図柄入りナンバープレートの満足度が判明。国土交通省が調査結果を発表。
ご当地ナンバープレートこと「図柄入りナンバープレート」の認知度と需要を調査した結果を国土交通省が発表した。調査結果からは、利用者の満足度や普及率の実情が明らかとなった。
普及率は1割未満。ユーザーは限定モノに興味が高い傾向
地域の風景や観光資源が図柄になっている地方版図柄入りナンバープレートは、2018年に全国41地域において交付が開始しされた。2020年5月11日に、新たに17地域の地方版図柄ナンバープレートが交付されたことで、再び注目が高まっている。国土交通省が2019年12月に実施した調査から、普及率や満足度、どのような図柄にニーズがあるかなど、図柄入りナンバープレートに対するユーザーの本音を見ていこう。
まず、クルマ所有者を対象に図柄入りナンバープレートを取り付けているか、という質問。全体の所有率はまだ1割に満たず、最も割合が高かった20代でも、9.1%という結果にとどまった。まだ広く普及という状況ではなく、今ならレアなナンバーともいえそうだ。
一方、世代による人気ナンバーについては、特徴が表れていた。20代と30代は、限定交付されていた「ラグビーワールドカップ特別仕様ナンバープレート」を所有している割合が最も高かった。特に20代においては6割以上を占めており、これは2019年に開催された大会の人気が影響しているといえよう。一方で中年層より上の世代においては、こちらも限定交付の「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会特別仕様ナンバープレート」に人気が集まっていた。
図柄入りナンバープレートユーザーの満足度は100%!
図柄入りナンバープレートを装着している人を対象に図柄の満足度を聞いてみると、不満を感じているという回答はなく、満足しているとの回答が100%を占めた。中でも、40代までの若年層の満足度の方が高い傾向を見て取れる。ユーザーにとって図柄入りナンバープレートは、地域やチームを応援するシンボルとして、愛着をもって迎えられているといえそうだ。
装着率の低さ、値段の高さを理由にする人
満足度が高い一方で、付けない人の理由も気になるところだろう。図柄入りナンバープレートを取り付けていない人、取り付けたいと思わない人に、その理由を質問した結果は、「ナンバー代が高額」という回答が4割近くを占めていた。図柄入りナンバープレートは受注生産のため、通常のナンバープレートに比べると高くなるが、やはり価格は大切なようだ。また、ほかの理由では、「テーマに共感できない」「図柄が気に入らない」「自分の地域の図柄がない」といった理由が見受けられた。
では、これらの問題が解決したら図柄入りナンバープレートを取り付けたくなるのだろうか。そのことについて質問したところ、依然として「取り付けたいと思わない」という回答が全体で58%と過半数を超える結果であった。
一方、テーマ次第では図柄入りナンバープレートを取り付けてみたいと思っている人が多いことも、アンケートからは分かっている。質問したテーマはふたつで、それぞれ「国際的なイベント」が46.4%、「社会貢献目的」が57.1%という結果だった。
ちなみに全国版が出るとしたらどのようなテーマがよいかと聞いた結果では、「観光振興」への支持が最も多く、希望の絵柄でも同様に「観光名所・観光資源」への支持が最多であった。さらには、住んでいる地域以外の図柄も取り付けてみたいかという問いにおいては、「取り付けたいと思わない」という回答が約8割であった。図柄入りナンバープレートには、やはり “地元愛” が由来していそうだ。
【「図柄入りナンバープレートに係るアンケート調査」概要】
実施期間:2019年12月9日~12月23日
調査対象:全国20歳以上の男女1066名(うち回答者914名)
調査方法:インターネット調査