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道路・交通最終更新日:2023.06.23 公開日:2023.04.11

防災拠点自動車駐車場ってなんだ? 道の駅やSA・PAの駐車場を高機能な防災拠点に。

国土交通省は、災害時の防災拠点機能を高めるため、一部の道の駅と高速道路のSA・PAの駐車場を「防災拠点自動車駐車場」として指定している。そもそも、この防災拠点自動車駐車場とはなんだろうか?普通の駐車場とはどこが違うのだろうか?

文=宮本奈々 資料=国土交通省

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防災拠点自動車駐車場とはなに?

パーキングエリアの駐車場

(c) decoplus – stock.adobe.com

 現在、道の駅は全国で1000駅以上、高速道路のSA・PAは800カ所以上が整備されている。規模の大小はあれど、無料で利用できる駐車場やトイレが完備されており、ドライバーの休憩スポットとしてなくてはならない存在だ。

 ご承知の通り、日本は地震や台風、集中豪雨など自然災害の多い国だ。そこで国土交通省では、全国各地の道の駅やSA・PAの駐車場を、広域的な災害応急対策の拠点としても活用するべく、検討を続けてきた。

 そして2022年3月、道路法を改正し、防災機能を有する駐車場を「防災拠点自動車駐車場」として指定する制度を創設。災害対応拠点として機能を強化する運びとなった。

災害時は駐車場利用が制限可能に。休憩施設では炊き出しも。

 防災拠点自動車駐車場は、救助活動や災害支援にあたる特殊車両の活動拠点や資機材の保管場所として使用される。同時に、道の駅の地域振興施設やSA・PAの休憩施設も、避難者を受け入れ炊き出しを実施するなど、避難所としての機能も持ち合わせることになる。

  なお、防災拠点自動車駐車場は、災害の発生時に限り、一般車両の入場を禁止・制限できる。駐車場には、広域災害応急対策車両専用の規制標識が設置されている。

防災拠点自動車駐車場の指定状況は?

 道の駅 あいろーど厚田(c) tkyszk – stock.adobe.com 防災拠点自動車駐車場に指定されている道の駅 あいろーど厚田(北海道石狩市)

 2022年3月には道の駅332施設、SA・PA146施設の計478施設が、最初の防災拠点自動車駐車場として指定された。続いて翌2023年3月に道の駅に22施設が追加され、北海道から沖縄まで全国500施設が指定された。

  防災拠点自動車駐車場は、国道と高速道路を走るドライバーの安全を確保すると同時に、周辺地域の救助活動や災害支援にも役立つ重要な施設だ。まずは最寄りの防災拠点自動車駐車場がどこにあるか調べてみてはどうだろうか。

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