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最終更新日:2020.01.14 公開日:2020.01.14

新成人の車への興味は希薄気味。最大の原因は費用面か。

ソニー損害保険株式会社は、「2020年新成人のカーライフ意識調査」の結果を発表した。新成人の考えるカーライフとはどのようなものだろうか。車への興味や意識、人気の車など今の若者が車に対して持つ思いをさまざまな側面から見てみよう。

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 今回の「2020年新成人のカーライフ意識調査」は、今年の新成人(199942日~200041日生まれ)1,000人を対象に実施された。

新成人の過半数が免許取得済み。でも、マイカー所有は2割以下。

出典:ソニー損害保険株式会社(https://www.sonysonpo.co.jp/auto/)

※市・区における人口ランキングの上位都市である、北海道札幌市、東京都23区、神奈川県横浜市、愛知県名古屋市、京都府京都市、大阪府大阪市、兵庫県神戸市、福岡県福岡市を「都市部」、それ以外を「地方」とする。

 まずは、新成人の免許保有状況について紹介しよう。調査では、普通自動車免許の保有状況が明らかになっており、新成人全体の過半数が「保有している」と回答した。また、保有していない新成人でも、都市部、地方ともに3割近くが「取得予定」と回答していた。
 地方の運転免許取得率が都市部よりも高いのには、交通インフラが都市部よりも充実していないことなど、日常的にクルマを利用するシーンが多いことが理由だと考えられる。しかし、都市部でも運転免許の取得意欲は決して低くなく、取得済み・取得予定の新成人は半数近くに達している。

出典:ソニー損害保険株式会社(https://www.sonysonpo.co.jp/auto/)

 しかし、「車(バイクを除く)を持っているか」という質問に対しては、運転免許所持者564人の約3割が「持っている」と回答し、1割以上が購入予定であるとした。
 多くの新成人が運転免許取得には積極的であると言えるのに、なぜこれほど所有率と差が生まれたのだろうか。
 その理由は、次の質問の結果から窺うことができる。

出典:ソニー損害保険株式会社(https://www.sonysonpo.co.jp/auto/)

 車を購入するつもりがない新成人にその理由を聞いてみたところ、車を持ちたいと思わない理由のうち、過半数以上を占めた回答は「購入費用を負担に感じる」だった。これは、所得の低下などの経済状況が若者たちのライフスタイルにも影響を及ぼしていると言えよう。
 また、交通インフラが充実しているに都市部において、マイカーを所有するメリットを感じないという新成人も少なくないようだ(都市部39.8%、地方26.4%)。確かに、車で移動をすることで発生する駐車場料金やガソリン代など、公共交通機関を利用する方が経済的に思えることだろう。他にも、運転時にはスマートフォン操作など、他の行動が制限されてしまうことにわずらわしさを感じる、という新成人もいるかもしれない。
 マイカーを購入する予定はないけど、とりあえず身分証明時に使用するのに便利だから運転免許は取得しておきたい。こんな理由が、新成人の間では多数派なのかもしれない。

「車を所有している人は格好いい」が、過半数近くを占める。

出典:ソニー損害保険株式会社(https://www.sonysonpo.co.jp/auto/)

 新成人がマイカーを所有することに多くのデメリットを感じている中、車に対する意識では興味深い結果が出た。
 まず、車への興味に対しては、「興味がある」と回答した新成人は全体で4割に届かなかった。さらに、「同世代で車を所有している人は格好いいと思う」「車を所有している大人(自分より上の世代の人)は格好いいと思う」という質問でも、どちらも「格好いい」という回答は、全体で半数に届かなかった。ただし、女性だけでみると、どちらも「格好いい」という回答が半数を超えており、女性の方が車の所有者に対してよい印象を持っていたのはなかなか興味深い。

出典:ソニー損害保険株式会社(https://www.sonysonpo.co.jp/auto/)

 さらに、「若者の車離れ」といわれるようになって久しいが、実際には「車に乗る必要性を感じない」とする新成人は約3割。対して、ここでも「車を所有する経済的な余裕がない」ことが回答の6割以上だ。このことから、車に乗る必要性を感じながらも、多くの新成人が購入費や維持費が負担になっている新成人像が浮かぶ。「もっと安ければ車を買うのにな」。そう思っている新成人は、世間が考えているよりもずっと多いのかもしれない。

新成人が欲しい車は「アクア」。

 ここまでの結果で、経済的事情はあれど、新成人が車に対して肯定的であることが分かった。そんな彼らが今、欲しいと考える車はどんな車種があるのか見てみよう。

出典:ソニー損害保険株式会社(https://www.sonysonpo.co.jp/auto/)

 1位は「アクア(トヨタ)」だ。小型ハイブリットカーとして販売ランキングでも上位常連の人気車は、新成人にも人気が高いようだ。2位の「ノート(日産)」も「e-POWER」が人気のハイブリッド車で、上位2車種と4位のプリウスも合わせて、若者はハイブリッド車への興味が高そうだ。

 3位以降は、以下の通りとなっている。

3位 フォルクスワーゲン(ゴルフ/ポロなど)
4位 プリウス(トヨタ)
5位 BMW1シリーズ/3シリーズなど)
6位 メルセデスベンツ(Aクラス/Cクラスなど)
7位 キューブ(日産)
8位 レクサス(LX/NX)
9位 アウディ(A1A3など)
10位 GT-R(日産) 以下15位までは上記画像参照

出典:ソニー損害保険株式会社(https://www.sonysonpo.co.jp/auto/)

 男女別に見てみると、男性は3位にフォルクスワーゲン、4位にメルセデスベンツ、5位にGT-Rと輸入車、スポーツカーが並んでいる。
 対して、女性は、総合7位のキューブが3位、同じくランク外の「ハスラー(スズキ)」や「パッソ(ダイハツ)」がランクインしており、コンパクトで日常的、かつオシャレなデザインが人気の傾向にあるようだ。

新成人が憧れる車は「メルセデスベンツ」。

出典:ソニー損害保険株式会社(https://www.sonysonpo.co.jp/auto/)

 次に、「将来いつかは購入したいと思う憧れの車」についての結果だ。こちらの総合ランキングは、1位「メルセデスベンツ」2位「レクサス」、3位「アクア」となった。
 高級車に並んでTOP3にランクインするアクアの人気の高さには驚かされるが、男女別にみると、男性よりも女性の支持が高いようだ。

出典:ソニー損害保険株式会社(https://www.sonysonpo.co.jp/auto/)

 利便性や燃費などが車を選ぶポイントになってきている昨今であっても、「憧れの車」となると男女で嗜好が異なることが調査結果からは窺えた。

「2020年 新成人のカーライフ意識調査」【調査概要】
調査対象:ネットエイジアリサーチのインターネットモニター会員を母集団とする、今年の新成人(1999年4月2日~2000年4月1日生まれ) 男性500名、女性500名
調査期間:2019年11月8日~15日
調査方法:インターネット調査
調査地域:全国
実施機関:ネットエイジア株式会社

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