常磐自動車道・いわき中央IC~広野IC間が全4車線化。6月13日から
NEXCO東日本東北支社は、E5常磐自動車道(以下、常磐道)・いわき四倉(よつくら)IC~広野IC間の一部区間(約4km)において、2021年6月13日から4車線運用を開始すると発表した。これにより、いわき中央IC~広野IC間の4車線化事業がすべて完了となり、全線において4車線運用が開始される。
事業開始から5年。いわき中央IC~広野IC全線の4車線化事業が完了
常磐道では、2016年より道路の機能強化を図るために4車線化が進められてきた。対象区間はいわき中央IC~広野IC間の約27kmで、今年3月30日には同区間の一部約15kmにおいて4車線運用が開始された。
今回、6月13日10時頃から新たに4車線運用が開始されるのは、いわき四倉IC~広野IC間の一部区間約4km。これにより、いわき中央IC~広野IC間はすべて4車線化された。
4車線化による効果としては、交通事故の減少効果が期待されている。NEXCO東日本によると、2015年~2019年までの間に4車線化が完成したいわき湯本IC~いわき中央IC間において、死傷事故となる件数の割合が約3分の1までに大きく減少した。また、交通事故発生時に通行止めとなる割合においても、2車線区間では全体で29.8%であるのに対し、同区間では2.9%と実に10分の1程にまで減少したことが明らかとなった。さらに、4車線化により対面通行が解消されることによって、反対車線への飛び出しなどの重大事故の減少も見込まれている。
暫定2車線においては、これまで事故や補修工事の際に道路を通行止めにせざるを得なかった。いわき中央IC~広野IC間では、2015年~2019年の間に工事による通行止めが269回、交通事故による通行止めが58回発生した。一方で、4車線化が完了したいわき湯本IC~いわき中央IC間において、これらの回数は約60分の1以下にまで減少。これは、通行止めにしなくても、車線規制のみで工事や事故処理ができるようになったためである。今回の全線4車線運用においても、同様の効果が見込まれている。
そのほか、道路機能の強化により、渋滞などによる速度低下の緩和や大雪時などの通行止めにおける代替路となる効果もあるという。