高波に飲まれた西湘PA(下)が29日に復活。しかし飲食施設はなくなった……
NEXCO中日本は、高波で被災した西湘バイパス・西湘PA(下)のリニューアルを実施し、4月29日にオープンすると発表した。再開にあたり重視されたのは防災機能の強化。一体どのような防災機能の強化に取り組んだのだろうか。
2019 年の台風19 号で被災し、トイレだけのPAに
西湘バイパスは絶景ハイウェイとして知られており、湘南ドライブの定番ルートとなっている。ドライブ日和の週末ともなれば、西湘PA(下)は大変なにぎわいを見せていた。
しかし、西湘PA(下)は、2019 年10 月 12日、台風19 号の高波で被災。仮設トイレを設置したうえで12月3日に暫定復旧したものの、2022年2月1日以降は本格的な災害復旧、並びに防災機能強化のため長期の閉鎖となっていた。
防災機能をしっかりと強化
西湘PA(下)の防災機能強化にあたって、NEXCO中日本は「地盤の高さを上げる」と「波返し擁壁の改良」の2つを実施したという。
復旧前の西湘PA(下)の休憩施設は、本線のランプ部と比較して低位置にあった。今回の防災機能強化では、地盤の高さを約2m上げるとともに、海側にあったトイレ施設を本線側に移設して、高波、津波などの影響を最小限に抑えるよう改善が図られている。
さらに、パーキングエリア前の波返し擁壁の改良(かさ上げ)をすることで、パーキングエリア内に高波、津波が流入するのを抑制している。
残念!? リニューアルで休憩施設がなくなった
復旧前の西湘PA(下)の休憩施設ではフードメニューも取り揃えられており、利用者の空腹を満たしていたが、復旧後の西湘PAはトイレ施設のみで休憩施設はなく、以前のように温かい食事にありつくことはできなくなってしまった。そのかわり土・日・祝を中心にキッチンカーの出店を予定しているという。
ゴールデンウィークの始まる4月29日午前0時に供用を開始する西湘PA(下)。休憩施設はなくなったが、絶景の景色は健在だ。今流行りのキッチンカーを楽しめるのも、西湘PAならではの楽しみ方かもしれない。ゴールデンウィークのドライブに立ち寄り、相模湾を見渡して雄大な気分を味わってみてはいかがだろうか。