物価高が直撃する食費と光熱費。一方で進まない保険の見直し。家計のアンケート調査より
セゾン自動車火災保険は、昨今の物価上昇により各家庭でどの程度の影響が出ているのか、全国の20歳以上の男女に対してアンケート調査を実施した。10ある設問の中から、車やバイクユーザーにとっても関係がある項目をいくつか紹介する。
物価高騰を実感するのは食費と光熱費だが……
セゾン自動車火災保険は、全国の20歳以上の男女1,106名を対象に「物価高による家計への影響」について調査を実施した。質問は大きく分けると物価高の影響を実感した費用と、節約への意識、保険は節約対象に含めるか、といった内容となっている。
まず、物価高の影響をどれだけの人が実感しているかというと、約85%もの人が影響を受けていると回答している。
その中で最も負担に感じる費用を質問してみると、光熱費が53.0%と最も多く、次いで食費が40.2%、ガソリン代が5.4%、趣味・レジャー費が1.3%という結果になっている。1位の光熱費については、アンケート調査が2023年1月に行われたことから、電気・ガス代の請求金額に驚いた人が多かったためだろう。筆者もそのひとりだ。
ガソリン代が5.4%と低かった理由は、2021年10月ころから2023年3月ころまで、全国のレギュラーガソリン1Lあたりの現金価格がおおよそ160円~170円内※と、さほど変動していなかったためだろう。一気に値上がりしたのは、2020年5月中頃の120円台から、2021年10月に160円台に突入するまでが、直近では最もガソリン代高騰が止まらない期間だった。
※参照:経済産業省 資源エネルギー庁 給油所小売価格調査。なお、実売価格の場合は現金価格より少し安くなる。
節約対象はガソリン代、レジャー費も候補に
それでは物価高を実感した人たちは、実際に節約しているのだろうか? この問いに対しては、実際に節約するようになった人は全体で53.3%、まだ実行していないが、節約するつもりという人が38.2%と、多くの人が節約に関心を持っていることが分かった。
節約対象として変化があったのが、物価高の負担としては影響が少なかったガソリン代が10%前後まで増え、1.3%しかなかった趣味・レジャー費は19.4%と15倍近くまで上昇。趣味にはインドア要素も含まれるだろうが、子どもがいる家庭ではガソリン代、趣味・レジャー費を節約している割合が増えていることから、外出や旅行も我慢の対象になっている可能性が高い。
それでも保険を見直した人は少ない
毎月の出費として、保険料についてもセゾン自動車火災保険は質問している。たしかに、保険料のように大きな固定費を見直すことも節約手段のひとつだろう。これに対し、見直しをしたのは全体のわずか13.7%。25.2%の人は節約対象として保険の見直しに関心を持っているものの、まだ行動はしていない。ちなみに、保険料を見直した人の4割は生命保険の見直しだという。この辺、アンケートを行ったセゾン自動車火災保険としてはどう捉えたのか、気になるところでもある。
今回のアンケート調査結果では、最も節約を心掛けている項目として食費・光熱費のような身近なものが挙げられたが、実際に節約している人は、いくつも同時に実践しているハズだ。ショッピングやレジャー目的の外出を控えることで、外食費やガソリン代を抑えたり、逆に、外出して家を空けることで電気代を抑えるという人もいるだろう。いずれにせよ、せっかくコロナ禍でも外出や旅行を控えていたのに、今度は物価高の影響で外出を我慢する人がいる状況は、息苦しく感じるものだ。観光庁では、全国旅行支援を4月以降も継続することを決定しているので、旅費の節約として利用してみるのもいいだろう。
■調査概要
調査時期:2023年1月
調査方法:インターネット調査
調査対象:全国の20歳以上の男女1,106人(男性551人、女性555人)