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最終更新日:2021.02.01 公開日:2021.02.01

モルモット×クルマ「PUI PUI モルカー」が熱い。交通マナーを学べるパペットアニメ

2021年1月5日の放送開始と共にSNSなどで一気に話題となった「PUIPUI モルカー」。モルモットがクルマになった世界を描いた作品で、子ども向け番組内で放送されているパペットショートアニメだ。「可愛いだけじゃなく深い」と大人の支持も集めているこの "モルカー" とは、一体どのような作品なのだろうか。

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クルマだけど自分の意思で「プイプイ」動くモルカー

(c)見里朝希JGH・シンエイ動画/モルカーズ

 モルモットがクルマになった世界を描いたパペットショートアニメ「PUI PUI モルカー」が、202115日からテレビ東京系列「きんだーてれび」内で放送開始した。羊毛フェルトでできたモルモットのクルマこと「モルカー」が登場するこの作品が、放送開始とともに大きな話題を集めている。

 パペットアニメとはストップモーションアニメともいわれ、実写の人形を少しずつ動かしてコマ撮りしアニメーションにしていく作品のこと。有名なものだと「ピングー」や「チェブラーシカ」などを想像してもらうと分かりやすいと思う。本作では、クルマでありながら自我を持つモルカーが、クルマならではのシチュエーションに遭遇する中で可愛く活躍していく様子を楽しむことができる。さらに、モルカーには、モルモットと同様の習性があることや、鳴き声も本物のモルモットを起用していることなどから、モルモットの魅力を新たに知る人も多いはずだ。

 しかし、この作品はただ可愛いだけではなく、そのストーリーにおいて「考えさせられる」「深い」という声も多い。子ども向けアニメでありながら、大人も魅了する「PUI PUI モルカー」について紹介していこう。

1話「渋滞は誰のせい?」より。 (c)見里朝希JGH・シンエイ動画/モルカーズ

 まず、モルカーを運転するのは人間だ。そのため、クルマを運転する人であれば共感したり、ハッと気づかされるエピソードが240秒という短い放送時間の中に詰められている。交通ルールに関するものも多く、現在4話まで放送されている中で、1話は青信号時の停車、4話が車中からごみのポイ捨てのエピソードだ。

 例えば、1話では、モルカーの飼い主(運転手)が信号停止中にスマートフォンでゲームに夢中になっているが、青になってもゲームに夢中で発進しないため、道では渋滞が発生する。渋滞の最後尾には患者を乗せた救急車モルカーがいて、涙ながらに一台前に停車しているモルカー “ポテト” に緊急性を訴える。そして、ポテトは救急車モルカーを助けるために担ぎ上げ、前方のモルカーの上を一緒に走行していく。それに次々とほかのモルカーが続き渋滞は解消され、最後は違反をしていたモルカーの飼い主が駆け付けた警察に取り締まられるところで終わるエピソードとなっている。

 4話では、飼い主が車外に自分の食べた菓子袋を次々と捨て、それをモルカー “テディ” が食べてしまう。当然具合が悪くなり、モルカー専用のトイレに駆け込むことになるのだが、これは野生動物がごみを食べてしまうことの危険性についても考えさせられるエピソードになっていた。

2話「銀行強盗をつかまえろ!」より。 (c)見里朝希JGH・シンエイ動画/モルカーズ

 ほかにも2話では銀行強盗とカージャック、3話では車内の動物放置が描かれている。このように、人間の身勝手な行動によりモルカーが悲しみ怯える姿からは、クルマに関する迷惑行為や、人間の欲や身勝手さについて深く考えさせられるものがあるのだ。

(c)見里朝希JGH・シンエイ動画/モルカーズ

 本作の監督、見里朝希氏は国内外で数多くの賞を受賞し、パペットアニメ界で期待の新鋭として注目されている。見里監督は、放送前配信イベントで、「人間の欲望や下心を描きながら、モルカーにはモルモットらしさを大事にした」と語った。また、人間の行動に流されずモルカーが意思を持って行動することを描くことで、人に流されやすい社会に対して、自分の意思で行動することの楽しさや大切さも伝えていきたいとしている。

 「PUI PUI モルカー」は全12話予定。可愛く「プイプイ」と鳴くモルカーに癒されながらも、人間のエゴやドライバーとしてのマナーを今一度見直すきっかけにもなるパペットアニメの今後に注目だ。

【「PUI PUI モルカー」番組情報】
テレビ東京系列「きんだーてれび」(平日7時30分~)内、毎週火曜日に放送

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