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最終更新日:2019.12.09 公開日:2019.12.09

フォーミュラE、2020-21シーズンから世界選手権に格上げ

現在、2019-20シーズン(第6シーズン)を開催中のフォーミュラE。EVのF1といわれる同競技が、7年目となる2020-21シーズンから最高格式の世界選手権に格上げされることが発表された。

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画像1。フォーミュラEに参戦中の日産 E.ダムスの23号車。ドライバーはセバスチャン・ブエミ。2019-20シーズン第2戦の様子。

 FIA世界モータースポーツ評議会は12月3日、2020-21シーズン(※1)からフォーミュラEが世界選手権となることを発表した。世界選手権は、FIAが統轄するモータースポーツの格式としては最高峰にあたるもので、現在は、F1、WRC世界ラリー選手権、WEC世界耐久選手権、世界ラリークロス選手権、カート競技選手権の5種類。ここに、2020-21シーズン(2020年の秋以降に第1戦)から、フォーミュラEが世界選手権として加わることになる。

※1 2020-21シーズン:フォーミュラEは年をまたいでシーズンが開催されており、2020-21シーズンは7年目。

欧州大手自動車メーカーが続々と参戦中

画像2。フォーミュラEに参戦中のメルセデス・ベンツ EQ フォーミュラEチームの5号車。ドライバーは日本のレースでも活躍したストフェル・バンドーン。

 フォーミュラEには、市販EVの開発に力を入れる欧州自動車メーカーがこぞって参戦してきている。自社のEV技術をアピールするのに打ってつけのレースだからだ。2019-20シーズンに参戦している欧州の大手自動車メーカーおよびブランドは、アウディ、ジャガー、DS(シトロエンの高級サブブランドに始まって現在は独立してPSAグループの高級車ブランド)、BMW、ポルシェ、メルセデス・ベンツ(画像2)である。

フォーミュラEが性能でF1を超える日も近い!?

 フォーミュラEの魅力は、EVならではのモーターによる加速力。コーナーからの立ち上がりはF1が遅く感じてしまうほどである。最高速度は時速280kmなので、時速350km以上を出しているF1には及ばないが、バッテリーの容量や冷却などの課題を克服していけば、追いつくのもそう遠くないはずだ。特に全固体電池が搭載されるようになってくれば、飛躍的に性能が伸びるのは間違いない。

 フォーミュラEはワンメイクレースで、2018-19シーズンからは第2世代マシン「Gen2」が使用されている。おそらく2020年代半ばには第3世代マシンが登場するはずで、その際にはもしかしたら全固体電池が搭載され、驚異的な性能を見せてくれるようになるかもしれない。

日本での開催は?

 今回、正式な世界選手権に昇格することが決定したことで、最も勢いを感じるフォーミュラE。2014-15シーズンに始まってまだ第6シーズンが開催中の新興レースだが、5年後にはF1人気を超えてしまう可能性もあるだろう。

 惜しむらくは、現在の日本では公道を利用したレースが難しいこと。フォーミュラEはエキゾースト・ノートのような爆音を出さないので、すべてのレースが大都市の公道を利用した特設サーキットで行われるのだ。世界中でフォーミュラEの注目度が高まる中、いつかは日本でも開催されることを期待したい。

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