国もサポカー補助金。最大10万円。補正予算案に盛り込まれる
政府は12月13日に令和元年度補正予算案を閣議決定した。その中には、高齢運転者による交通事故対策として「サポカー補助金」が盛り込まれている。サポカー補助金は、65歳以上の高齢運転者が衝突被害軽減ブレーキなどを装備したクルマを購入する際に交付される補助金だ。
65歳以上の安全運転サポート車の購入を補助
政府が閣議決定した令和元年度補正予算案に盛り込まれたサポカー補助金とは、65歳以上の高齢運転者が対象の補助金。衝突被害軽減ブレーキやペダル踏み間違い急発進等抑制装置が装備された安全運転サポート車(以下サポカー)を購入する際に交付されるという。政府は、補助金によって高齢運転者へのサポカーの普及が促進され、交通安全対策の一環となることを期待している。
なお現段階では閣議決定した補正予算「案」なので、今後の国会で審議・可決・成立という過程を経て、初めて制度実施となる。この過程で内容が修正される可能性もあるが、ここでは補正予算案で発表された内容を紹介する。
サポカー補助金の対象者・対象車
サポカー補助金の対象者は、令和元年中に満65歳以上となる高齢運転者。また、このような高齢運転者を雇用する事業者も対象者に含まれる。つまり、満65歳以上の従業員が運転するサポカーを、企業が購入する際にも補助が受けられることになる。
対象車となるサポカーとは、(1)衝突被害軽減ブレーキ(2)ペダル踏み間違い急発進等抑制装置の両方が装備されている、もしくは(1)が装備されているクルマのことだ。補助金の額は、(1)(2)両方を装備する、(1)のみ装備する、の2区分に分けられ、さらに登録車※1、軽自動車の他、中古車という区分も加わる。
※1 ナンバープレートが白と緑で運輸支局に登録された車。
令和元年度補正予算案でのサポカー補助金の補助額
- (1)と(2)の両方の装備車
登録車10万円、軽自動車7万円、中古車4万円 - (1)のみの装備車
登録車6万円、軽自動車3万円、中古車2万円
アフターパーツ販売者にも補助金が交付
また、「後付け装備導入補助事業」という、ペダル踏み間違い急発進等抑制装置のみに関する補助金も盛り込まれた。これは後付け装置を販売する者に補助金が交付される。なお補助金の額は、障害物検知機能の有無によって変わってくる。
後付け装備導入補助事業の内容
- 補助対象装置
後付けのペダル踏み間違い急発進等抑制装置 - 補助対象者
令和元年度中に満65歳以上となる高齢運転者(※2)に装置を販売する者 - 補助額
障害物検知機能付き4万円
障害物検知機能なし2万円
※2 令和元年度中に満65歳以上となる高齢運転者を雇用する事業者を含む
以上が現段階での内容だが、対象車となる具体的な車種・グレード(新車・中古車)などや、後付けペダル踏み間違い急発進等抑制装置の具体的な商品については、今後設置される「サポカー補助金に関する審査委員会(仮称)」による審査を経て決定・公表が行われる予定であることが、国土交通省から発表されている。今後の動きに注目したい。