釣った魚がクーポンに!「熱海」釣りで地域活性。
観光客が釣りを楽しむ様⼦。協力店に持ち込んで調理してもらい、その場で食べることもできる。
観光客が釣った魚を魚市場が買い取る。釣り好きにとって嬉しい企画「ツッテ熱海」が、9月15日から熱海市でスタートする。
考案したのは、WEBサイト「ツッテ」の編集長であり、釣りアンバサダーの中川めぐみ氏。大好きな釣りをしに熱海に来訪していた時に、たまたま多く釣れた魚を熱海魚市場に持ち込んだところ、翌日の競りにかけ魚を販売することができた。その体験をもとに企画し、熱海魚市場の協力を得て「ツッテ熱海」が実現した。
かつては温泉地として関東からの観光客で栄えた熱海市。平成3年の観光交流客数940万人をピークに減少し、現在は当時の6割程度まで落ち込んでいる。とはいえ、豊かな漁場を持つ熱海には毎年市外から多くの釣り客が訪れる。釣り客を釣りだけでなく、町へ誘導する方法として考え出された「ツッテ熱海」は、魚を現金ではなく、地域だけで使える「熱海ツッテクーポン」で買い取る町おこし企画だ。大漁の幸に与った釣り客は熱海市場でツッテクーポンに”換金”することができる。
釣った魚がクーポンに!「熱海」釣りで地域活性。
熱海魚市場にて釣った⿂を「熱海ツッテクーポン」で買い取る様子。
「熱海ツッテクーポン」を利用するにはいくつかの条件がある。まず第1に、釣り船は「ツッテ熱海」と提携している釣り船でなければならない。第2に、ツッテクーポンが使えるのは熱海市内の全てのお店ではなく、加盟店のみとなっている。現在、提携釣り船は2隻、クーポンが使える加盟店は18店だ。
「熱海ツッテクーポン」のイメージ。魚を魚市場に持ち込むと、このクーポン券で買い取ってくれる。
嬉しいことに、現在熱海ツッテクーポンに提携している釣り船は、「道具はすべてレンタル」かつ「レクチャー・サポート付き」で、初⼼者や⼥性、家族連れでも気軽に楽しむことができる。
熱海魚市場の担当者によると、「熱海近海ではアジ、サバ、タイ、ヒラメ、メバルなどが良く釣れる。シマアジ、キントキダイ、イシダイなどは定置網に入らないので、釣ってくれたら嬉しい」とのこと。どれも刺身にして美味しい魚だが、どうせならシマアジやキントキダイを釣ってクーポン大量ゲットを狙いたい。季節や状態によっても変化するが、旅行中に一攫千金も夢ではない。
ツッテ編集長のお勧めプラン
「ツッテ熱海」は、釣った⿂をクーポンに変えるだけでない。品質を保持して美味しく⾷べられるよう、地元飲⾷店とも協⼒していて、観光客は自分で釣った魚を新鮮なまま提供してもらえる。
ツッテ編集長の中川氏にお勧めの加盟店を聞くと、「もちろんどのお店もお勧めですが、なかでも『貴美の浜焼き』さんがお勧めです。釣った魚の調理をして頂けますし、熱海を中心とした美味しい海産物を目の前で焼いて食べることができ、とても楽しいです」と語った。
中川氏お勧めのプランは、以下の通り。
1. 提携釣り船の『裕海丸』で釣りを楽しむ。
2. 乗船場の隣にある『貴美の浜焼き』に調理して欲しい魚を預ける。
3. 調理して貰っている間に、残りの魚を熱海魚市場に売りに行く。
4. 熱海ツッテクーポンを持って魚を食べに戻る。
さすが釣りアンバサダー。抜かり無いプランを提案してくれた。
中川氏はさらに、「釣りを通して『熱海の魚の美味しさ』や『海から見た景観の美しさ』を知っていただき、クーポンで町歩きを楽しむ中で、『熱海のいろいろなお店や人との触れ合い』を楽しんで頂けたら嬉しいです」とコメントした。
2018年9⽉7日時点での加盟店は18店舗、加盟釣り船は2隻、釣った魚を調理してくれる飲食店は5店舗となっている。加盟店、協力店は随時増やしていくという。
「熱海ツッテクーポン」加盟店⼀覧(2018年9月7日現在)
【飲⾷店】
・ 熱海まぐろや(海鮮丼)
・ 海まかせ旬彩料理 ⽯廊庵(海鮮料理)☆
・ 海幸楽膳 釜つる(海鮮料理)
・ 貴美の浜焼き(居酒屋) ☆
・ QUARTO(カフェ)
・ クレール(フレンチ)
・ 寿司忠(寿司) ☆
・ 妙(居酒屋)☆
・ てんぷら鶴吉(天ぷら)
・ 焼き⾁とんがらし(焼き⾁)☆
・ ラ ドッピエッタ(ジェラート)
☆マークがついているお店では、釣った魚を調理してもらうこともできる。
【⼟産店】
・ ⽯和酒店(酒屋)
・ 杉本鰹節商店(乾物)
・ 丹那屋名産店(饅頭)
・ 釜鶴ひもの店 本店・海岸⽀店(⼲物)
【⽇帰り温泉】
・ マリンスパあたみ(温泉・プール)
【体験】
・ 熱海⿂市場(⼲物づくり)
・ 熱海クラフト⼯房(器づくり)
「熱海ツッテ」加盟釣り船
・ 裕海丸(熱海漁港)
・ 森⻯丸(網代漁港)
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