高速道路のEV急速充電器、5年で2.7倍に! 25年までに1100口を目指す
NEXCO3社(東日本、中日本、西日本)、並びにe-Mobility Power(東京都港区)は、高速道路のSA・PAの急速充電器を増設すると発表。2025年度まで1100口まで増やすという。
SA・PAのEV急速充電器が2025年までに1100口に
高速道路のSA・PAに設置されている急速充電器の口数は、2020年度には402口(前年比27口増)、2022年度には511口(前年比82口増)と、徐々にその数を増やしている。
今後の整備の見通しについて、NEXCO3社(東日本、中日本、西日本)は、2023年度には666口(前年比155口増)、2025年にはおよそ1100口に増やすとしており、2020年度から2025年度までの5年間で、EV急速充電器の口数は約 2.7 倍になるという。
その背景にあるのは、政府の成長戦略会議において、「BEV(バッテリーEV)、PHEVについて遅くとも2030年までにガソリン車並みの経済性・利便性を実現する」と閣議決定したことがあげられる。
政府は、2030年の新車販売台数のうち、電動車の占める割合を20~30%にまで伸ばすという。また、高速道路を通行する電動車の利便性を考慮して、高速道路外に整備された急速充電器についても、一旦、一般道に降りて、充電後、また高速道路に乗ったとしても、通行料金を負担することなく利用できるよう検討しているようだ。
電動車は増えているが充電インフラは不十分
日本国内の電動車の販売数は増えているものの、まだまだ主流はガソリン車であるといわざるを得ない。消費者の興味・関心は、徐々に電動車に向いているが、そのスピードは緩やかだ。
その理由のひとつは、充電インフラ整備の遅れであり、日本国内の電動車普及の足かせになっているといえる。だからこそ、政府もNEXCOも、高速道路のEV急速充電器の設置を進めることにしたのであろう。
2022年度は充電口の増加と高出力化を推進
SA・PAにおいて2022年度は、充電口が82口増設され全部で511口となった。充電渋滞の解消を期待できる6口タイプの充電器も増えており、複数口化も進められている。
また、150kW級の高出力な急速充電器充電も設置が始まった。2021年度末時点では30kW超~50kWが中心(88%)であるが、2022年度末では90kW以上が大幅増(9→26%)となった。
2023年度は充電口を155口増設予定
そして2023年度は、さらなる新設・機器更新を進め、充電口を155口増設する予定である。 下表が2023年度の整備予定箇所だが、身近なSA・PAには新設されただろうか。