なんと6度目の延長!高速道路の休日割引中止が9月12日までに。効果はあるの?
新型コロナウイルスの感染拡大防止策として実施されている高速道路の休日割引中止が6度目の延長となった。期間は9月12日まで。はたして、同措置の効果はどのくらいあるのだろうか。お盆休み期間の交通量、渋滞回数を見てみよう。
高速道路の休日割引は9月12日まで適用除外
高速道路各社(NEXCO東日本、NEXCO中日本、NEXCO西日本、JB本四高速、宮城県道路公社)は、ゴールデンウィーク(GW)期間から実施している高速道路料金の休日割引の適用除外を9月12日まで延長すると発表した。休日割引とは、ETC利用の普通車、軽自動車が土日祝に地方部の高速道路および一般有料道路を通行する際、料金が3割引となるもの。
この休日割引の適用除外期限の延長は、緊急事態宣言の延長に伴って過去に5度延長。そして今回で6度目の延長措置となる。新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止策の一環として、都道府県をまたぐ移動の自粛を促すことが狙いだ。
適用除外となるのは、本来であれば休日料金の対象となる土日祝(8月28、29日、9月4、5、11、12日)である。対象区間と日程は以下の通り。
【GW周辺の休日割引の日程】
除外日:8月28、29日
9月4、5、11、12日
【対象道路】
NEXCO東日本:地方部の高速道路および一般有料道路(※)
NEXCO中日本:地方部の高速道路および一般有料道路(※)
NEXCO西日本:地方部の高速道路および一般有料道路(※)
※京葉道路、第三京浜道路、横浜新道、横浜横須賀道路、首都圏中央連絡自動車道(茅ヶ崎JCT~久喜白岡JCT)、名古屋第二環状自動車道(5月1日から)京滋バイパス、第二京阪道路、第二神明道路、堺泉北道路、南阪奈道路、第二阪奈道路、沖縄自動車道を除く
JB本四高速:神戸淡路鳴門自動車道、瀬戸中央自動車道、西瀬戸自動車道
宮城県道路公社:三陸自動車道(仙台松島道路)
高速道路各社は、不要不急の都道府県をまたぐ移動を自粛するよう呼びかけている。
SA・PAの多くも営業時間短縮を継続
なお、サービスエリア(SA)およびパーキングエリア(PA)でレストランや土産品コーナーを営業しているテナントの多くも、各都道府県からの要請に従い、営業時間短縮を行っている。緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の発令されていない地域であっても、営業時間短縮や休業をしている場合があるので注意が必要だ。
各テナントによって対応は異なるが、レストランやフードコートなどでは営業時間の短縮が行われ、コンビニエンスストアは通常通り営業している場合が多い。高速道路を利用予定のドライバーは、各高速道路会社のWebサイトで最新情報を確認し、各店舗の営業時間などをあらかじめ調べておいたほうがいいだろう。
お盆の交通量は約4割減少
高速道路の休日割引中止の効果はどのくらいあるのだろうか。NEXO東日本が発表したお盆期間の交通量データを見てみよう。
2021年お盆期間の平均日交通量は2万9400台。休日割引が適用されていた2019年の4万7400台と比較すると約4割減少した。車種別にみると小型車は約4割減、大型車は約1割減となり、小型車の減少割合の方が大きくなった。
次に渋滞の回数を見てみよう。
2021年のお盆期間中に発生した10km以上の渋滞は82回。2019年の476回と比較すると約8割減少した。そのうち30km以上の渋滞に限ると、2021年は1回。2019年の40回と比較すると約9割減となった。
このように、多くの人が高速道路の利用を控えたことは明らかだ。しかし、NEXCO東日本によると、2021年のお盆期間には西日本を中心とした広範囲の大雨に伴う通行止めが発生。さらに、緊急事態宣言下では、県境をまたぐ移動の自粛が求められている。そのため、この交通量減少は一概に高速道路の休日割引中止による影響だけとはいえないという。6回目の延長となった同措置の効果にも注目したい。