キー閉じ込み!スマートキーになっても年間12万件以上の原因とは?
JAF(日本自動車連盟)のロードサービスで上位5位に入っているキー閉じ込み。減少傾向ではあるものの、スマートキーが主流のいま、なぜまだ多数のキー閉じ込みが起こるのか。原因と対策を考えてみよう。
いまだに多いキー閉じ込み
スマートキーの普及で、鍵を差し込んで回さなくても自動で施錠、解錠ができたり、エンジンを始動できるクルマが増えてきた。同時に、キー閉じ込みが起こりにくいのもスマートキーのメリットだ……と思いきや、キー閉じ込みはスマートキーでも発生しているらしい。なぜだろう?
まずはJAF(日本自動車連盟)の「JAFロードサービス 主な出動理由TOP10(2022年度)」から、最近のキー閉じ込みの傾向を見てみよう。
第1位 「バッテリーあがり」 71万1997件/年
第2位 「タイヤのパンク・バースト・エアー圧不足」 41万3620件/年
第3位 「破損/劣化バッテリー」 14万2083件/年
第4位 「脱輪・落込」 14万2083件/年
第5位 「キー閉じ込み」 12万2449件/年
(ロードサービスの要請は全211万1439件/年)
傾向としては減少傾向にあるのだが、それでも第5位とかなりの数のキー閉じ込みが発生している。
スマートキーで閉じ込みをしてしまう原因は?
なぜ、スマートキーなのにキー閉じ込みが起こってしまうのか。どうも、以下のようなケースで発生しているようだ。
【ケース1】スマートキーの電池の消耗、周辺の電波の影響
本来であれば、スマートキーを車内に置いたまま離れても施錠されることはない。しかし、スマートキーの電池が消耗していたり、周辺の電波の影響などで、スマートキーが車内にあっても施錠してしまうケースがある。
【ケース2】トランク内に置き忘れ
車内に荷物を積み込むとき、スマートキーでトランクリッドを開け、荷物を積む際に荷室にスマートキーを置いてしまい、そのまま忘れてトランクリッドを閉めて施錠してしまうケース。
【ケース3】車内の子どもがロックをかけた
車内でひとりになったこどもが誤って内側からロックをかけてしまい、車外の保護者はドアを開けられず、子どもが閉じ込められてしまうケース。
ちなみに、子どもの車内置き去りの危険性は「子どもの車内置き去りは死に至ることも! 保護者と子どもにできる対策を解説」でも解説しているが、大変危険なので十分に注意したい。
キー閉じ込みを防ぐには?
電池切れでスマートキーが作動しなくなったときは、内蔵されている物理キーで開錠・施錠できる。物理キーの取り出し方は車種によって違うため、あらかじめ把握しておくといいだろう。
車内にキーを閉じ込めてしまったら、ロードサービスなど専門業者に依頼するしかない。ただ、日頃の対策で防げることではあるので、以下、注意しておきたいものである。
(1)スマートキーの電池切れに注意する
スマートキーの電池の寿命は、およそ1~2年といわれている。もちろん、スマートキーの使用頻度や保管状況にもよるが、警告灯などがついたらすぐに交換するのはもちろん、定期的に交換しておけば安心だ。
(2)スマートキーは常に持ち歩く
クルマに乗るときも降りるときもスマートキーを肌身離さず持ち歩くようにしよう。「ちょっとコンビニに……」だったとしても、クルマを降りるときには鍵を持ったか確認するクセをつけておきたい。キー閉じ込みだけでなく、セキュリティ面でも重要である。
(3)スペアキーを持ち歩く
スペアキーを家に保管しているドライバーは多いはず。家に保管しておくものとは別に、もうひとつスペアキーを用意して、常に持ち歩くカバンや財布に入れておくと、いざというとき役に立つ。