ドライブレコーダー動画のヒヤリハットで運転上手に!第2回 「そのタイミングと加速で出てはいけない」
ドライブレコーダーが記録したヒヤリハット映像を紹介するシリーズです。第2回目となる今回は、自車線に曲がってきた原付バイクの速度が想像以上に遅かったために、危うく事故が起きそうなシーンをご紹介します。私たちと一緒にヒヤリハット映像で危険な瞬間を疑似体験し、危険予知や運転スキルを高めましょう。
思わずハッとする、ヒヤリハット動画 その2
ヒヤリハットとは、あわや事故!とか、危なかった!という状況のこと。「くるくら」では、ドライブレコーダーに残された本物のヒヤリハット動画を見ていただき、ヒヤリハットな瞬間を疑似体験してもらうことで、運転スキルアップにつなげていただきたいと考えています。体験を増やすことは危険予知の能力を向上し、必ずや事故防止に役立つはず。今回は、当社が独自に収集したドライブレコーダー映像の中から、特に注目された動画を紹介します。
※今回ご紹介の動画に音声は含まれておりません。
2022年2月度の注目動画
タイトル:「そのタイミングと加速で出てはいけない」
投稿者:キンクマ次郎 さん
注目再生時間 0:05ころ
再生時間0:02ころから注目します。対向車線の軽トラックの後ろに原付バイクが停止していますが、撮影車からも確認できず、まだお互いの存在は認識できません。
軽トラックと撮影車がすれ違う瞬間です。視界が開けて、建物の敷地から道路に出ようとしている原付バイクの姿を確認できるようになりました。分かりづらいと思いますが、原付バイクの運転手は撮影車がいる画面手前方向に顔を向けています。
原付バイクが発進しました。どうやら左折ではなさそうです。
原付バイクが撮影車と同じ車線に入ってくることがわかりました。ところが、原付バイクは前のカットからほとんど進めておらず、まだセンターラインまで到達できていません。
原付バイクの右折する速度が想像していたよりも遅かったのか、原付バイクが撮影車と同じ車線に入ったころには、すでに目前まで迫っています。撮影車はあわてて減速し、左側へ回避するような動きをします。
ドライブレコーダーの広角映像でこの距離であれば、実際は原付バイクとかなり接触しそうだったのではないでしょうか? 音声が含まれない映像なので判断は難しいですが、歩行者が後方を気にしていることから、撮影車がクラクションを鳴らしていた可能性はあります。
原付バイクは後方を気にする様子がないまま、自車線の左側に寄り続けます。直進の信号がここで黄色に変わったので、原付バイクのゆっくりとした走行速度は信号を意識したものではなさそうです。
撮影車と原付バイクの車間距離は広がり、両者が接触する心配はなくなったようです。歩行者は両者が接触しそうな瞬間を目撃したためか、そのまま後方を気にしています。
撮影車が減速後、原付バイクはそのまま走行車線を左寄りに直進し、撮影車は右折レーンに車線変更していきます。その後、交差点で撮影車が停止し、映像はここまでとなります。
行動予測を過信しないように
原付バイクの運転手は、充分に曲がれるタイミングだと考え、そのまま後方を確認することもなく、撮影車の方は、そのタイミングで入るのだから、しっかり加速するだろうという考えが錯綜したのでしょうか。あわや接触、という瞬間でした。運転中は常に予測することが求められますが、相手の次の行動予測を過信しないことも大切なのだと感じさせられた映像でした。あなたなら、このシチュエーションで、どのように運転しますか?