急増する駐車中のトラブル。効果がある対策とは?
パイオニアは車を保有する男女1,200名を対象に、ドライブレコーダーの利用状況に関する調査を実施した。駐車中のトラブルとその対策に関する質問では、ドライバーの8割以上がドアパンチや当て逃げに、6割以上が車両の盗難に対して不安を感じていると回答している。
車両の盗難が急増している!
ここ最近、高級車や人気車種の盗難が急増している。警察庁が2022年10月に発表した「令和4年1~9月犯罪統計」によると、2022年1~9月の車両盗難の件数は4,297件、昨年同期比より12%も大幅に増加している。一方で検挙率は42.9%と昨年同期比7.2%減。計画的な犯罪の増加などにより、検挙されづらくなっていることが背景にあるようだ。残念ながら、駐車中のトラブルは誰にでも起こりうる身近なリスクとなっている。
車保有者が不安に感じる4つのトラブル
愛車を見守れる監視機能を搭載した車載器「NP1」を扱うパイオニアは、自宅に車を保有する男女1,200名を対象に、駐車中のトラブルに対する調査を行っている。車保有者が抱える不安や対策を順番に確認してみよう。
まず、回答者に車両盗難、車上荒らし、当て逃げやドアパンチ、いたずらの4つに対し、どのトラブルを危惧しているか質問したところ、82.7%が当て逃げやドアパンチへの不安を、72.2%が車上荒らしへの不安を感じるという結果が出ている。当て逃げやドアパンチによる被害は気が付きにくく、いつ、誰が犯行に及んだかも分かりにくいため、不安に感じる人が多いのだろう。
次に、これらのトラブルに対して実際に経験したことがある被害について質問している。回答はドアパンチが31.5%と最も多く、車両盗難に関しても2.3%ものドライバーが被害に遭った経験があるという結果となっている。ドアパンチが3割、当て逃げが2割という被害の多さに驚く。
愛車を守るためには、何が必要?
そこで、被害が大きい車上荒らしや車両盗難のトラブルをどう防げばよいと思うか? という質問も実施している。結果は、クルマの位置情報把握、警告音、異常検知が効果的と考える回答が上位を占めている。また、盗難されやすい車両(※)の保有者の7割近くが、「車内の様子をモニタリングできると安心である」と回答している。
また、ドライバーの中で実際にGPS機能を使った対策をしている割合は、一般車両保有者の8.0%という結果に対し、盗難されやすい車両の保有者は、13.4%が対策しているという結果となっている(グラフなし)。さらに、盗難されやすい車両の保有者のうち、66.6%が「車内の様子をモニタリングできると安心である」と回答。
ここからは、盗難されやすい車のドライバーの方がより強く位置情報の把握や、モニタリング機能を求めていることが推察される。ただ、それでも安心できないという33.3%の人にとっては、車内のモニタリングだけではドアパンチや当て逃げ対策には不十分と考えているのだろう。不安や懸念を抱えながらも、トラブルへの対策が追い付いていない実情がありそうだ。
調査結果まとめ
■8割以上のドライバーが当て逃げやドアパンチなどの日常的な駐車中のトラブルを不安に感じている ■ドライバーの31.5%がドアパンチ、20.9%が当て逃げ、8.7%が車上荒らし、2.3%が車両盗難の実被害にあったことがあると回答 ■効果があると感じている対策は、「位置情報がすぐにわかる(48.6%)」、「異常を検知した際に車両から音でアラートを発してくれる(45.5%)」「異常を検知した時にスマホに通知してくれる(41.8%)」が上位を占める |
年末年始は旅行や帰省、買い出しや宴会の機会が増え、見知らぬ人の往来が何かと増える時期だ。年越しを祝う気持ちで浮かれムードになりがちだが、加害者はその心理に付け込んでくることを忘れてはいけない。被害に遭って最悪な気持ちにならないためにも、今できる最上の対策を練っておこう。
<調査概要>
対象者: 自宅に車を保有する男女1,200名
方法: インターネット調査
期間: 2022年10月27日~31日