首都高の東池袋付近に巨大イカ発見? この「イカの耳」は意外なところにつながっていた!
東京、池袋のサンシャインシティの周辺で、偶然にも首都高の「イカの耳」らしきものを発見。ちなみに「イカの耳」とは、高速道路で将来別の路線と接続するために準備された部分のこと。分岐後すぐに高架が途切れ、その断面がむき出しになっているのが特徴だが、今回見つけた場所もそんな「イカの耳」なのか?さっそく首都高に問い合わせると、意外すぎる事実が……。
首都高・東池袋出入口近くの「イカの耳」らしきものの謎
皆さん、首都高に巨大なイカが潜んでいることをご存じだろうか?
イカというのは、道路関係者や道路マニアの間で使われることがある用語「イカの耳」のこと。具体的には、首都高などで将来別の路線等と接続するために準備された、途中で高架が途切れ、断面がむき出しになっている部分のことである。上から見るとイカの耳のように見えることから、そう呼ばれるようになったという。
そんなイカの耳らしきものを、偶然にも副都心・池袋のサンシャインシティ周辺で発見。これは「イカの耳」なのか? だとすれば、どこにつながる予定だったのか?さっそく首都高に問い合わせてみると、意外すぎる事実が……。
まずは発見した場所を説明しよう。イカの耳らしきものは、首都高・東池袋出入口のあるサンシャインシティ付近にあるのだが、下の地図で確認してほしい。
池袋駅の東側を南北に横断する首都高5号池袋線。東池袋出入口につながるランプの向こうには、池袋のランドマークとしてにぎわう「サンシャインシティ」が広がっており、サンシャインシティ60ビルをはじめとした商業施設やホテルなどが建ち並んでいる。
池袋駅からみて、サンシャインシティ60ビル、プリンスホテル、ワールドインポートマートビル、文化会館ビルがある。
首都高の東池袋出入口は、ワールドインポートマートビルと文化会館ビルの間にある。複雑な首都高の中でも「まさか建物と建物の間に首都高の出入口があるなんて」と混乱する、首都高初心者泣かせの出入口ではないだろうか。
さて、どこがイカの耳かというと、上のGooglemapでサンシャインシティの文化会館ビル付近を見てほしい。文化会館ビルにぴたりと沿うように伸びた高架が、交差点の手前で途切れているのがわかるだろうか。
上の写真が、偶然、筆者が発見したイカの耳らしきものの現場だ。高速道路の断面をこれほど近距離で眺めたことはない。都心で高速道路の断面を見たい人がいれば、ぜひ、ここに足を運んでほしい。
イカの耳のようだが、その正体に言葉を失う
首都高の東池袋出入口付近のイカの耳は、どんな道路事業計画で生み出されたものなのだろうか。首都高に問い合わせてみると、なんと!道路事業計画の変更や停滞でもなんでもなく、文化会館ビルの荷捌き所なのだという。道路の将来計画が聞けると思いわくわくしながら回答を待ち望んでいた筆者は、言葉を失った。
確かに、このイカの耳の部分は文化会館ビルの真横に位置しているが……。
というわけで、次にサンシャインシティに問い合わせてみると、東池袋のイカの耳は、文化会館で展示会を実施する際、展示物を搬入するために使用しているとのこと。首都高から文化会館ビルの建物内までダイレクトにアクセスして、重要な展示物を確実に運び込むということらしい。サンシャインシティの建物と建物の間に設けた東池袋出入口だからこそ、サンシャインシティと共同して計画できたのではないだろうか。
今回、取り上げた東池袋のイカの耳は、文化会館ビルの荷捌き所で、結果的にはイカの耳とはいえないものであった。しかし、希少な道路構造物という意味では、これはこれで道路マニアの気を引く存在ではありそうだ。
記事の画像ギャラリーを見る