年末年始の高速渋滞は約7割減。コロナ自粛と大雪予報が影響か。
高速道路4社は、2020年度の年末年始期間における高速道路の交通状況を発表した。新型コロナウイルスの感染対策としての移動自粛や、大雪予報の影響があり、平均日交通量は35%減少。10km以上の渋滞は73%減少した。
高速道路の交通量は35%減少
高速道路4社(NEXCO東日本、NEXCO中日本、NEXCO西日本、JB本四高速)は、2020年度の年末年始期間における高速道路の交通状況を発表した。
全国の高速道路の主な区間(40区間の単純平均)の平均日交通量は、1日当たり2万4500台。前年と比較すると35%減少した。車両の区分別に見ると、小型車は37%減少。大型車は25%減少しており、小型車の方が減少幅が大きかった。
日別の交通量を見てみると、下り線、上り線ともに2020年12月26日の交通量は前年度から微減。2020年12月31日~2021年1月3日における交通量の減少幅が大きいことが分かる。
高速道路の渋滞は73%減
全国の高速道路における10km以上の渋滞回数は52回。昨年度の193回と比較すると73%減少した。また、昨年7回発生した30km以上の渋滞は発生しなかった。
日別渋滞回数の推移を見てみると、昨年の上り線における渋滞ピークは1月2、3日。10km以上の渋滞がそれぞれ40、50回も発生していた。しかし、今年は、それぞれ8、9回まで減少。渋滞回数は約5分の1となり、目立ったピークは見られなかった。
最大渋滞延長は東名高速・大和トンネル付近の26.1km
2020年度の年末年始期間において、特に長い渋滞が発生した箇所は以下の通り。
【特に長い渋滞の発生箇所】
※渋滞発生箇所、日程、渋滞延長、原因の順に記載。
・E17 関越道・高坂SA付近(下) 12月29日 15.3km 事故および交通集中
・E17 関越道・鶴ヶ島IC付近(上)1月3日 21.9km 事故および交通集中
・E1 東名高速・大和トンネル付近(下)12月26日 20.4km 交通集中
・E1 東名高速・大和トンネル付近(上)1月2日 26.1km 事故および交通集中
・E1A 新名神高速・金勝山トンネル付近(下)12月30日 22.7km 除雪作業
・E1A 新名神高速・甲賀土山IC付近(上)12月30日 22.6km 除雪作業
最も長い渋滞が発生したのは、E1 東名高速・大和トンネル付近(上)の26.1kmだった。また、特に長い渋滞のうち、E1A 新名神高速・金勝山トンネル付近(下)と甲賀土山IC付近(上)の2か所は除雪作業による渋滞だった。
このように2020年度の年末年始期間は、例年に比べて交通量が大きく減少し、渋滞も少なかった。NEXCO東日本によると、これは新型コロナウイルスの感染拡大対策としての移動自粛や、大晦日から元日にかけての大雪予報による移動控えが一因として考えられるという。