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最終更新日:2023.06.16 公開日:2023.06.05

歴まちカードって知ってる? そろそろ人気に火が付くかも!

その人気ぶりが凄まじく、無料配布であるにも関わらず一部で転売されることもあるご当地〇〇カード。ダムカードやマンホールカードはすでに有名だが、今回はそろそろ人気に火が付きそうな「歴史まちづくりカード」に注目。旅行先やドライブがてらに、手に入れてみてはいかがだろうか?

文=くるくら編集部
画像=国土交通省

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歴まちカードとは何ぞや?

歴まちカードの前面と裏面のデザイン。地方によってフレームの色が異なる。表面の上部には歴まち認定都市名、下部には象徴的な風景写真、裏面には歴史まちづくり情報が掲載されている。サイズは縦6.3cm×横8.8cm。

 歴史まちづくりカード(歴まちカード)とは、歴史まちづくりに取り組む都市の魅力をPRするために配布をスタートしたカード型パンフレットだ。第一弾は国土交通省中部地方整備局と中部地方の歴まち認定都市が連携して2017年10月から配布が始まった。その後、各地方でもカードの配布が始まり、2023年3月時点で全国の72都市(カードも全72種)にまで増えている。サイズは一般的なトレーディングカードと同様、縦6.3cm×横8.8cmで、カードには歴まち認定都市の象徴的な風景写真や歴史まちづくり情報が記載されている。

どうやったら手に入る?

カードを受け取る場合は、配布場所の受付の人に「歴まちカードをください」と一言伝えればOK。原則、カードは一人一枚で無料にて配布されているが、博物館や市役所、観光案内所など、その地域によって場所が定められている。そのため定休日はもちろん、土日・祝日では受け取れない施設もあるため注意が必要だ。国土交通省では今年の4月に歴まちカード全種の配布施設をまとめたリーフレットを発行している。本記事の末尾やギャラリーにも画像を載せているので、確認してみるといいだろう。

ちなみに2023年6月時点で入手不可となっているのは岩手県で配布終了となった、【国指定重要文化財「岩手銀行旧本店本館」と初夏の風物詩「チャグチャグ馬コ」】だ。盛岡市は2023年1月に発行されたNYタイムズの「2023年に行くべき世界の52カ所」特集で、イギリスの首都ロンドンに続き2番目に紹介されたことで、外国人旅行客が殺到。この影響で初期発行分が配布終了となり、現時点では再発行も未定とのこと。

また、デザインが異なる初版と第2版の存在や、同じ市町村でも別の観光名所を配布するパターンも存在する。そのため、廃版を合わせると種類は72種よりもさらに多くなり、一部のカードはレア度がどんどん上昇している。

東北地方

ここから先は、各地方ごとに配布されているカードの表面デザインをまとめてみた。カード裏面の表記についてはぜひ自身の目で確かめて欲しい。

東北地方のカードの種類:全12種(2023年度内に配布開始予定の新庄市を含む)

■青森県
・弘前市:弘前ねぷたまつり

■岩手県
・盛岡市:国指定重要文化財「岩手銀行旧本店本館」と初夏の風物詩「チャグチャグ馬コ」(配布終了)

■宮城県
・多賀城市:多賀城碑覆屋 国指定重要文化財「多賀城碑」の覆屋

■秋田県
・大館市:国指定天然記念物「秋田犬」
・横手市:横手市増田重要伝統的建造物群保存地区の町並み

■山形県
・鶴岡市:国指定史跡「旧致道館」

■福島県
・白河市:奥州街道白河宿「旧脇本陣柳屋旅館蔵座敷」
・国見町:奥州合戦最大の激戦地「阿津賀志山防塁」
・磐梯町:史跡慧日寺跡に続く参道 民家のまちなみ
・桑折町:重要文化財 旧伊達郡役所 明治の擬洋風建築による庁舎
・棚倉町:国指定史跡 棚倉城跡

画像=国土交通省東北地方整備局

関東地方

関東地方のカードの種類:全17種

■茨城県
・桜川市:真壁の町並みを進む祇園祭※の神輿行列
※「祇は」正しくは「ネ」へんに氏
・水戸市:水戸藩の藩校、旧弘道館

■栃木県
・栃木市:巴波川沿い蔵造りの町並み・とちぎ秋まつり
・下野市:薬師寺八幡宮祇園祭の神輿渡御と夕顔畑

■群馬県
・桐生市:重伝建地区を賑々しく練り歩く神輿渡御
・甘楽町:県内に唯一残る大名庭園・国指定名勝「楽山園」

■埼玉県
・川越市:川越市川越伝統的建造物群保存地区・川越祭り

■千葉県
・香取市:佐原の町並みと山車

■神奈川県
・鎌倉市:往時を偲ばせる別荘建築「鎌倉文学館」
・小田原市:松永記念館

■山梨県
・甲州市:大善寺の藤切り祭

■長野県
・下諏訪町:「七年に一度の天下の大祭」御柱祭(下社木落し)
・松本市:北アルプスを借景する「国宝松本城天守」
・東御市:重要伝統的建造物群保存地区海野宿
・長野市:国宝善光寺本堂
・千曲市:商都稲荷山と祇園祭※
※「祇は」正しくは「ネ」へんに氏
・上田市:花見で賑わう上田城跡公園

画像=国土交通省関東地方整備局

中部地方

中部地方のカードの種類:全17種

■愛知県
・犬山市:中秋の刻「国宝犬山城」
・名古屋市:有松の町並み
・岡崎市:岡崎城
・津島市:尾張津島天王祭(宵祭)

■岐阜県
・高山市:重要伝統的建造物群保存地区で曳かれる高山祭の屋台
・恵那市:岩村町本通りの町並み
・美濃市:うだつの上がる町並みと花みこし
・岐阜市:1300年以上の歴史を誇る長良川鵜飼
・郡上市:旧八幡町役場と郡上踊

■三重県
・亀山市:東海道の宿場町「関宿」と「関の山車(やま)」
・明和町:さいくう平安の杜と斎王まつり
・伊賀市:国史跡上野城跡の高石垣

■静岡県
・三島市:三嶋大社
・掛川市:東海の名城「掛川城天守閣と城下町」
・伊豆の国市:幕末の製砲工場「韮山反射炉」
・下田市:ペリーロード界隈と下田八幡神社例大祭
・浜松市:舞阪大太鼓祭り(岐佐神社例祭)

画像=国土交通省中部地方整備局

近畿地方

近畿地方のカードの種類:全13種

■滋賀県
・彦根市:国宝彦根城天守と名勝玄宮楽々園
・長浜市:長濱八幡宮で奉納される長浜曳山まつりの子ども歌舞伎
・大津市:坂本のまちを琵琶湖に向って渡御する山王祭の神輿

■京都府
・京都市:愛宕神社一の鳥居と愛宕街道
・宇治市:宇治橋三の間からの名水汲み上げの儀
・向日市:歩きたくなる深緑の散策路「竹の径」

■大阪府
・堺市:百舌鳥古墳群

■奈良県
・斑鳩町:世界文化遺産 法隆寺
・奈良市:国宝元興寺極楽堂(本堂)

■和歌山県
・湯浅町:今に受け継ぐ伝統ある醤油醸造
・広川町:江戸時代に築かれた津波防御のための堤防
・和歌山市:江戸時代から続く紀州東照宮例大祭「和歌祭」
・高野町:山上の聖地 壇上伽藍

画像=国土交通省近畿地方整備局

九州地方

九州地方のカードの種類:全14種

■福岡県
・宗像市:空の恵みに感謝し無病息災を祈る「八所宮御神幸祭」、宗像大社「みあれ祭」
・太宰府市:平安時代から続く太宰府天満宮「神幸式」
・添田町:英彦山参道をお上りする英彦山神宮「御神幸祭」

■佐賀県
・佐賀市:国指定重要文化財「佐賀城鯱の門及び続櫓」
・鹿島市:重要伝統的建造物群保存地区「浜中町八本木宿」
・基山町:荒穂神社の御神幸祭で披露される鉦風流「お仮殿前」

■長崎県
・長崎市:2つの世界遺産がある山手地区「長崎居留地まつり」

■熊本県
・熊本市:特別史跡「熊本城跡」(国指定重要文化財「宇土櫓」)
・山鹿市:国指定重要文化財 芝居小屋 八千代座
・湯前町:城泉寺(浄心寺)で勇壮に舞い踊られる東方組太鼓踊り

■大分県
・大分市:柞原八幡宮 楼門や拝殿・本殿等が直線的に並ぶ社殿
・竹田市:城下町竹田を廻る夏越祭の御神幸行列
・杵築市:重要伝統的建造物群保存地区「杵築市北台南台」

■宮崎県
・日南市:江戸時代の町並みを現代に伝える、日南市飫肥

画像=国土交通省九州地方整備局

まだ出てない地域は今後どうなる?

まだ歴まちカードの配布が始まっていない北陸・中国・四国地方については、2023年度中に発行予定となっている。北海道は現時点では未定だ。東北地方の新庄市や、関東地方の前橋市など、各地方でもカードは追加されていく予定だ。

歴まち認定都市は現在、全国39府県90都市が認定を受けている。これからさらに種類も増え、人気が出ると思われるので、旅行やドライブがてら入手してみてはいかがだろうか?

■全国版 歴まちカード配布場所一覧リーフレット(2023年3月時点)

全国での歴まちカード配布状況

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