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最終更新日:2023.06.16 公開日:2021.04.15

13年経過で税金が重くなる。自動車税・重量税の重課とは

車の維持経費である税金には、毎年納める自動車税(軽自動車税)と、新車購入・車検時に納める自動車重量税の2つがある。自動車税は新車新規登録から11年経過で税率が重くなる「重課」が始り、13年経過すると自動車重量税も重課になるというダブルパンチ状態に。その制度を説明するとともに、中古車購入時に気を付けたいポイントを紹介。

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自動車税・自動車重量税は、いつから重課が始まる?

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中古車購入時こそ将来の自動車税・自動車重量税を考えてみたい ⓒFast&Slow/PIXTA(ピクスタ)

 車の維持費である税金には、毎年納める自動車税(軽自動車税)と、新車購入・車検時に納める自動車重量税の2つがある。どちらも新車新規登録から11~13年経過すると税率が重くなる重課が始まる。新車で購入すればしばらく先のことだが、中古車購入では遠くない現実だったりする。この2つの税金は燃料の種類や燃費、排気量によって重課の始まる時期が異なるので、まずはそのおさらいから始めよう。

自動車税はガソリン車で13年、ディーゼル車で11年経過から

排気量ごとに税額が定められている自動車税は、2002年から施行された「自動車税種別割のグリーン化」によって、排出ガスや燃費性能の優れた車については税を軽課に(軽く)する一方で、新規登録から一定年数を経過した車には重課に(重く)するように定められた。

現在は、ガソリン・LPG車(ハイブリッド車などのエコカーを除く)は新車新規登録から13年、ディーゼル車は11年が経過すると重課とされるようになっている。重課率はガソリン・LPG車、ディーゼル車とも約15%。ちなみに軽自動車税も13年を経過すると、約20%の重課となる。

<乗用車における排気量ごとの自動車税の年額>

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2021年4月1日現在 出典:東京都主税局

<軽自動車税の年額例>

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2021年4月1日現在 出典:東京都町田市

<ロータリーエンジン車の自動車税は1.5倍で計算>

ロータリーエンジン車の自動車税は、本来の排気量を1.5倍して扱われる。つまり排気量1300ccならば1.5倍された1950cc扱いとなり、1500cc超から2000cc以下の税額が課されるので要注意。

自動車重量税は13年経過で重課。18年経過するとさらに重課!

自家用乗用車の自動車重量税は、車両重量を0.5トンごとに区分けした税額が課される。その納税時期は、新車新規登録時と継続車検の時だ。そして重課時期は自動車税と違い、13年経過に加え、18年経過でもさらに重くなるという2段階制となっている。その税率は13年経過で約40%増、18年経過で13年経過より約10%も増に。

また軽自動車の自動車重量税も13年で約24%、18年で約7%の重課がある。ただし乗用自家用車のような車両重量よる区分けはない。

<2021年5月1日からの継続検査等時における自動車重量税の税額>

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出典:国土交通省

コンパクトカーで約1万5000円増、ミニバンで約1万9000円増

このように自動車税と自動車重量税には重課があり、ガソリン車、ディーゼル車とも13年目には両者の納税額が上がる。例えば継続車検のある年の排気量1500cc以下、車両重量1t以下のヴィッツ、フィットなどのコンパクトカーの税額が、5万9100円から7万3800円となり1万4700円の増。排気量2000cc以下、車両重量2t以下のノア、セレナなどのミニバンの納税額が7万2300円から9万1000円となり1万8700円に増える。

もし新車新規登録から9年経過した中古車を購入した場合は、2回目の車検が13年経過にあたるので、購入から4年目で重課となるのだ。

自動車税はエコカーなら免除。自動車重量税は複雑

自動車税の重課が免除される車種がある。それはEV(電気自動車)、FCV(燃料電池車)、天然ガス自動車、ハイブリッド車(ガソリンを燃料とするもの)、路線バス、被けん引車など。これらならば自動車税の重課の心配がない。

また自動車重量税は、燃費基準や排出ガス規制の達成割合に応じて「エコカー減税」が新車新規登録時から適用されている。その条件は複雑で、同じ車種でもグレードによって減税額が異なるのだ。

なお自動車重量税の正確な税額は、国土交通省のWebサイト内の「次回自動車重量税照会サービス」というページで調べることができる。こちらの「照会画面」にアクセスし、車検証に記載されている車体番号などを入力すれば、次回の税額が表示される。

<国土交通省「次回自動車重量税照会サービス」>
https://www.nextmvtt.mlit.go.jp/nextmvtt-web/

※利用可能時間は9時~21時

ハイブリッド車、PHV、EVに長年乗ると

減税を期待して中古車のエコカーを購入というのも手だが、ハイブリッド車やPHV、EVなどで気になるのは、バッテリーの劣化による交換費用だ。新車新規登録から10年を超える中古車エコカーの数も増えており、将来バッテリー交換が必要になるというケースもあり得る。PHVやEVは容量の大きいバッテリーを採用しているので部品代が高額になることも。中古車購入時にバッテリーの状態をチェックしたり、交換費用を調べておくといいだろう。

「自動車税種別割のグリーン化」が導入されて以降、重課に関しては自動車メーカーも政府に撤廃を求めており、一ユーザーとして、個人的にも撤廃の声をあげ続ける必要があると考えている。


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