ドライブレコーダー動画のヒヤリハットで運転上手に! 第10回「そっち逆走だよ!」
ドライブレコーダーが記録したヒヤリハット映像を紹介するシリーズです。第10回目となる今回は、逆走が起こる瞬間がよくわかる映像を紹介します。私たちと一緒にヒヤリハット映像で危険な瞬間を疑似体験し、危険予知や運転スキルを高めましょう。
思わずハッとする、ヒヤリハット動画 その10
ヒヤリハットとは、あわや事故!とか、危なかった!という状況のことです。「くるくら」では、ドライブレコーダーに残された本物のヒヤリハット動画をご覧いただき、ヒヤリハットな瞬間を疑似体験してもらうことで、危険感度のアップにつなげていただきたいと考えています。体験を増やすことで危険予知の能力が向上し、必ずや事故防止に役立つはずです。今回も、当社が独自に収集したドライブレコーダー映像の中から、特に注目したい動画を紹介します。
対向車がいれば、間違わなかった?
タイトル「そっち逆走だよ!」
注目再生時間 0:23ころ
投稿者コメント:前の車が片側2車線道路に出る時、少し迷った後に逆走! クラクションで警告し気付いてくれたようですが、対向車がいなかったのが幸いです。対向車がいれば気付けていたのかも…
いっしょに確認してみましょう!
まずは状況確認です。夜の郊外でしょうか、街灯や遠方に住宅の明かりらしきものは確認できますが、小雨が降っていることもあり、視界は悪いですね。
再生時間0:17ころ。前を走る軽自動車が右折の合図を出し、信号待ちをしています。
その後すぐに青信号に変わりますが、前の軽自動車がなかなか前に進みません。どうしたのでしょうか?
再生時間0:25ころ。加速した軽自動車はゼブラゾーンを突っ切り、反対車線に向かって進んでいます。なかなか加速しなかったのは、進行方向が分からず、迷っていたのでしょう。
そのことに気付いた撮影車は、クラクションを鳴らして逆走している旨を軽自動車に伝えます。たしかに走行車線が分かりにくい道ですが、ゼブラゾーンや視線誘導標など、正しく走行するためのヒントはいくつかありますね。
再生時間0:31ころ、逆走に気付いた軽自動車は減速して停止することができました。撮影車も対向車が来ていないことを確認すると、ゆっくりと加速し、そのまま映像が終わります。これなら軽自動車も元に戻れそうですね。
まとめ
右折先に車がいれば、軽自動車も逆走せずに済みそうでしたが、たしかに構造が分かりにくい交差点だったかもしれません。そのようなときは、冷静に道路や標識などを確認するとよいでしょう。縞模様のゼブラゾーンは、複雑な形状や広い道路などでの走路ガイドとして、円滑な走行を誘導する役割を持っているので、形状や白線が引かれている場所に注目してみてください。
また、今回の映像でも登場している、上下に2つ並んだ黄色のランプが交互に点滅する装置も覚えておくと便利です。この装置は視線誘導標のひとつで、「ブリンカーライト」や「ブリンカーフラッシュ」、「分岐点用点滅灯」などと呼ばれています。一般道や高速道路の中央分離帯などに設置されるブリンカーライトには、中央分離帯や分岐点への気付きと、衝突を防ぐ役割があります。
今回の映像のように、周囲の車が知らせてくれればよいのですが、走行中の車が自分しかいない状況でも正しく走行するために、道路のサインを読み取る習慣を身に付けたいですね。