東海北陸道・五箇山IC~小矢部砺波JCTの一部で4車線化!そのメリットとは?
NEXCO中日本は、E41 東海北陸・五箇山IC~城端SA、福光IC~小矢部砺波JCTの4車線化工事が完了したと発表した。同区間は、11月12日(土)6時から供用開始される。4車線化されることによって、どんなメリットがあるのだろうか?
東海北陸道の一部区間で4車線化!
NEXCO中日本は、E41 東海北陸自動車道(東海北陸道)・五箇山IC~城端SAの2.4km、福光IC~小矢部砺波JCTの3.5kmの4車線化工事が完了したと発表した。供用開始は、11月12日(土)6時から。
同社は現在、東海北陸道・白川郷IC~小矢部砺波JCTにおいて4車線化事業を実施中。今回の完成により、2016年度に事業化された約10km(五箇山IC~福光ICの4.7km、南砺スマートIC付近~小矢部砺波JCTの5.3km)、すべての区間が4車線化された。
4車線化のメリットとは
4車線化するとどのようなメリットが得られるのだろうか。すでに4車線化が実施されているE41 東海北陸道・白鳥IC~飛騨清見ICの例を見てみよう。
暫定2車線区間だった2018年と4車線化された2019年のお盆期間を比較すると、交通集中による渋滞が2018年は57件あったのに対し、2019年では0件に解消。追い越しができるようになるため、速度低下の軽減が見られるなど、時間信頼性が向上した。
また、暫定2車線区間では、対向車線への飛び出しなどにより、事故時に被害が拡大する可能性が高く、通行止めのリスクも高かった。しかし、4車線化により中央分離帯が設置されることで安全性も向上。同区間では、2018年と2019年のほぼ同時期の事故件数が、56件から37件へと減少。さらに、対向車線への飛び出し事故は2件から0件へと減少した。
このほかにも暫定2車線区間では、冬期の雪や凍結による上り急こう配箇所での立ち往生や、故障車などによる通行止めのリスクも高いという。しかし、4車線化により、このような事案も32件から9件へと減少している。
さらに災害時にもメリットがある。車線数が増えたことで、のり面の土砂崩れなどの災害発生時に、交通を確保しながら、復旧工事も可能となる。近隣道路が通行止めとなった際、迂回路としての交通集中にも耐えられるなど、多くのメリットが挙げられるという。
NEXCO中日本は今後、東海北陸道・白川郷IC~城端SAや福光IC~南砺スマートICの4車線化も実施予定。東海北陸道の全線で4車線化が進むことで、時間信頼性や安全性の向上にくわえ、災害時の機能活用などの効果が期待されている。