長野県の新和田トンネル、3年前倒しで無料化へ。長野県が発表
長野県と長野県道路公社は、2021年5月13日、同社が管理している新和田トンネル有料道路を無料化すると発表した。無料開放は2022年4月1日0時からで、当初予定から約3年前倒しての実施である。
道路需要の高まりから一般道路化の前倒しへ
新和田トンネル有料道路は、国道142号にある有料道路で、小県郡長和町和田から岡谷市長地を結ぶ約14.8km。1978年に共用開始し、2004年には周辺の渋滞緩和のために延伸。計画では1978年~2019年の交通量を6171万台と見込んでいたが、2019年までに計画を13%上回る6994万台の利用があった。
これにより、長野県と長野県道路公社は、総事業費204億円の償還が予定よりも早く回収できる見込みから、本来の徴収期限である2025年3月29日を約3年前倒しすることを決定。2022年4月1日0時から無料開放し、一般道路化する。
長野県道路建設課によると、開通当初の想定より当該道路の需要が高まり、主に大型車などの交通量が増えたことが、料金徴収期間の前倒しにつながったという。主に北関東方面を結ぶ幹線道路として、その重要度が高まったことが要因のひとつとなったようだ。
無料開放翌日の2022年4月2日には、7年に1度行われる日本三大奇祭のひとつ「御柱祭」が行われる予定。道路建設課では、「新型コロナで大変な状況下ではありますが、無料開放を機にこうした地域の伝統文化などへも足を向けてもらえたら嬉しい」と期待を寄せていた。
なお、一般道路化にともない、未利用の回数通行券については2022年4月1日以降に払い戻しが予定されている。回数通行券は長野県道路公社と長和町で販売されているが、払い戻し対象となるのは長野県道路公社で販売しているものに限られるので今後の購入と利用には注意したい。払い戻しの詳細や開始日などについては、後日公社Webサイトに掲載していく予定とのこと。