたきと炙り帆立丼(1000円)」。甘みが強いホタテと厳選した牛肉を使用したキッチンカーオリジナルのメニュー。北海道最北端にある宗谷岬 間宮堂の本店は、「元祖帆立ラーメン」でも有名だ。
■里芋専門店の山形芋煮
そして金賞を獲得したのが、「山形名物 山形牛いも煮(800円)」。とろっとした食感の里芋に、山形牛、こんにゃく、ネギを加え、味付けはさとう農園オリジナルの芋煮のたれのみで仕上げている。
創業100年以上にわたり里芋を取り扱っている「さとう農園」が、今回初めてキッチンカーを出店したが、なんと、初出店にしてNo.1の座に輝いた。今年は里芋が大凶作に見舞われたそうで、食べられた人はとても運が良かったのではないだろうか。
洒落たキッチンカー探しもまた一興
フードメニューについては上記の結果となったが、メニューとは別に、筆者がクルマとして一番ステキだと感じた「ENCINITAS(エンシニータス)」のキッチンカーも紹介したい。
焼きたてのローストチキンを提供するこのクルマは「シボレー step van P10」をベースにカスタムしたもの。ビンテージアメリカンスタイルのstep van P10は本国アメリカでも人気で、ウォークスルーができるほど高くて広い車内は、キッチンカーと相性抜群。チキンを丸ごと回転させて焼き上げるロティサリーオーブンを載せた、なんとも洒落た一台だった。
他にも、見た目も楽しいいキッチンカーがいくつも出店されていた。ほぼすべて(100台近く)のキッチンカーの写真をギャラリーページに上げたので、ぜひご覧いただきたい。
このイベントを主催した「ワークストア・トウキョウドゥ」の代表である烏川氏は、「対面でアナログな商売ができるキッチンカーは、目に見えないものばかりが飛び交う今の時代にこそ、面白い存在」だと話す。
若い世代でもキッチンカーに魅力を感じる人は多く、独立してこの世界に飛び込んだというオーナーにも、実際に会場で出会うことができた。そのオーナーたちのストーリーは、また別の機会に紹介しようと思う。
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